死んだ鶴を捌いて食べた百軒長屋の住人たち。ところがこの鶴は大奥吹上御苑から逃げ出したタンチョウヅルのユキシロだった。ユキシロの行方を追って吹上奉行目付山口俊助と南町奉行所町会所付与力金丸治平が捜査に乗り出した。千代松とおりんの偽装工作が失敗し、百軒長屋の住人がユキシロを殺したものと山口たちに断定されてしまう。
以後住人たちは奉行所に捕らえられ全員に十貫文の罰金が課せられた。金貸の手代武助が住人たちに金を用立てたが、その後この証文を武器に武助は住人たちに長屋からの立ち退きを迫まる。
すべては百軒長屋を独占しようとする山口・金丸・武助・土地売買業の戸吹屋が仕組んだ悪だくみだった。
政は大奥の女中滝山と知り合う。滝山は山口と共にユキシロの世話に当たり、山口を慕っていた。しかし山口は滝山に動き回られる事に嫌悪を抱く。
武助は立ち退きに応じない住人らに対し長屋の破壊を開始、そのさなか滝山が悪事の全貌を知り山口に刺されててしまい、政と銀平が滝山を連れ共に長屋の中に避難、滝山は一味の始末を依頼する。
一味は滝山をいぶり出すために長屋に火をつけた。銀平は長屋を脱出し仕事人を召集、燃えさかる百軒長屋で悪党一味の始末に乗り出す。
しかしこの一戦で滝山は政に山口を倒させるための犠牲になり、予想外のアクシデントにより順之助と銀平が壮絶な爆死を遂げる。生き残った主水たちは突然の仲間の死をただ茫然と見つめるしかなかった。

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