■冷泉院の園池~冷泉院の発掘
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冷泉院現地説明会  冷泉院現地説明会

 平安時代前期の後院「冷泉院」の庭園遺構が、京都市中京区の二条城内で発見されました。池の周りのおかれた庭石、泉から水を引いた遣水の遺構が見つかっています。
 今回の発掘調査は、二条城築城四百年記念整備計画で障壁画収蔵庫などの建設にともなう事前調査で、京都市埋蔵文化財研究所によって調査がなされています。3月29日の現地説明会には、多くの考古学ファンが訪れました。

冷泉院

 冷泉院は、嵯峨天皇が平安宮の東隣に創建した離宮で、譲位後は後院(上皇の御所)として使用されました。北は大炊御門大路、南は二条大路、東は堀川小路、西は大宮大路に囲まれた四町四方の広大な敷地を有していました。下の略図でもわかりますように、二条城の東北部の約4分の1にあたります。
 嵯峨上皇ののち代々天皇の離宮・後院として利用されました。4回火災に遭いそのつど再建されますが、天喜3年(1053)とりこわされました。もとは「冷然院」として「然」の字を用いていましたが、「然」が燃えるという意味に通じることから「泉」に改められました。
 竹屋町通堀川西入ルには石碑と駒札が立っています。

冷泉院地図  冷泉院石碑



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