■小督の悲恋2
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 このページでは、小督ゆかりの京都の史跡を紹介いたします。

清閑寺

高倉天皇陵  小督の墓

 東山の清閑寺の裏山にある高倉天皇の御陵の東側には1基の宝筺印塔があり、小督の墓と伝えられています。また同寺の境内にも小督の供養塔といわれている宝篋印塔があります。御陵の中は入ることができませんので、「小督の悲恋2」のトップ写真に『聖蹟図志』後清閑寺陵の図をあげておきました。
 『源平盛衰記』には、小督は清閑寺で出家させられたとし、高倉天皇も死にのぞんで清閑寺へ葬るようにと遺言したとしています。清閑寺にある供養塔は、おそらく『源平盛衰記』の記事に因み、後世の人が作ったものだと思われます。

【アクセス】市バス清閑寺前下車

小督塚 琴きき橋

小督塚

琴きき橋  琴きき橋

 嵐山の渡月橋の北詰を少し西へ入った所に小督塚と「琴きき橋」があります。後世に作られたものですが、嵯峨に隠棲した小督の由来を伝えるものです。嵯峨野には法輪寺、清涼寺にも小督の供養塔があるとききましたがまだ未見です。今度たずねてみようと思います。

【アクセス】京福電車・阪急電車嵐山駅下車、市バス・京都バス嵐山下車

小督ゆかりの品

 小督ゆかりの遺品が、各所に残されています。真偽はさておき、小督のつま弾く琴の音が聞こえてきそうで、ロマンを感じます。
 因幡堂の名前で知られる平等寺(下京区)には、小督愛用の琴と硯筺、小督の髪を織り込んだ光明真言の掛け軸が伝わっています。それらは清閑寺から伝来したものだということです。非公開ですが、同寺の絵はがきで見ることができます。
 見たことはありませんが、嵯峨野の常寂光寺(右京区)にも、小督が用いたという琴が伝わっています。非公開。『山州名跡誌』によると小早川秀秋によって常寂光寺に寄贈されたとということです。


【参考文献】
角田文衞「小督の局」『王朝の映像』東京堂出版
冨倉徳次郎『平家物語全注釈』角川書店
上横手雅敬『平家物語の虚構と真実 上』塙書房

小督の悲恋1



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