No.16 発泡玉蛍光マーカー |
●完成品 ●名前 え〜と、今後の釣行記などで、いちいち「発泡スチロールの玉にソリッド トップの軸を刺して、蛍光塗料を塗っただけの玉ウキみたいなマーカー」 と書くのも面倒くさいので、勝手に名前を付けることにしました。 まあ、名前を付けることができるのも、自作する場合の楽しい特権ですね。 名付けて、「発泡玉蛍光マーカー」(そのまんまやないけ!) でも、フライっぽく、「・・インジケーター」と言わないところが謙虚でしょ。(笑) ●玉ウキとの違い 一見すると、エサ釣りの玉ウキのようですが、玉ウキとの違いは、 ①両軸であること→止めゴムでティペットに添わせて取付けることができるのでライントラブルが少ない。 (市販のエサ釣り用玉ウキは、ほとんど片軸) ②発泡倍率の大きい軟質発泡スチロールであるため軽量であり、フライのキャスティングに向いている。 (市販のエサ釣り用玉ウキは、プラスチック製で意外と重いです。) ちなみに、市販のエサ釣り用玉ウキをフライのマーカーで使うと、キャステイングでどこかにぶつかると、 簡単に割れてしまいます。(ということは、使ってみたことがあるな!!) ③発泡スチロールであるため耐久性は玉ウキに劣りますが、これはフライ用市販品カプセル形と同じ条件です。 まあ、自作の目的は、消耗の早いものを安く、たくさん作れることにあるとも思います。 このタイプのポイントは、形を見てわかる通り球形なので、市販品のカプセル形に比べて、水の抵抗が大きいこと。 つまり、リトリーブ(引っ張る)時の抵抗にもなりますが、逆に言えば、小さなアタリでも波紋が出やすい。 ・・・と私は考えています。 ●材料 A:発泡スチロールの玉 大きさはお好みですが、私の場合、直径10mm 発泡スチロールの玉は釣り具店や手芸店で入手可能です。 先日、私が会員になっている手芸センター「トーカイ」で、大きな枕くらいの サイズのビニル袋にぎっしり詰まっている発泡スチロールの玉が売っていて、 あまりの量の多さに思わず笑ってしまいました。(小さい袋でも売ってます) まあ、なにかの梱包材の発泡スチロールから切り出せばタダです。 どうしても、形のきれいな発泡スチロール玉が入手できないという場合は、 ここで通販しています。 → 光栄堂(建築模型) 2003/12/17 追記 東急ハンズ池袋店4Fで買った10mm球 30個で \300 名前は「しんちゃ〜ん」。クレヨンしんちゃんとは関係なく、いろいろなクラフトの芯材として使うから。 ◆そんでもって、調子コイテすぐに能書きタレル・・・ 一般的に、発泡素材には「連続気泡型」と「独立気泡型」があり、その名の通り気泡が連続しているか、独立しているか の違いがあります。連続気泡型の場合、例えば、どこか1つの気泡に穴が空いて水が入ると、気泡がつながっているため 最終的に全ての気泡に水がまわってしまいます。つまり、ウキであれば、ほとんど沈んでしまいます。 ・・・しかし、普通の発泡スチロールは独立気泡型なので心配はありません。 気泡が細かく独立していて隣と通じていないため断熱性もあり、断熱材料としても利用されています。 スチロール(Styrol)は発明された国がドイツなのでのドイツ語、英語ではスチレン(Styrene)。 一般名としては「ポリスチレン」とも呼ばれています。 B:ソリッドトップ ストレートタイプ 直径1.0mm (削るので、止めゴムは0.7mmが合います) (止めゴムが約5mmなので)長さ18〜20mm程度にカットして、両端を削って尖らせる。 「ソリッドトップ」とは、なんなのか・・・ まず、「トップ」とは「上の部分」をさす言葉ですが、なんの上かというと、へら鮒釣り用のウキの上の部分 (目盛りみたいになっている部分)のことです。 つまり、ソリッドトップとはへら鮒釣り用のウキを作る材料の名前のひとつです。ですから、釣り具屋さんで売ってます。 「ソリッド」(Solid)はもちろん(中身の詰まった)「無垢材」のことですが、では、何の材料の無垢材かというと、普通は グラスファイバーです。 私はへら鮒釣りはしたことがないので、よく知りませんが、トップは、ソリッドではないパイプ(中空)タイプや、 グラスファイバーでないポリカーボネート(PC)タイプのPCソリッドトップなどもあるみたいです。 購入の際は、ストレートタイプ以外にテーパータイプがあるので間違えないようにして下さい。 C:発泡スチロール用接着剤 軸の固定に使う接着剤はスチロールが溶けないタイプ(無溶剤形)である必要があります。 発泡スチロール用接着剤は、模型・デザイン関係で一般的に「スチのり」と呼ばれているものが模型店やDIY店で 簡単に入手できます。私が使っているのは、(発泡スチロール以外にも使える)多用途タイプの「ボンド サイレックス」 (「スチのり」よりちょっと高いです) 材料別に接着剤を選ぶなら・・・ セメダイン または コニシボンド D:蛍光塗料 (色はお好みですが、オレンジが万能だと思います) これも釣り具屋さんで売ってます。 発泡スチロールに直接塗れるタイプを選んで下さい。 ●作り方に関する補足 見た通りですので、作り方ってほどのことは何もありません。私の意見だけ補足として書きます。 ①私は球の真ん中に軸を刺していません。これは、着水した時の浮いた状態を想像していただければわかると思います。 ②ソリッドトップの両端を紙ヤスリで削ります。 ③ソリッドトップの軸をスチロールの玉にいきなり刺すと、抵抗で発泡スチロールの気泡が大きくつぶれて、 軸が抜けやすくなってしまいますので、一度細い針で下穴を開けてから軸を回転させながら刺して接着剤で付けます。 ④蛍光塗料は2度塗りすると、きれいに仕上がり塗膜も強くなります。ラッカー、ニスなどのコーティング塗料は重くなるので、 使用しない方がいいと思います。 |
★ところが・・・いやぁ、世の中、頭のいい人がいるもんです。 「発泡スチロール玉」をネット検索したら、すごいアイデアの人がいました。→ このページ (感動して、即HPリンク申込) 発泡スチロール玉にナイフで切り込み(おそらくV字カット)を作り、そこにパテ状のインジケーターである「バイオストライク」を 埋めて使うというスグレものです。 これなら、止めゴムを使わなくても、後からティペットに着脱が可能です。作るのもカンタン。 「バイオストライク」だけで大きなインジケーターとして丸めると重くなるので、その分を、発泡スチロールで比重を軽くするという 柔軟な発想です。 すごいです!わたしゃ、目からウロコ!脱帽!という感じでした。 マーカーのボディを変えただけの私は、「あぁ、オレって、なんて頭固いんだろう!」とショックを受けてしまいました。 「バイオストライク」(LOON社の商品名)・・・パテ(粘土)状のインジケーター。 手で温めて柔らかくして自由に形を作れる。ティペットに付けて使用。水で冷えると硬化する。 バイオっつうぐらいで、成分が分解するので、自然にもやさしい。 ・・・これじゃあ、あんたの発泡玉蛍光マーカーなんて、意味ないじゃん! え〜と、まあ、試行錯誤というのは、こういうもんです。(^_^;) |