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第1シリーズ 17話 「十五歳の母出産 その1」
いよいよ明日から私立高の入試。金八(武田鉄矢)は、風邪を引いてなお登校しようとする吉村孝(小山渚)を、大事な受験に備えるようにと思いとどまらせる。B組では乾(森田順平)、服部(上条恒彦)、金八がそれぞれに注意事項をアドバイス。生徒を早めに帰宅させ、教室の掃除をひとりで引き受ける金八。受験せずに家業を継ぐことが決まっている安藤卓(岩谷健司)は、それに気づいて急いで学校へ戻ると、掃除を手伝う。
受験当日。職員室で緊張する金八の元へ、阿部トシエ(土屋かおり)から電話が掛かってきた。受験票を忘れて泣きじゃくっているのだ。金八は自分の動揺を抑えて落ち着いて受付に申し出るように伝える。九十九弥市(大堀秀樹)は他校の生徒からイヤミを言われて取っ組み合いのケンカをしでかしたという。金八はフォローに忙しい。
一段落ついて校長に報告の電話を入れたところ、金八は、浅井雪乃(杉田かおる)がついに産気づいたと聞かされるのだった。
みどころ談義
- ● 試練が始まりましたよ。
- ○ うむ。受験生も雪乃も、同じように人生の試練を迎えているんだね。
- ● それなのにトシエも弥市も問題ばかり。金八先生はただでさえ初めての受験生で緊張してるというのに、困ったものです。
- ○ そういうところは期待を裏切らないね、3Bの面々は。常に何かを巻き起こして楽しませてくれる。梶浦も消しゴムを使いすぎて答案を破ってしまっているし。
- ● そういえば弥市は取っ組み合いをしたおかげで学ランの肩のあたりがなかなか派手に破れていましたが、ああいう部分までクリーニング屋で直してくれるものなんでしょうか。
- ○ まあまあ、そういう細かいところはいいじゃない。とにかく試験が始まって、金八はフォローに大わらわだと。そういうこと。
- ● 朝はトシエに気合をつけて、昼は戻ってきた生徒の話を聞いてやり、夜は弥市を励まして、さぁ明日は受験二日目だ、と思ったら雪乃の陣痛ですよ。
- ○ まったく忙しいよね。でもこの時だけは、慌てて病院に駆けつけるものの天路に家で待機するように言われてしまう。
- ● クラス全体を見ていてくれるように言われるんですよ。
- ○ これ、金八は受験の問題についてはいろいろ対処してアドバイスを送ってやれるけれど、こと出産に関しては何もしてやれないということなんだよね。
- ● もしあそこで天路先生が金八先生を雪乃の横へ招き入れたとして、先生はどうすることも出来ないですから。せいぜい声を掛けるくらいで。
- ○ そういうところのもどかしさ。まさか金八も中学教師になって生徒の出産に立ち会うとは思ってもみなかっただろうけれど、でも「知識だけの授業をするつもりはない、人を育てる」と意気込んでも生命の神秘には勝てないワケで。
- ● 金八先生もまだいろいろと学んでいく最中なんですね。
- ○ ところで今回は優しさ溢れるシーンが端々にあったよね。
- ● 卓ちゃんがやたら急いで戻るなぁと思ったら、掃除を手伝っていました。翌朝には牛乳配達を交代してやっていたし。金八先生が弥市にマフラーを渡すシーンもありました。
- ○ 保の父親も両手で握手して保を送り出していたよね。
- ● 雪乃の親はまだ…。
- ○ うむ。受験生も雪乃も、同じように人生の試練を迎えているんだね。
小ネタ拾い読み
- 乾先生も受験生を担当するのははじめて。
- 吉村が受けようとしているのは成林高校。保、文子らと同じ。
- 梶浦はイラストが得意で、答案の裏に服部先生の似顔絵を書いたことがある。
- 教頭先生の息子も大学受験生。
- 教頭「しくじったりして、もし線路なんかに飛び込んだとしたら…」は、今後への前フリ。
- 校長先生も胃薬を飲むほどの精神状態。
- トシエが受験したのは四ツ木高校。
- 弥市が受験してケンカを起こしてしまったのは青葉高校。
先生方の受験アドバイス
- 【乾先生】
- ・答案用紙が配られたら真っ先に受験番号と名前を間違えずに書くこと。
- ・問題全部を最初から最後までまず読んでしまい、できる問題から取り掛かること。
- ・もし最後まで出来たら、もう一度最初から問題を読み直してみること。
- ・問題全部を最初から最後までまず読んでしまい、できる問題から取り掛かること。
- 【服部先生】
- ・答案用紙に絶対に落書きをしないこと。
- ・字は正確にきちっと書くこと。
- 【金八先生】
- ・今日家に帰ったら、風邪をひいていない者は頭を洗うこと。
- ・受験に必要なものは、今のうちに全部用意すること。
- ・受験場には絶対に早く行き過ぎないこと。
- ・受付で手続きを済ませたら、便所に行っておくこと。
- ・新しい鉛筆を2本持っていくこと(箸を忘れた時にその代わりになるから)。
- ・受験に必要なものは、今のうちに全部用意すること。