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3年B組金八先生 鑑賞ガイド


第2シリーズ 8話 「3B学習発表会 その2」

学習発表会を翌日に控え、3年B組は演劇の仕上げに熱が入っていた。主役の増田園枝(竹川まゆみ)も「雪女がメガネじゃ締まらない」とコンタクトレンズに替え、準備万端だ。ところが、園枝は着け慣れないコンタクトレンズを落として割ってしまい、頼りない視力で階段を降りているときに誤って転倒、足を捻挫してしまう。

金八は園枝の代役に立見八千代(中村美奈子)を抜擢し、さらになんと加藤優(直江喜一)をプロンプターに指名する。優は黙り、迫田八重子(川上麻衣子)の「私たちには加藤君の力が必要」という言葉にも返事をせず、そのまま教室をあとにする。限られた時間の中で必死にセリフを覚えようと暗くなるまで金八と特訓を続ける八千代。ちょっと休憩しようと教室を出ると、そこに優の姿があった。優は八千代に協力しようと思い直し、駆けつけたのだった。

発表会当日。出番が迫る中、緊張した八千代が「セリフ全部忘れちゃった」とパニックに。金八が「昨日誰と練習したんだ」と問うと、「加藤君」と八千代。あの加藤君がどうして、とざわつき信じられない様子の生徒に金八は「3年B組だから」と答え、優がついていることを思い出した八千代は落ち着きを取り戻していく。

かくして本番は滞りなく進み、唯一あった岩沼幸一郎(片桐貴代司)がセリフを忘れるハプニングも優の機転で事無きを得、舞台は大成功のうちに幕を閉じる。ところが、その後の挨拶で青木繁好(大仁田寛)ら3人が特攻服姿で登場し喝采を浴びると、実兄を戦争で亡くしている君塚校長(赤木春恵)が「それを格好良いと思わないで欲しい」と激怒。後味の悪い幕引きとなってしまう。

教室に戻った金八は、繁好らをたしなめつつ、頑張った八千代、優、そして団結した3B全員を称える。ふと窓の外を眺めると、過ぎ行く季節を惜しむように夕焼け空が真っ赤に広がっているのだった。

80年11月21日放送

脚本: 小山内美江子

演出: 和田旭

視聴率: 24.0%

DVD: 第3巻

参考文献・挿入歌

みどころ談義

● 上のあらすじ、最後の行がやたらロマンチックですね。
○ いやぁ、あの夕焼けがねぇ、中学最後の行事に燃えた刹那的なきらめきを見事に感じさせてくれたんだよ。ああいう叙情的な演出は好きだなぁ。
● たしかにラストはすごく綺麗で、余韻もたっぷりでした。
○ ただ、全体の内容を細かく拾っていくと、ツッコミどころが結構あるんだよね。
● 加藤も松浦も積極的に役割をこなしてくれたじゃないですか。あれれ、全然ワルなんかじゃなくむしろ性格いいんじゃないかよ、と思ってしまいますよね。
○ 松浦のほうなんて特に最初からノリノリだもんね。視覚効果バツグンのセットを作ったりして。…でもね、もっとスゴイツッコミどころを他に発見しちゃった。
● 何ですか何ですか。
○ 主役予定だった園枝がメガネは相応しくないからとコンタクトにして、それで一波乱起きたでしょ。でも実は、太平役の幸一郎は特にこだわりもなくそのままメガネで出演しているという。
● わはは。言われてみればそうですよ。幸一郎、しれっとメガネのまま出てる(笑)。園枝もこだわらなければ何事もなく主役を演じられたのに。
 
● 最後に、特攻服事件はどうですか。
○ あれは特攻服→不良という連想的な効果を挟んだのかな、と思う。政治的な意図はないと信じたいね。

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