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第2シリーズ 13話 「同窓会・贈る言葉」
冬休みに入った年の瀬のある日、昨年度卒業生が同窓会を企画した。山田麗子(三原順子)は新年へ向けて職場の美容院が忙しく合流が遅れるが、他のみんなはめいめい買い出しや会場の準備に精を出す。麗子の美容院でセットしてもらう女子もいる。宮沢保(鶴見辰吾)と雪乃(杉田かおる)も一人息子の歩を連れて桜中へと向かう。
やがて会が始まり、久しぶりの再会に話が弾む元3年B組。ところが、中尾友行(米村知晃)が突然「俺は自慢話を聞きにきたんじゃねぇ」とひねくれだす。友行は思い描いたような高校生活が送れておらず、生き生きと語る旧友とつい比較して引け目を感じてしまったのだった。金八(武田鉄矢)はそんな友行を「みんな昔とちっとも変わっていない。だからこそ昔のようにケンカしあえるんじゃないか」と優しく諭す。
会は再び盛り上がり、安恵美智子(小林聡美)のカマキリ踊りなど出し物も冴えて大盛況。そこに麗子が到着し、元3B全員が集合すると、いよいよ金八の説教が始まる。「損得だけで物事を考える人間にはなるな!」。心のこもった久しぶりの金八節に生徒も教師も涙ぐみ、「贈る言葉」の大合唱で同窓会の幕は閉じるのだった。
みどころ談義
- ● 第1シリーズの「母に捧げるバラード」の回のような、オマケ的なエピソードです。楽しい同窓会でしたね。
- ○ 相変わらずみんな仲が良いし、それに実はとても芸達者が揃っていた(笑)。
- ● 車座になって出し物を披露する場面ですよね! 東條絹子まであんなにノリノリになるなんて。
- ○ 吉村孝の東海林太郎に噴いた。あんな真面目な顔して東海林太郎だよ! なぜそのチョイスなのか(笑)。それから美智子がカマキリ踊りをした後に「渡辺真知子!渡辺真知子!」ってコールが掛かるんだけど、そのときちょうど場面が切り替わってしまってどんなパフォーマンスか分からない。見たかったな〜。
- ● あと髪型や服装もインパクトありましたね。今見ると時代の違いって事もあるとは思うんですが、神保文子はおさげをやめてイメージ変わったと思いきやよく見るとフィンガー5だし、笠原ユカリとか目一杯お洒落してもおばちゃんにしか見えない(笑)。
- ○ まぁそんな楽しい会だったんだけれど、それが最後には涙がとまらなくなるという。
- ● そうですね。金八先生が説教をはじめてみんなシーンとして聞き入って、麗子の顔がアップになった時、麗子の目から涙がツッとこぼれるじゃないですか。あれが発端だと思うんですが、先生も泣く予定じゃないのに泣いたようでバツが悪い様子で。
- ○ 本気で泣いちゃってるんだもんなぁ。久々に会ってこうやって泣けるってのはやっぱりスゴイし、ドラマの台本を超えちゃってるわけだから衝撃的だよね。遅れて来た麗子が「ただいま」と言って教室に入ってきたのもグッときた。出会い、思い出っていいなぁと、ある意味ストーリーを見る以上に感じさせてくれる大切な回と言えるのかも。
- ● 僕、冒頭で「オマケの回だ」と言ったんですけど、単なるオマケでは済ませられない深い意味のあった回なのかもなぁと思い直しました。
- ○ 相変わらずみんな仲が良いし、それに実はとても芸達者が揃っていた(笑)。
その他の周辺状況・小ネタ
- 同窓会は午後1時スタート。
- 前回のラストで倒れた佐々木博子の父親は、年内に退院できそうだとのこと。博子の妹の名前は「れいこ」。
- 加藤優、九十九弥市からダイドーの缶コーヒーをおごってもらう。プルタブを投げ捨ててしまっているが、よい子は真似しちゃいけません。
- 弥市は現在空手修行中らしい。また、弥市は一年後輩の迫田八重子の存在を知っており、相当の美人だと思っているらしく、八重子に声をかけられた加藤に「スゲェじゃねぇか」と言う。
- 加藤は京武百貨店のお歳暮配達のアルバイト中。
- 池内商店に鈴木良夫、阿部トシエ、中尾友行が来て、悦子先生やおシカ婆さんも揃っているところに、フラワーボックスのさくらこと土屋珠子が金八を訪ねて来て、周りに誤解されて戸惑う金八。悦子先生は目が点に。
- 卒業生たちが買い出した食べ物類の中に、しっかりと「赤いきつね」「緑のたぬき」が。
- 服部先生のヒゲ面を見て泣き出す歩。
- 梅原明、金槌で指を打ち付けて病院へ行き、皆を心配させる。「楽しい会にちょっとした波乱」の象徴か?
- 明は大工として働く傍ら、定時制高校に通っている。
- 風邪気味の吉村孝、回りまわって歩に伝染することを心配して皆の輪から少し離れて着席。
- 麗子からの電話を受けた野村教頭、麗子の綺麗な言葉遣いに満足げ。
- 安恵美智子の架空バンドのメンバーは、ドラム志岐誠、キーボード吉村孝、サイドギター福田茂子、リーダー美智子。ということは、美智子がボーカル兼リードギターなのか。
- 吉村孝が東海林太郎に扮して歌っている時、お手製のスタンドマイクは空き缶で作ってあり、ガムテープの部分にはTBSのロゴまで手書きする細かさ。
- 同窓会に遅れてやってきた麗子が「紺屋の白袴の意味、やっと分かった」と金八に言うシーンがあるが、「紺屋の白袴」とは、他人の世話ばかり焼いて自分の身の回りのことができないことのたとえ。この場合は美容院に勤務しながら時間がなく化粧もそこそこにやって来た自分について多少自虐的に言ったというところか。