ホーム > 放送年表/鑑賞ガイド > 第3シリーズ5話
◆ 第3シリーズ 5話 「男は心だ!!」
3Bの女子たちが、理科の実験授業を男女別に受けたいと言い出した。ニオイの強い男子と顔を突き合わせるのが嫌だというのだ。お寺の息子である鶴田竜一(平良健)は、幼馴染で学級委員の梅田恵美(飯塚園子)のことが気になって仕方がない様子だが、口の悪い女子からニキビだらけの顔や坊主頭を非難されると、自信をなくしてしまう。金八(武田鉄矢)は女子の言うままに身だしなみばかりを気にする男子に憤りを隠せない。
放課後、恵美が生徒会の資料作りをしていると、既に引退したテニス部の後輩が恵美の指導を仰ぎにやってくる。作業を手伝っていた竜一はいいところを見せようと、仕事を全て引き受けて恵美を送り出す。しかし榊原知美(池内心)の話では、恵美は責任感が強いためあれもこれも押しつけられ、勉強がはかどらないことを気にしているというのだった。余計なことをしたと落ち込んだ竜一は「もうお終いだ」と呟き、金八の励ましも効果がない。
翌朝、朝練に出ていた恵美が貧血を起こして倒れてしまう。竜一と金八が介抱に駆けつけるのだが、楽にしようとブラジャーのホックを外そうとしたことが噂となって独り歩きし、竜一はクラス中から変態扱いを受けてしまう。傷ついた竜一は学校から姿を消すと、土手のタンクの上に登っているところを発見され、大騒ぎになる。
高所恐怖症の竜一は身動きが取れなくなるが、やがて無事救出。生徒たちは行き過ぎたことをしたと反省する。落ち着いた竜一が「絶対に恵美より長生きして、いつか恵美のためにお経を上げる」と誓うと、金八は、「一つのことを思い続けるのが、この時代に一番男らしい生き方だ」と褒めるのだった。
88年11月7日放送
脚本: 小山内美江子
演出: 加藤浩丈
視聴率: 22.9%
DVD: なし
- みどころ談義
- ● 坊主頭のさえない竜一と、なんでも万能な学級委員の恵美。完全な一方通行ではあったんですが、今作初の恋話です。
- ○ もしかしたら第3話の君恵と泰久のところでちょっとそういう要素があったのかもしれないけど、ここまで本格的なのは初めてだね。
- ● それに加えて、「思春期の男女差」というような少々真面目な切り口もあったと思います。
- ○ でもなぁ…。正直言うと、竜一の演技の下手さが一番印象に残っちゃった、ってところは否定できないなぁ。
- ● やることなすこと全て裏目に出た竜一には気の毒なんですが、タンクに登ってしまうという展開も、スペシャル3で梶浦裕二が銭湯の煙突に登ったのと変わらないといえるかもしれません。
- ○ 竜一がお寺の息子だということで、ラストでは「いつか恵美のためにお経を読んでやる」なんてことでまとめてたけど、これも正直、あんまり上手くない(笑)。…まぁ、11話へ向けたちょっとした布石と捉えることも出来るけど。
- ● 恵美のように俺も前向きにいろいろチャレンジしようと思う! というような感じで終わった方が自然だったかな。
- ○ でももしかしたら、あの朴訥とした演技もラストのちょっとズレたようなオチも、全部ひっくるめて竜一の空気感なのかもしれないよ。全部の生徒がはきはきとしなければいけない、なんて決まりはないんだし、これでいいのかも。
- ● あっ、そういえば、これはリアルだなと思ったシーンが一つありましたよ。
- ○ それはどのあたり?
- ● 最後にあった、真野先生と恵美のテニスですよ! 二人とも本格的なラリーができていて上手かったです。
- ○ たしかに。あれは二人とも経験者だろうね…ってオイ、そんなところかい(笑)!
- ○ もしかしたら第3話の君恵と泰久のところでちょっとそういう要素があったのかもしれないけど、ここまで本格的なのは初めてだね。
- 小ネタ/周辺状況
- ◆ 恵美は引退するまでテニス部の主将を務めていた。
- ◆ 恵美の志望校は国立の付属校。
- ◆ 竜一と恵美は幼稚園からずっと一緒。でも、いつの間にか差が着いてしまったと竜一は言う。
- ◆ 竜一、金八のおごりのおでん屋で、タコとキンチャクという比較的高いものを頼む。
- ◆ 竜一は小2のときに、二度と高いところに登らないと恵美と約束したはずだった。
- ◆ 真野先生、テニス部の顧問にさわやかに就任。
- ◆ しかし真野ファンの大竹明美は真野のスネ毛を目の当たりにしてショックを受け、泣いてしまう。
- ◆ 恵美の志望校は国立の付属校。