トップ和歌山隠れ注目株≫バスケット・ピンポン(バスピン)

※画像が無いのでどなたか恵んで下さいm(_ _)mペコリ
(ご自身撮影・もしくは著作権をクリアしたもの)



バスケット・ピンポン(バスピン)
和歌山県下小中学校他


 和歌山発祥の次世代球技
「バスケットボールとピンポンが融合したスポーツ」と言うと、皆さんはどんなものを想像するだろうか?想像も何も、そんなもんあり得ん!ってな感じなのは想像に難くない。しかし、和歌山県民はスゴイ。バスケット・ピンポンなる次世代球技を生み出してしまった。和歌山はそんなあり得ないスポーツの発祥の地でもあるのだ。

 基本的には卓球だけど
バスケット・ピンポンは通称「バスピン」と呼ばれ、専用のテーブルを使用する球技だ。基本的には卓球台を想像して頂きたい。中央にネットもある。これを120センチ×60センチとかなり小さくしたサイズ(卓球台のおよそ4分の1程度)のものを使用するのだが、最大の特徴は、自陣コートの手前中央部分に直径10センチの穴が開いていることである。穴には片方は赤、もう片方は青の編みカゴが下についており、その部分が「バスケット」。さらに穴の縁も同じ色で着色されている。そしてこの穴のせいで、卓球の実力者であっても、少しバスピンに慣れた相手に軽く捻られてしまうことすらあるのだという。

 恐怖の穴
下手な絵でごめんなさい。ほっとけwまず特徴的な部分から見てゆこう。問題のその穴だが、相手の打ったボールがノーバウンドで自陣の穴に入ってしまうと一挙に2点を奪取されてしまう。これを「ヒット」と呼ぶ。ところがバスピンは卓球同様、ボレーは反則。従って、ノーバウンドで穴に入ろうとする玉を打ち返すことができないのだ。穴に飛び込んで来ようとするボールはもう、ただ見ているしかない。これはツライ。逆に言えば、敵陣の穴を的確に狙うことができれば、相手は打ち返すこともできずこちらの得点となる。では、2点を献上するくらいなら、反則覚悟でボレーしてしまえ!などとお考えのアナタ・・・コート(台)上でのボレーは相手に2点が計上されてしまうのです・・・ハイ残念でした。そんなスポーツマンシップの欠片すらお持ちでないあなたは、「和歌山銘水・そこたいの水」で顔を洗って出直して下さい。コート外でのボレーは1点ですけど。
また、卓球で言うところのリターンミスも得点に関係し、こちらは1点。卓球であれば、相手の打った球は自陣に一度バウンドする(しなければアウトなので自分の得点になる)。これを敵陣に打ち返せばいいのだが、スマッシュや相手のリターンミスでの得点は先にも述べたとおり1点。しかし敵陣の穴にうまく入れられれば2点も入ってくる。

■ サービスは手で
卓球では、サービスはラケットで行なう。しかしバスピンでは(ラケットを持たない側の)手で投げ入れるのだ。それならちょっと練習すれば、うまく相手の穴を狙えるのでは?と想像してしまうが、サービスは手のひらをきちんと広げて(指を曲げてはいけない)玉を乗せてからサービスしなければならない。その上で、一度自陣にバウンドさせてから、敵陣に入るようにコントロールする。ついついワシ掴みにして投げ入れると反則となってしまうのでこちらも注意が必要。うまく相手の穴にサービスを入れられれば「ストライク」となり、2点が計上される。

 ノーヒット・テンに気をつけろ
バスピンでは11点を先取したほうが勝ち。でもここで必ず知っておくべきルールとして「ノーヒット・テン」という概念がある。卓球のうまい人は、穴など狙わなくても通常の卓球のようにスマッシュや相手のリターンミスでの得点を重ねれば簡単に勝てそうな気がするだろう。でもそれは気の毒だが、そんな気がするだけ。一度も穴に入れられない(ヒットが無い)場合は10点を上限に、それ以降いくら強烈なスマッシュを決めようが、相手がリターンミスしようが、それ以上得点は加算されないのだ。ではどうすれば良いのか?
まず一つはノーヒット・テン以降一度でもいいからヒットを出すことだ。ヒットが出なければ、こちらには何をしようが得点は入らない。その間に相手は着実に得点を重ね、ついには逆転負け、ってな事だって十分可能性がある。だからノーヒット・テンになる前に、ヒットを出しておこう。
もう一つは、減点方式というカウント法の利用。ノーヒット・テン以降はヒット以外で自分に得点が加算されない事は先に述べたが、その代わりに相手の得点から自分の得た得点分を引いてゆき、相手の得点が0になれば勝利することができるのだ。例えば自分がノーヒット・テン(10点)で相手が5点の場合、こちらは5点分を得れば相手の得点を0にすることができ、勝利できるということだ。とはいえ相手も必死に抵抗するだろうから、相手から1点取ってもヒットを食らえば差引で相手が1点を得る。そんなこんなで大変そうなので、やはりヒットを出すのが得策だろう。
ちなみに相手の得点が0点の場合、ヒットは必要ない。相手に差し引く点数が無いため、こちらが1点でも得点すれば勝利となる。

 その他のルール
10対10になるとデュースが適用される。デュースからは、先にヒットを得るか、10点先取した方が勝ち。デュースからさらに10点なんて大変なので、できる限りヒットを狙うべき。でなければ相手のヒットで即、負けだ。
最初のサービスはジャンケンなどで決まった側(正式には赤色のバスケット側)が行なうが、それ以降は卓球のように何回ずつということではなく、ネットを境にしてラリー終了後のボールの近い方が行なう。例えば自分が空振りした場合はボールは自分の側に落ちるから自分がサービスを行なうということ。サービスは手で行なう以上、あまり有利とは言えないので、なるべく相手にサービスを行なわせるのも勝利への近道かもしれない。

 最後に
バスピンは1966年6月8日生まれ。和歌山の故・北原雄一という人が考案し、発表と同時に「バスケットピンポン協会」も発足した。元々、職域などでのレクリエーションを目的として考案されたが、幅60センチ、奥行き120センチという省スペース台のため、卓球ほどの激しいステップワークを必要とせず、高齢者や小さな子どもにも楽しめるということもあり、職場のレク利用だけでなく小中学校や自治会館にも設置の幅が広がった。
そういえばあの卓球界のアイドル「愛ちゃん」こと福原愛選手も2001年頃テレビの企画で和歌山のバスピン名人(打田町の保田さん)とバスピンで対戦したことがある。下馬評では世界トップクラスの実力を持つ愛ちゃんが圧倒的に有利と思われていたが、何と驚くなかれ保田氏が僅差(一点差だったとか)で愛ちゃんを沈めるという大金星を挙げた。確かに愛ちゃんは卓球では世界レベルだが、保田氏だってバスピン界の世界チャンピオンとも言えなくもないので、当然といえば当然の結果だったのかもしれない(何となく歯切れが悪いコメントでごめんなさい)。
さて最後の最後に・・・「バスピンの歌」なるものがあるのをご存知?あるんですわこれが(笑)。こちらも創始者の北原雄一氏の作詞作曲によるもの。

≫注目株トップへ

≫トップ・ページへ