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キクロン
和歌山市森小手穂


 家庭用スポンジの覇王、「キクロンA」
皆さんはご家庭で食器洗いのスポンジは何を使われているだろうか。具体的な商品名が思い浮かぶ方、それはほぼ「キクロン」なのではなかろうか。だいいち、長年の間、商品名を指定してずーっと同じものを買い続けるような日用品なんて、そうあるもんでもないっしょ。日本の奥様&洗い場さん御用達のカリスマ食器洗いスポンジが「キクロン」なのだ。
「キクロン」の歴史は古く、意識して使っていないまでも名前は知っている、という方もかなりいらっしゃると思う。ではなぜここでキクロンを取り上げるのか。まず一つ、その類いまれなる耐久性に注目したい。

 はがれない!
このキクロンA、とにかく長持ちする。厚さ8ミリ程度の褐色のナイロンたわし部と、厚さ3センチのやわらかなスポンジ部が接着されている、こんにちではベーシックなタイプのスポンジだが・・・この二つのパーツが、どのように扱ってもはがれない。絶対にはがれない。うぬぬぬぬマジではがれないんだってば・・・。
え?もしはがれてしまったら?心配御無用。取説(?)には以下のように表記されている〜「保証 万一使用可能なうちにナイロンたわしとスポンジがはがれるようなことがあれば、ご面倒ですが下記宛此の責任書同封の上現品をお送り下さい。送料を添え新しい品物とお取替致します。」自信満々、何だかくやしいくらいだ。試しに無理やりひっぺがそうとしてみたが、はがれる以前にナイロンたわし部の指でつまんでいた部分がちぎれてしまった。参りました。

 耐久性テスト
それでは、気になる「使用してゆくとどうなるのか」に移ろう。まず結論から言うと、これまで何度もアピールしているように、やはり「はがれない」。これはもう、余計な抵抗は諦めお含み置き頂くとして、具体的に段階を追ってレポートしてゆこう。
まず使用開始当初、やはり新品であるので全体的に硬い使用感。褐色のナイロンたわし部などは黒光りしており、軽石がわりに踵をこする事も可能。細いグラスの洗浄などには柔軟性が不足しており大変だが、これは新品のうちはどのブランドのものでも同様なのでスルーする。数日すると次第に柔軟になり、皿やグラスに吸いつくような使用感が楽しめる。食事後の苦痛な皿洗いも、これなら多少はストレスを軽減させる事ができそうだ。
その後ガンガン使用してゆくが、一向にナイロンたわし部がはがれそうな気配は無い。それどころか長年の戦友が如く、より一層、絆が深まっているようにさえ感じられてくる。
さて「末期」。何を持って「末期」と呼ぶのか・・・他のスポンジであれば、ナイロンたわし部とスポンジ部がはがれた時点でお役御免。それぞれは使用可能なのに、何とも気の毒な最期を迎える事だろう。ところがこのキクロン、はがれないからこのようなエンディングを迎える事がありえないのだ。

■ キクロンの捨て時
さてどうしたものか。ナイロンたわしがはがれてしまわない以上は、まだ使える。そんなわけでキクロンAの最期はおだやかに訪れる。「これでもか」と使っているうちに、スポンジ部が切れ、ナイロンたわし部が削れ、「小さく」なってしまうのだ。それでもなお、この二つの構成要素が分離する事はありえない。まさに一蓮托生、最後の最後までともに歩み、ともに死す姿は、なにか清々しいものを感じる。ここまで使ったら、いや使い切ったら「ご苦労様」の一言を添え、一般ゴミに出そう。
おっとその前に!小さくなったキクロンだが、洗面台やトイレの貯水タンク上の手洗いスペースなどの掃除、またエアコンフィルタの掃除など、磨耗・軟化していればこその最適な使用方法もある。このあたりは皆さんで色々とお試し頂きたいものだ。ちなみにたか邸では、ガスレンジや換気扇洗いに奮闘している。このようなリタイア後のいぶし銀の活躍など、シルバー人材センター・・・いや、米空軍ヘリが民間に払い下げられ農薬散布に活躍しているような、第二の人生を垣間見る気がするってのは気のせいか。気のせいでしょうね。突っ込むなよ ヽ(´∀`)9 ビシ!!
さて、この高い耐久性にはちゃんとした裏付けがある。実のところキクロンAは、スポンジ部の発泡を超有名メーカーのブリジストン(!)が担当、そしてナイロンたわし部は価格が高く耐久性の高い(プロのお掃除屋さんも愛用)名門・スコッチブライト社製。これを独自の技術(特許らしい)で接着し高い耐久性を得ているのだ。まさにスポンジ界のハンセン・ブロディ組のようなものといえよう・・・?こりゃ勝てんわな。

■ 卓越した高機能は日用品の鑑
とはいえ耐久性ばかりに目を奪われるとキクロンの真価を半分も享受できないだろう。ここからはキクロンを取り上げた理由その2だ。ここでは食器洗浄の際の輝かしい活躍にも目を留めて頂きたい。キクロンは他のノーブランド品と比較すると(そんなもんと比較するってのもキクロン様に失礼なぐらいで恐縮だが)、洗剤を含み泡立てている状態でスポンジを握り込んでから手を離したときの「戻り」すなわちリカバリが速やかに、かつ完璧に遂行されるのだ。安モンはその状態で握り込むと、握った形のままなかなか形態が元に戻らず、結果的に泡立ちの悪さに繋がっている。泡立ちが悪いもんだからついつい洗剤を多く使用してしまい、その洗剤もまた泡立たず原液の状態からさほど変化しないまま食器に残留し、ヌルヌル感が残りなかなかすすぎが完了しない。
これでお分かり頂けるだろうか?キクロンは他のスポンジと比較して耐久性に優れるのみならず、食器洗いの作業全般に渡り洗剤使用量及び水量、そして貴重な時間が圧倒的に少なくて済むのだ。そしてこのことは単に経済的・効率的だというばかりでなく、排水口を経て流される洗剤量も減少させることができるため、水質の汚染を抑えることにも繋がるのだ。だいたいそんな細かいことまで、誰が考えて洗い物しとるんか?って事だけれども、知らない間に環境破壊に対しても密かにストッピングパワーを発揮していたキクロン。経済的であることが環境保全にもスコアされてるっていう・・・うまい具合に回ってるもんですなぁ。

 キクロン工場
キクロンを取り上げた理由その3。キクロンの工場は、日常家庭用品では日本一のシェアを誇る海南市に程近い、和歌山市の森小手穂というところにあるのだ。森小手穂?読み方が難しいはずだがこれは何と「もりおてぼ」と読む。IMEの地名辞書をオンにしておけば変換されるから間違いない。素人にゃ絶対読めないこの地名、私の周囲のネイティブに読みを尋ねても、正答率は2割を下回るという驚くべきロースコアを得ている。
この森小手穂は和歌山東高校のある辺りだが、土地鑑に乏しい方には、交通センター・運転免許センターのある岡崎地区の西、伊太祈曽神社からは東、といえばお分かり頂けるかもしれない。この森小手穂、少し前に警官がプライベートで人殺し(愛人だったか?)をした事件があったので一時的に有名になったようだが、この事件と当のキクロンとは全く何の関係もないという事を念のため申し添えておく 。つまり蛇足ってこった。わはは。

 金髪美女
キクロンのパッケージには、金髪のハイカラな奥様が描かれているのを御存知だろうか。この奥様は、東京は渋谷区在住、外交官の旦那様を持ちドイツ系の血をひく37歳のセレブだ。てっきり和歌山在住なのかと思えばとんでもなかった。ましてやファミレスのスティックシュガーを鷲掴みにして近鉄の紙袋に押し込むようなオバサマとは毛色が違うのだ。きっとカバンにはアメチャン(特に「ニッキ飴」「純露」「カンロ飴」)など入っていないに違いない・・・。和歌山に住むドイツ人といえば、中辺路で本場ドイツ仕込みのハムやソーセージ、ベーコンを作っているシンドラーさんが有名だが、これも全然関係ない。ナギサのレストランでそのベーコンとか食えるんですけどこれが美味いんですよ。ってかこれまた蛇足ですよね完璧に・・・とほほ失礼しました。

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