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ニセ和歌山人が提唱する
良い温泉、悪い温泉
しっかり見極め、賢く利用

であること

温泉は鮮度が命

●湧出する源泉をそのまま浴槽へ流し込んでいる、考えてみれば温泉として当たり前の給湯方式。でも源泉の温度が入浴に適さない場合、加熱・冷却ぐらいはよく行われてます。
●これに対するのが循環濾過方式。同じ湯が何度も濾されて使用されたり、ほとんどの場合に殺菌のための塩素投入が行なわれるため、泉質は成分分析表とはかけ離れた別モノとなってしまいます。つまり成分表において、いくら温泉の効能が書き並べられていたとしても、それはあくまで源泉の成分に基づくものであって、実際我々が利用する浴槽内の湯とは違ったものになっているわけですね。
●塩素を入れるとなると、心配になるのは慢性皮膚病の方。源泉であれば効能があるのに、塩素を投入した時点で効能があるどころか逆に皮膚に悪影響を及ぼす可能性が出てくるわけです。ご注意を。
●ただし、湧出量の少ない、貴重なお湯を利用するためには濾過だって必要な場合があるんですよね。でもそれなら湧出量に見合う大きさの浴槽にすればいいだけの事なんですが、欲張って湧出量に対して大きな浴槽にしてしまうことで、濾過が必要になっちゃうわけで・・・。難しいトコなんですけどね。
●無濾過・掛け流しであれば、温泉から上がる際には、水滴をふき取りすぎない方がいいです。せっかくの成分を拭い取ってしまうのはもったいないですよ。桶に汲んだ温泉水でタオルを絞り、軽く拭き取るぐらいでいいと思います。脱衣所でゆっくりできるなら、いっその事、タオルを腰に巻くぐらいで自然乾燥するのがベストでしょうね。水道水のシャワーを浴びるなんてのももったいないです。

ける
場所

であること

温泉でストレスを貯めないよう

●なるべくマイナスイオンをたっぷり吸い込める、自然に囲まれたロケーションがベストでしょう。幸い和歌山県はほとんどが山地なので森林資源に恵まれていて、それほど困りません。
施設自体が落ち着いていることも大事ですね。せっかく来たのに洗い場に座れないほど混雑してたり、子どもがあちこち走り回ってたりバシャバシャ泳いでたり・・・これではかえってストレスが・・・。
●混雑の危険を冒してでも行くべき温泉なんて正味、そうあるもんじゃないですよ。折角の温泉の印象が悪くならないように、時間を調節して混まない日時に訪れるのが精神衛生上もよろしいかと。

清潔

であること

清掃管理も大事です

●脱衣所のロッカーや脱衣カゴ、床などをよく見てみましょう。え?ゴミや髪の毛が目立ちますか?残念ながらそういう温泉は期待薄です。いくら建物がきれいでも管理が不十分ということは、泉質の保持なんて望むべくもありません。
●清潔の保持には、我々利用者のマナーも欠かせません。ちゃんと掛け湯をして入湯する、タオルを浴槽に入れないなど、基本的なことはきちんと守りましょう。掛け湯は体表の汚れをさっと落とすだけでなく、急な入湯による心臓への負担を軽減します。また、「前」を隠したい気持ちも分かりますが、それは浴槽までのものとして、入湯の際にはタオルを湯につけないように。見ていて大変気分を害しますが、それ以前に湯が傷みます
●不潔であることと、古いこととは別です。古くても管理が行き届いていれば、古さを不快とは感じないはず。清潔な温泉は、温泉そのものに管理者の誇りを感じます。

温泉文化を張子の虎にしないために

 最近では温泉・癒しブームや公共温泉の激増を経て、利用者側には良質・本物の温泉(サービス)を求める動きが強まってきました。温泉と名のつくものには全て満足するレベルから、温泉そのものの良し悪しを見極めてゆくレベルへ。まぁいまだに塩素漬けのニセ温泉を過剰に有り難がっている気の毒な利用者も多いですが、かといって「濾過してるなんて温泉とは言えない!」というのも少々行き過ぎではないか?とも思います。希少な温泉を何とか枯渇させないよう、多くの人に楽しんでもらうために仕方なく濾過してる温泉だってあるわけですから。

 問題は、施設に掲示してある(はずの)「温泉成分表」が、実際は何の意味もなさない場合があるってことです。源泉と浴槽の湯が、違う場合が多いんですね。これは濾過によって温泉水が酸化し変質したり、塩素が投入されたり、(いちいち調べないんでしょうけど)源泉の成分と塩素とが化学反応を起こして全く予想してない成分が含まれてしまってたりするからです。結局のところ、僕らが利用できる温泉水は、一体どうなの?って事を利用者として気にしなくてはいけません。意味のない温泉成分表なんかよりも、実際に浴槽を満たしているお湯が、どんな成分でどんな効能があって、それが源泉のデータと異なる場合、なぜそういうことになっているのかを明示してもらう必要があります。温泉提供者に、きちんとした情報開示をしてもらえるように働きかける時期にきているのかもしれませんね。

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