「和歌山人の鉄則集」●方言・話法編●
基礎チャート(1)−Ⅱ
◆設問の解答◆
「よろしく【よろしゅう】お願いします」
「よろしゅ(う)おたのもうします」
◆解答の指針◆
「たのんどか」などと、ぞんざいな発言を選んだあなた、それは和歌山人云々というよりも社会人としての常識が欠如しているようです。文福さんのマネはイカンと、さっき言うたとこじゃありませんか。そんなあなたには、石田質店の「銀行よりは〜」のセリフ3回、復唱を命じます。
●あのですね無理に和歌山弁を使おうとすると、敬語が使えないので手足を縛られた状態になってしまいますよ。ましてや生活のかかっている就職活動、「職安」というところに着目してください。大事なイベントですやんか。
●いずれにせよ知り合い等に頼んで就職先を世話してもらえるなら、わざわざ職安に行く必要はありません。これはそれだけ状況が逼迫していることを示唆しています。そこでイキナリ「たのんどか」では、あなたの就職活動はすでに戦艦大和の沖縄特攻に近い悲壮感を呈しています。
●和歌山弁には確かに敬語の概念が非常に希薄ですが、昨今の和歌山弁の大阪ナイズにより、多少は関西弁の敬語が流入してきています。和歌山弁をないがしろにするわけではなく、生活にダイレクトに影響する緊急事態においては、和歌山弁にこだわらず極力丁寧に発言するのがここでは正解。