二泊三日の釣り旅行の二日目は西湖へ行った。昨年の5月以来の2回目の釣行。
昨年はクワルビで始め、風が強くなり石切、モウトドの鼻と移動したが、クワルビ
とモウトドの鼻では放流ベラが釣れたが、石切では1枚も釣れなかった。そこで今
回は、なんとか溶岩地帯で西湖の地ベラを釣りたいと思った。
レストハウスから引き舟で出船した。ユース下を目指したが先着者が多く、モウト
ドの対岸のエゴに舟着けした。
天気はまずまず。ヘラのもじりも結構あり、時に大型らしきもじりも見られ、目的の
地ベラが釣れそうな期待がした。大急ぎで18尺をつなぎ、エサはボソにしようか迷っ
たが前日と同じヤワネバを作った。
エサ打ちを始めると意外にも浮子の変化が早々と出、数投目でトップがムズっと入り、
合わた途端に穂先がググっと水中に引き込まれた。だが、あっという間に0.5号のハ
リスが飛んだ。巨ベラだったのか。鯉か。それらのスレか・・・。しかし期待は高まる。
ところがその後パタリと浮子が動かなくなった。エサ打ち開始から30分も経ってい
ないが、まるでモーニングサービスは終了とでも言うかのように。
それでもエサ打ちを続けると時折サワリが出、なおかつエサを打ち続けると時折あた
って釣れて来たが、どれも尺に満たない型ばかり。周りでもポツリポツリと竿を絞るが、
型はどれも似たりよったり。黒みがかった体色のヘラが釣れる事もあるが、型に不満が
ある。尺は優に超える大型の地ベラを釣りたい。それを目的に西湖に来たのだから。
最も事前情報では、最近は精進湖の方が型が良いと言う。従ってこれが普通なのかも
しれない。だが小型の数釣りなら精進湖で十分だ。数が釣れなくても地ベラを釣りたい。
そうこうしている内に左からの風が強くなって来た。浮子がシモリ、水面が波立つと
もういけない。私の大嫌いな状況であり、がんばっても小型のヘラしか釣れないのでは
やる気もなくなる。
しばらくは我慢したが、遠く左に見える場所は、岸壁を背にして風を受けそうになく、
誰もいない事から放流ベラはいそうになく、その代わり地ベラが釣れるのではという気が
してきた。ボートを漕いで行くにはちょっと遠いが、つまらない釣りを続けるよりはマシ
だと思い、友人達に告げて移動する事にした。
向かい風の中、やっとの思いで移動したポイントはユース下の少し右。特に名前はない
らしい。後で知ったが、ブラックバスのポイントだったようだ。
岩にロープをくくりつけ、再度竿を出すまで1時間を要して午後2時。移動前の釣果は
10枚だったが、果たしてこちらで何枚釣れるか。名もないポイントだけにヘラが寄るか
どうかに不安はあったが、風の影響をほとんど受けないだけでも良いと思った。
西湖は水の透明度が高く、舟から少し先までは底が見えた。その感じではかなり浅そう
で、事実18尺の天々では針が底に着いてしまった。浮子を下げ、穂先をかなりあまして
エサ打ちをはじめた。
当然の事ながらトップはすんなり沈没し、魚の気配は全くない。試みにエサを手元に投
げても、ギルさえ来なかった。やはり考えは甘かったか。
ヘラ釣りとしては邪道だと思うが、古いエサを丸めて浮子の立つ位置に放り投げた。周
りに誰もいないから構わないだろう。そして新しいエサを作り、時折手元に落としながら
エサ打ちを続ける事1時間。
いつしか大きなギルが寄るようになった。どこにでもいるのだなあと思っていると、大
きな鯉も来た。もしやと思っていると尺ほどの黒い魚体の群が来た。ヘラかと思ってよく
見ると、それもみな鯉だった。その頃から浮子にサワリが出始めたが、ヘラのそれとは思
えなかった。
更に手元にエサを落として見ていると、鯉の群の下にやや小ぶりで色の白い魚体が見え
た。もしやと思って良く見るとまぎれもなくヘラだ。まるでヘラが釣れたように嬉しかっ
た。手元に寄ったなら釣れないはずはない。がぜんエサ打ちにも力が入った。
それから少しして、いきなり浮子がツンと入った。すかさず合わせるとガツンとした手
応え。飛燕峰が満月にしなりなかなか上がって来ない。鯉かもしれないと思い、半ば強引
に引き上げてみると待望のヘラだった。しかも金色の体色の、エゴで釣れたヘラとは明ら
かに違う。地ベラだ。計ると32cmとさほど大きくはないが、嬉しかった。やっと西湖
での目的が達成されたのだから。
しかしアタリは続かなかった。エサ打ち点を変えたり浮子を上下させたりしたが、なか
なか思うようにならず、尺前後のヘラを2枚追加するのが精一杯だった。それでも十分に
満足ではあったが。
3時半頃、ふと思って浮子を天々に戻した。両針とも底に着いたようで、浮子はエサ落
ちより1目盛ほど上で停止したまま入らない。
これじゃダメだなあと思っていると、突如浮子がムズっと入り合わせるとドーンという
手応え。喜んで上げると40cmほどの鯉だった。地ベラと同じ金色だが、変にウロコの
ない、いわゆるドイツ鯉だ。針を外すのも気持ち悪かった。
やはり底では鯉が来るのかと思いながらも続けると、またもやムズっとあたり、合わせ
ると乗った。先ほどの鯉と同じように重く、またかと思いながらも上げてみると、なんと
ヘラだった。しかも大きい。計ろうかと思ったが、大きくて手間が掛かりそうだ。時間も
残り少ないし、1枚でも多く釣りたいと思い計らなかった。35cm前後だったと思う。
そして次投。またもムズっとあたりドーンと来た。やたらと重いが横走りをしないので
ヘラだと思う。早く拝みたくてやや強引に引っ張ると、無情にもプツンと切れた。オモリ
の位置でミチイトが切れてしまった。残り時間は殆どなくジ・エンド。
結局、移動後は4枚しか釣れなかったが、地ベラばかりで大満足だった。移動直後はア
タリ・オデコすら覚悟していたのに、一人静かにスリリングな釣りを満喫出来た。
ちなみにエゴで続けた友人達だが、風が強まって他の人が帰ると釣況が上向き、みな15
〜6枚を釣ったとの事。
【データ】
竿:18尺 タナ:深宙→底 浮子:花春ムク 14号(B9cm)
ミチイト: 1.0号 ハリス: 0.5号 上 50cm 下 60cm
針:上下 バラサ5号
エサ:グルバラ 2.0 + 夏ダンゴ 0.25 + 魔法の粉 1杯 + 水 1.5 + マッハ 3
(手水でやや練り込んだヤワネバ)
釣果:8寸〜尺2寸の14枚
(左から鈴木さん、私、飯田さん、まーくん、水嶼さん)
|