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ヘラブナ釣りではバスや渓流釣りのようなルアーやフライ等の疑似餌は使わず、
いわゆる「食わせる」エサを使います。またミミズ等のいわゆる生きエサは使い
ません。おそらくヘラブナの主食は植物性のプランクトンと言われているからだ
と思いますが(実際は動物性のエサも食べる事はあるようですが)、いずれにし
ても生きエサを使わない点がヘラブナ釣りの大きな特色であり、それがこの釣り
を面白くもし、難しくもしていると言えましょう。
一般に使われるエサには、大きく分けて次のような種類があります。
・麩エサ
一般に最も良く使われるエサです。細かな麩の粒子を主体とした粉状のエサ
で、さなぎ粉や魚粉等が混ざっているものもあります。
各エサメーカーから沢山の銘柄のものが売られています。成分は企業秘密であ
るらしく表示はありませんが、それぞれに粒子の大きさ、比重、ネバリ具合、臭
い等が微妙に異なります。
適度な水を入れ、ある程度練って使います。単一の銘柄だけで作る場合もあります
が、いくつかの銘柄を混ぜて作るのが一般的です。
まるめて上針に付け、水中に拡散した粒子でヘラブナを集める事を目的に作る
と「バラケ」と言います。その場合は下針には食わせるための別のエサ(グルテ
ン、ウドン、角麩、トロロ等)を付ける事になり、このようなエサ使いを「セット」
と言います。
一方そのエサそのものをヘラブナに食わせる目的で作ると「ダンゴ」と言いま
す。その場合は上針と下針の両方に付けるので「両ダンゴ」と言います。
このようにバラケとダンゴは成分としては同じエサで、目的が違うだけです。バラ
ケは適度に水中で溶ける、あるいは拡散する事が重要であり、ダンゴはある程度溶け
ても適度に針に残る事が重要です。ただしバラケのようなダンゴが良い事もあるし、
ダンゴのようなバラケが良い事もあるので、エサとしての両者に明確な違いはありま
せん。
・グルテン
一般にマッシュ(ポテト)かサツマイモの粉末にグルテンを混ぜたエサを単にグ
ルテンと呼びます。
主に冬季に使います。ヘラブナの嗜好は季節によって変わるら
しく、夏期は麩エサを好み、冬季はグルテン系統のエサを好むようです。中間
の春と秋はどちらを好むか分かりにくいため、エサの選択に迷う事になります。ま
た放流直後の新べらはグルテンを好む傾向にあります。
上針にバラケを付けたセット釣りか、両針に付ける「両グルテン」があります。
両グルテンではある程度開きが良く、集魚性のあるグルテンを使う事が必要です。
麩エサほどではありませんが、各エサメーカーから数種の銘柄が売られており、
それぞれに比重や開き具合等が異なります。
やはり水に溶かして使いますが、一般に練り込むのは開きが悪くなるので厳禁
です。
・ウドン
白玉粉やわらび粉が主な原料で、水を入れて鍋で煮、「ウドン絞り器」でウドン
状にし、短く切って針に付けます。また水で溶いて「オカユポンプ」で絞り出すイ
ンスタント・タイプのものもあります。
主に冬季に使いますが、上針にバラケを付けたセット釣りか、表面に「まぶし粉」
を着け、両針に付ける「両ウドン」があります。
・オカユ
白玉粉が主な原料で、水で溶いてから練り、オカユポンプで絞るか、へらを使って
針に付けます。主に冬季にバラケとセットで使います。
・角麩
数ミリ角の麩です。上針にバラケを付け、水で戻して下針に付けます。主に冬季以
外の季節に使いますが、小さな針を使い、その針ごとヘラブナが喉の奥まで吸い込む
せいか、使用を禁止する管理釣り場が多いようです。
・トロロ
トロコンとも言います。食用のトロロコブと同じものです。主に夏場に良く使いま
すが、四季を通じて使えるとの説もあり、まだまだ研究途中のエサです。
上針にバラケを付け、水で戻して下針にからめる「トロ掛け」と、麩エサを混ぜて
ダンゴのように作り、両針に付ける「トロダンゴ」があります。
・グルダンゴ
麩エサとグルテンを混ぜたダンゴで、底釣りのエサとして時に有効な場合があり
ます。
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