|
浮子(うき)は最も重要な道具と言って良いかもしれません。なぜなら、ヘラ
ブナがエサを吸ったかどうかはもちろんの事、エサが針にどのくらい残っている
かや、ヘラブナの寄り具合等、水中のあらゆる情報を釣り手に伝えてくれる唯一
の道具だからです。
浮子はトップ(アンテナ)、ボディ、足の3つの部品で構成されています。
トップには中が空洞のパイプトップと、空洞でないムク(ソリッド)トップ、そし
て最近では半分がパイプで半分がムクの半ムクトップ等があります。また同じパ
イプでもごく細いものから太いもの、あるいは途中までは細くて先端部分だけ太
いもの(逆テーパー)があります。長さも色々で、ボディに対して異様に長いも
の(セミロング、ロング)もあります。赤や黄や黒で目盛りが塗られていますが、
その間隔が狭いものと広いもの、あるいは逆光に強いように透明部分を残したも
の等様々な種類があります。それだけ浮子の中でもトップの役目は重要であると
いう事です。
ボディは、材質がクジャクの羽根、カヤ、発泡等のものがあり、羽根には1本
取り、2枚合わせ、3枚合わせといった種類があります。また形状には太いもの
と細いもの、トップ近くの肩が張ったものとなで肩のもの、足に向かっての絞り
込みがきついものと緩やかなもの等々があります。
足は竹とソリッド(セル?)の2種類があるようです。
殆どの浮子には号数が刻印されていて、号数によってトップやボディの長さが
異なります。一般に号数が大きいもの程ボディが長く、その分浮力が大
きくなります。浮力の大小はバランスを取るためのオモリの大小に比例し、オモ
リの大小は水中での落下速度に比例します。また浮力の大小はエサの重さによる
浮子(トップ)のナジミ幅(沈む長さ)に反比例します。それらをふまえ、号数
すなわち浮子の大きさは、釣るタナの深さやエサの種類、そしてヘラブナの活性
度に応じて適切なものを選択する必要があります。
ところが困った事に、現在のところ浮子の号数に基準はありません。中にはボ
ディの長さ(cm)を号数としている浮子もありますが、例えばそのような基準
が設けられればずっと選択が楽になると思うのですが・・・。
さてショップに行くと色とりどりの沢山の浮子が陳列されていて、いざ購入す
るとなるとどれにしようか迷ってしまいます。それぞれに
用途に応じた特色があるのですが、初めに使う浮子としてはいわゆる「オールマ
イティ」タイプのものをお薦めします。
オールマイティとは、私が知る限りはトップは細めのパイプ、ボディは羽根の
2枚合わせ、足は竹でもソリッドでもやや長め、といったごくオーソドックス
な浮子です。流れが無いかごく緩やかな湖沼であれば、浅いタナから底釣りまで
のあらゆる釣り方に使用するに充分な性能があります。
そしてお薦めしたいのは、それらの中でやや小さめの浮子を1本ないし2本
(ただし同じ銘柄とタイプで号数が異なるもの)を購入し、実際に使ってみて違
和感等が無ければ、更に同じ銘柄とタイプで号数が異なるものを3〜4本購入す
るという方法です。その結果大きさだけが異なる同じ浮子を4〜6本所持する事
になり、使用する際には大きさ(号数)の選択だけ考えれば良くなります。浮子
の選択が非常に楽になりますし、途中で浮子を交換しても、同じタイプの浮子な
ので浮力以外の特性は殆ど変わらず、違和感なく釣りを続けられるという利点が
あります。
人によって考え方は異なるかもしれませんが、私は様々な銘柄の浮子を持つの
は、見た目はカラフルで楽しそうですが、選択が難しく、交換した際に特性の違
いに戸惑ってしまうと思います。それよりも日頃使い慣れた浮子を使った方が浮
子に対する戸惑いが少なくなり、その分エサその他に神経を集中する事が出来て
有利ではないかと思います。
なおカッツケ、落とし込みの釣り、両ウドン、流れ川での釣り、夜釣り等々
オーソドックスな浮子では釣りずらい状況になったら、その時にそれら専用の浮
子を購入すれば良いと思います。
また浮子を自作するヘラ師は少なくありません。私は手先が不器用なので二の
足を踏んでいるのですが、費用的に有利であり、自分好みのオリジナルの浮子で
釣る事が出来れば、釣りが更に楽しくなる事でしょう。
|
|