■ 源頼光の土蜘蛛退治
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北野天満宮内・東向観音寺の蜘蛛塚
北野天満宮内・東向観音寺の蜘蛛塚

 北野天満宮の西南に位置する東向観音寺の境内に、蜘蛛塚と呼ばれる石灯籠の火袋があります。蜘蛛塚とは、源頼光を悩ませた土蜘蛛の棲家と伝えられています。
 誕生日のプレゼントとして耳成さんから手作りの和紙人形「土蜘蛛の精」が届きました。さっそく里帰りさせてあげました(上写真)。

源頼光と土蜘蛛退治

 酒呑童子の鬼退治の伝説で知られる源頼光には、土蜘蛛退治の伝説もあります。原因不明の熱病で床についていた頼光。そこへ化身した土蜘蛛の精が現れ、襲ってきました。頼光は名刀膝丸で斬りつけました。家臣たちが血のあとをたどって行き、古塚にすむ土蜘蛛の精を退治するという筋書きです。

上品蓮台寺に残る頼光塚
上品蓮台寺に残る頼光塚

 東向観音寺の境内の蜘蛛塚は、もとは七本松通一条上ル清和院の西門前にありました。明治31年に塚が壊された際、石仏や墓標、石塔・石灯籠が出土しました。ここから出た遺物の石灯籠の火袋を移されたものです。
 北区上品蓮台寺にも頼光の土蜘蛛退治に関連する史跡があります。寺の墓所内に椋の大木の下に「源頼光朝臣塚」としるされた石碑が建っています。一説には「蜘蛛塚」とも呼ばれています。明治初年までは上品蓮台寺の塔頭宝泉寺の後方にあったものを、昭和7年ごろに移されました。
 いずれも謡曲や『平家物語』などから題材をとった伝説だと考えられます。

【アクセス】
東向観音寺(市バス北野天満宮下車すぐ)
上品蓮台寺(市バス千本鞍馬口下車すぐ)

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