
関蝉丸神社下社(大津市)前に保存されている車石
牛馬の車幅は140センチメートルなので、間はもう少し離れているはず
車石
京都の街を歩いていると、妙なモノにいきあたることがあります。「車石」もそのひとつでした。初めて見たとき、何に使うんだろ?と想像もつきませんでした。
「車石」とは、牛馬車の車輪の幅にあわせて道路に二列に敷設された凹状の舗石です(上写真)。江戸時代以降、京に向かう主要街道(東海道・竹田街道・鳥羽街道など)に敷設されました。「車石」は「輪型石(わがたいし)」ともいいます。
車石が敷設されていたのは一車線にかぎられたいたため、一方通行の規制があったようです。

上の写真は、京都市下京区正行院が所蔵している竹田街道の様子を描いた絵馬の一部分を拡大したものです。牛車が、車石の上を通行しているのがわかります。
車石は、旧東海道に沿った所々に今も残されていますし、京都の市内でも、中京区革堂行願寺・上京区大将軍八神社・下京区正行院・東山区安祥寺・南区陶化小学校・伏見区桃陵小学校など、車石を保存しているところがたくさんあります。
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