作成日: 2002年 5月 10日

 No.10 「千と千尋のティペット長さ」なんじゃ、それ?

 アニメ「千と千尋の神隠し」でお馴染みの「千尋」の「尋」は、釣り糸や縄の長さ、水深等を表わすのに使われる単位です。
 「一尋、二尋、・・・」と書いて(「尋」は「広」とも書く)、「ひとひろ、ふたひろ、・・・」と読み、
 「尋」は両手を左右に広げた時の、指先から指先までの距離を表します。

 江戸時代は一尋は5尺だったり6尺だったりしたこともあるようですが、明治以降は「一尋=6尺=約1.8m」に統一されています。
 ただし、「尋」は尺貫法の単位ではありません。

 一尋、十尋、百尋、千尋・・・
 唱歌「我は海の子、白波の・・・」の唄に、「百尋千尋 海の底」と出てきますが、読みは(ももひろちひろ うみのそこ)。
 千尋と書いても6千尺(1800m)ではなく、「非常に長い」または「非常に深い」ことを喩える言葉。
 まあ、「アルプス一万尺」みたいなもんでしょうか。
 山と言えば、獅子が子を落とすと言われているのは「千尋の谷」、この場合、(せんじんのたに)と読むのはなぜでしょう?

 え〜と、人が自分自身を「ものさし」に使う例は、「尋」の他にもたくさんあると思います。
 そこで本題ですが、今回の研究ノートは、「釣りにおける人間ものさし」がテーマです。

 例えば・・・

 ●自分の一尋は実際は何cmなのか?
 ●
kingfisher釣行記で「ティペットを80cm・・・」なんて言ってるけど、
  メジャーで計ってるわけじゃなし、テキトーなんじゃないの?


 私が考える、(釣り糸長さ=切って使う長さとしての、)一尋の基本形は、
 『片手(右利きの場合、通常左手)に釣り糸(ティペット)の糸巻き(スプール)を持ち、
 もう一方の手(同、通常右手)の親指と人差し指でティペットの先端をつまむ。
 この状態で両手を広げた時にスプールから引き出されたティペットの長さ=一尋』
 になると思います。
 指先から指先までの距離ではないこと、スプールの持ち方等で変動することが最初の定義と違う点になるかと思います。

 それでは、実際に小さな巻尺をスプールに代えて、実際に計ってみましょう。(図の上) 
また図書いたんか!
 次ぎに、「半尋」として、スプール(巻尺)を胸の前、ミゾオチのところで持ち同様に片手を広げて計ってみましょう。(左下)
 さらに応用形として、スプールは同じミゾオチのところで持ち、先端を持った手を「前へならえ」のように正面につきだしてみましょう。
 (右下)
   
 私の測定結果は、一尋=150cm、半尋=80cm、「前へならえ」=45cmです。

 ・・・このようにして、自分の「尋」寸法を覚えておき、組み合わせるといろいろなティペット長さが作れて便利です。


 ●よく、釣れた魚に広げた手のひらを当てて、大きさを計っているけど、
  あれって、自分の手のひらの寸法を知ってるってこと?

 私の場合、「普通に手を広げる」と、親指と小指の最大幅は約21cmです。
 この1.5倍くらいなら、「尺」ということになります。
 「手を広げる」・・・これは意外に誤差が少ない寸法だと思います。さあ、計ってみましょう。

  

 ●
kingfisher釣行記で「シンキングのタイプⅡで、カウントダウン15秒」なんて言ってるけど、
  時計で計ってるわけじゃなし、テキトーなんじゃないの?


 人気テレビ番組「筋肉○○」に「BODY CLOCK」という競技があります。
 時計なしでスタート〜ストップボタンを押して、10秒、20秒、30秒と体内時計の正確さを試す競技です。
 フライフィッシングのシンキングラインやウェイテッドフライの沈下を「カウントダウン」する場合でも、体内時計を使いますね。
 (釣り場でストップウォッチを使っている人も見たこともありますが。)

 時計のタイマーを使って、カウントの練習をしたことありますか?
 私の場合、自分のリズムで30秒タイマーを数えると、頭の中のカウントは35になります。セッカチな体内時計ってことですね(笑)

 ●話は急にとびますが、不動産屋さんの表示に「駅から徒歩3分」とかよくありますね。
 この場合、徒歩1分は80mとして表示することが法的に定められています。
 (坂道や信号待ちは考慮されません。ちなみに、1分80mは、少しゆっくりなペースだと思います。)
 また、ゴルフでは、歩数を数えてコースの距離を計算しますね。
 いずれも「人間ものさし」的思考と言えるかも知れません(ちょっと違うか)

 ・・・千尋のティペット長さはすご〜くティペットを長くするってこと?
 それはいいけど、じゃ、最初の「千」はなんなのよ!


 え〜と、釣り場で長さや時間を計るもの、つまり巻尺や時計がなかったら・・・
 まあ、なにごとも「体で覚えておく」と便利ってことでしょうか、アハハ。

 アハハって、話聞いとんのか、答えになっとらんだろ?
 しかしまあ、「千と千尋の・・・」から管釣りの話にするか、ふつう!?


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