月日  2011年12月18日(日)
場所  川越水上公園 (← 釣り場専用ホームページ)  埼玉県川越市大字池辺880    Tel : 049-241-2241   
釣行
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 シングルスペイ(ダブルハンドロッド)の練習を続けていますが・・・。(^_^)



 
■バックスペースの少ない場所でキャストする方法、または小さなバックキャストでキャストする方法


 
1.ロールキャストからジャンプ・ロールキャストへ

 バックスペースの少ない場所でキャストする方法と言えば、もちろんロールキャスト。これがスペイ系キャストの原形ですね。
 水面を引きずってきたラインを打ち返すのが基本的なキャストの動作で、ロッドティップの下に垂れた空中のラインの重さを使ってロッドを曲げてキャストします。

 さて、ロールキャストよりももっと遠くへキャストするには・・・
 投げるるモノを重くするためにラインを長くすればいいわけです。しかし、足元からのティップの高さは変わらないので単純に長くすると弛んでしまいます。
 そこで、ロッドティップの下にラインを垂らすのではなく、ロッドティップの後ろにラインを膨らませます。つまり、ループです。
 ラインを膨らませるためには水面を引きずるのではなく、前方のラインを持ち上げて手前の空中に飛ばしてきて、その勢いでラインを後方に膨らませます。
 ラインの一部は着水します。これが(タテ型)ジャンプ・ロールキャストです。
 キャストのコツとしては、ラインが膨らんだ瞬間に、ラインとすれ違うようにロッドを振りロッドが最大曲げになるタイミングでキャストします。


 
2.ジャンプ・ロールキャストからサイド・ジャンプ・ロールキャストへ

 ジャンプ・ロールキャストよりもさらに遠くへキャストするには・・・
 ジャンプ・ロールキャストでは扱えるラインの長さに限界がありますし、コントロールも難しいです。
 そこで、タテ型のジャンプ・ロールキャストをそのまま横に倒して、ヨコ型のサイド・ジャンプ・ロールキャストにします。
 ロッドを横に振ることができるので大きな力が加えられ、長いラインをジャンプさせることができ、飛ばせるラインも長くなります。


 
3.サイド・ジャンプ・ロールキャストからシングルスペイキャストへ

 サイド・ジャンプ・ロールキャストよりもさらに遠くへキャストするには・・・
 それにはやはり、より大きなループを作ることが必要になります。
 サイド・ジャンプ・ロールキャストの着水をもっと滑らかにして、ラインの先端だけ着水させて、先端以外の残りのラインでより大きなループを作るわけです。
 そのためにはラインをジャンプさせず、静かに水平飛行させます。
 そして着水部を最小限にしてループを大きくして遠投力を上げる・・・これがシングルスペイキャストです。
 サイド・ジャンプ・ロールキャストとシングルスペイキャストの違いは、前者はロッドがラインをジャンプさせた後、ロッドとラインが別の動き、つまり「自由行動」するのに対して、
 後者は常にロッドがライン負荷を受けながらラインを先導しコントロールする点です。
 ジャンプ・ロールキャストで単に勢いで膨らませただけのループは、シングルスペイキャストではコントロールされたDループに変わります。


 
4.ペリーポークキャスト(シューティングスペイキャスト)

 ロールキャストからシングルスペイキャストまで変化してくると、遠投力は上がりますが、それに比例してループが大きくなり、バックキャストが大きくなってしまいます。
 そこで少し逆戻り。
 シングルスペイはワンモーション(ひと振り)のキャストなので、着水点とタイミングのとり方が難しいので、
 このワンモーションをツーモーションに分割して着水点(アンカー)とキャストタイミングをとりやすくします。
 それがペリーポーク(ラインの折りたたみ)を使ったキャストで、シューティングスペイキャストとか最近ではスカジットキャストと呼ばれています。
 ちなみにスカジットのラインシステムは短いのでシングルスペイキャストしにくいため、必然的にペリーポークが多用され、そう呼ばれるのかも知れません。
 ペリーポークは「ラインの引き剥がしの音がウルサイ」と言われますが、ラインを直線的に重ねるように折りたたむことができれば、引き剥がしの音も小さく静かなキャストが可能です。
 ツーモーションに分割しているので、スネークロールやダブルスペイキャストなど他のキャストバリエーションとの組み合わせが容易にでき、方向転換も簡単にできます。


 
5.アンダーハンドキャスト

 さらにコンパクトにキャトしたい場合(バックスペースがない場合)は体の前だけでロッドを取り回すアンダーハンドキャストがあります。
 後方に大きくロッドを振るのではなく、両腕の中でこねるようにロッドを回してキャストします。しかし、ラインの動きは原理的には変わりません。
 キャストはコンパクトになりますが、ロッドティップの移動量が小さく、当然ループも小さくなるので飛距離は短くなり、遠投力は落ちます。


 
6.キャストパフォーマンス

 キャストの有効性は単に飛距離だけでなく、バックキャストの大きさを分母、フォワードキャストの大きさ=飛距離を分子とする比率になりますので、
 釣りする場所のバックスペースによって最も有効性の高いキャストを選択することになります。
 コストパフォーマンスならぬキャストパフォーマンスです。
 ここまで説明したキャストを飛距離の短い方から順に並べると、以下のようになります。(もちろん、同じタックルを使った場合)
 ① ロールキャスト
 ② タテ型ジャンプ・ロールキャスト
 ③ ヨコ型ジャンプ・ロールキャスト
 ④ アンダーハンドキャスト
 ⑤ シューティングスペイキャスト
 ⑥ シングルスペイキャスト
 ⑦ オーバーヘッドキャスト
 しかし、これを飛距離だけでなく、バックキャストとの比率で考えるとオーバーヘッドキャストはロールキャストよりもパフォーマンスは低くなります。
 もちろん理由はオーバーヘッドキャストが最も大きなバックキャストを必要とするからで、言い換えれば、
 オーバーヘッドキャストでフルラインがキャストできてもバックスペースの少ない場所ではそのキャストは使えず、キャストパフォーマンスはゼロになるという意味です。

 余談ですが、スペイ系のキャストでは「後ろの土手にラインを当てて投げてしまうキャスト」が可能です。オーバーヘッドキャストと異なりフライが最後端に飛ばないので土手に引っかかりにくいからです。


 7.原点に帰って…バックスペースの少ない場所

 本来、スペイキャストは川で生まれたキャストですから、湖の遠投用というよりも後ろがブッシュの川で行うキャストです。
 キャストとして番手の制約はありませんから、渓流の#3はもちろんのこと、7cmのオイカワを釣る小さな里川で#0、#1のスペイキャストというのも可能です。
 後ろに散歩の人が歩いていても、犬が走っていても問題ありません。(^_^)
 また湖の釣りのようにウェーディングしなくてもキャストは可能であり、さらに水面と足元との高低差もクリア可能です。
 バックスペースの少ない場所・・・レイクフォレストの山側、加賀FAの1号池、なら山沼の土手前・・・・。



 
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8.メインキャスト

 キャストによって飛行するのはもちろんラインであり、ロッドではありませんのでロッドグリップの形状はラインの飛行原理とは関係ありません。
 つまり、シングルハンド、ダブルハンド、スイッチロッド・・・どんなロッド(グリップ)でもキャスト(ライン操作)の原理は同じです。
 もちろん、それぞれのロッドタイプで長所や短所があります。例えば、シングルハンドはラインハンドでホールできるというメリットがありますし、
 ダブルハンドは2倍のパワー、1/2の疲れになるというメリットがあります。

 飛行するラインを動かすのはロッドティップです。したがって、キャスティングの中で最も注目すべき点はロッドティップの位置、方向、速さ、ラインとの角度などであり、
 スタンスや体の使い方、腕の振りやロッドの握り方などは結局ロッドティップの挙動に集約されます。・・・主役(メインキャスト)はロッドティップです
 そういう意味では、スペイキャスト的に一番大事なロッドパーツはトップガイドかも知れません。
 いずれにしろ、ロッドティップとラインの位置関係が重要になります。


 
9.ラインの重心

 シングルスペイキャストはオーバーヘッドキャストのバックキャストを半分に折るキャストとも言えます。
 ですから、ラインの後ろ半分の重量とその形状が重要になります。
 したがって、スペイラインの特徴はロッドティップの後ろに位置する部分(半分のライン)の重量、重心とテーパー形状にあります。
 よく、スペイラインはWFのフロントテーパーが長くなったものと表現されますが、それは誤りです。
 WF(ウェイトフォワード)ではなくWR(ウェイトリア)に相当するもので、WFラインの後ろ半分のランニングと前半分(リアテーパー+ベリー+フロントテーパー)を入れ替えたものです。

 ところで、「オーバーヘッドキャストを半分に折るキャスト」ならば、もし堰堤の滝の前で滝の垂直な水面にオーバーヘッドキャストのライン先端を引っ掛けることができれば、
 それがアンカーとなり垂直型シングルスペイキャストができるかも知れません。つまり、「滝スペイ」ですね。(^_^)


 
10.オーバーヘッド型スペイキャストとスペイ型スペイキャスト

 シングルスペイキャストを練習していると、ある日、オーバーヘッドキャストの感覚とスペイキャストの感覚が切り換わる日を迎えます。
 そして、実はシングルスペイキャストにはオーバーヘッド型シングルスペイキャストとスペイ型シングルスペイキャストのふたつのタイプがあることに気が付きます。
 スイープの最後の位置(ロンチポジション)でロッドティップが止まり、ループが形成された後、オーバーヘッドキャストと同じフィーリングで打ち出すのがオーバーヘッド型シングルスペイキャストです。
 スイッチキャストとも呼ばれます。(スイッチは前後にカチカチ動く「トグルスイッチ」のことです)
 一方、スペイ型シングルスペイキャストとはキャスト中、ロッドティップが止まらず、打ち出しの最後までロッドが曲がり続け、曲がりが復元しないままキャストします。
 と言うと、「後ろに振ったロッドがまた前に戻るのだから、どこかで止まって折り返すはず。ロッドティップが止まらないなんてありえない!」と考える方もいると思いますが、
 ・・・それが“オーバーヘッドキャストの感覚”なのです。
 ちなみにロッドティップが止まらないキャストは横向きでロールキャストをするとよく実感できます。
 また、この二つのタイプのキャストはロッドのアクションにより適性があります。
 オーバーヘッド型シングルスペイキャストはシューティング系のファーストアクションのロッド。短いストロークで打ち出すキャスト。
 スペイ型シングルスペイキャストはよく曲がるミディアムアクションのロッドが適しています。ロッドの復元力を最大限に利用するキャスト。


 
11.キャスト・ミート

 「ラインはロッドティップに追従する」
 スペイキャャストのロンチポジションにおいても、その法則は当てはまります。ということは、ラインはロッドティップを追い越してロッドティップよりも高い位置にはならない ということであり、
 当然ラインの重心はロッドティップよりも下になります。そのラインを上に位置するロッドティップで前に押し出すと、ラインは下から上に向かって打ち上げられ、「天ぷら」になります。
 野球のノック、テニスのサーブのように落ちてくるボールの重心をジャストミートするには、ラインの重心に合わせてロッドティップの方を下げることが必要になります。
 ロンチポジションで突き上げたロッドティップを少し下げて振り出すとラインは水平に打ち出されます。
 そして、このミートが次に述べるドリフトと連携することで、より大きなキャスティングパワーになります。


 
12.ドリフト

 ラインの動きにあわせてティップを送り込むことをドリフトと呼びます。ティップを移動させて引き代を作り、ロッドの振り幅を大きくしてパワーゾーンを大きくします。
 これもオーバーヘッド型シングルスペイキャストとスペイ型シングルスペイキャストによりロッドの操作が異なります。これは文章ではうまく説明できないので、「詳しくはウェブで。」(^_^)
 ポイントとしては、グリップ部の小さな動き(操作)が長いロッドの先のティップでは大きな動きになるということ。




 
----- と、ここまでを約30分で説明、デモキャストする、「kingfisherのキャスティングスクール」のテキストブックというところでしょうか。(^_^;)

 
しゃべくりと実演なのでイラストや図はありません。(^_^)


 
※注: 文中にkingfisherの造語多数有り。


 
第2回に続く。


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