おしえて№459 投稿者 ヨークさん
  電力会社がオール電化にすることをCMでやっていますが、夏になると、決まって節電を呼びかけるCMをながします。オール電化が広まれば、結局、夏の電力消費量が増え、電気不足が深刻になると思うのです。なぜ、電力会社はオール電化を進めるのですか?
Tsuneさん

 これは奥の深い問題です。電力会社としては、理想的なのは、いつも一定の電力を消費してもらうことにあります。しかし、実際には、夜間に比べて、昼間の電力消費量が、比べ物にならないくらい大きいのです。なぜなら、一般のの生活スタイルは、昼間活動して夜は寝るということが有るからです。
当然、企業や工場は、昼間に、生産活動を行い、ここで大部分の電気を消費しているわけです。したがって、発電所のほうでは、最大の消費電力に見合った、発電能力を確保していく必要があるのです。
 この最大の消費電力のピークは、一般に夏場の日中になります。それ以外のときには、発電能力が余り、発電所の稼働率を低くしているわけです。しかし、発電所を止めるといっても、火力発電では、そう簡単なわけにはいかず、何時間もかけてゆっくりと能力の調整を行っていくわけです。ことに、原子力発電は、基本的に能力の調整は行わず、一定の出力を維持します。
 ここで、水力発電は、比較的簡単に停止、起動が出来るため、余った夜間の電力を用いて、水力発電所の発電機をモーターにして、一度下に落とした水をくみ上げて翌日のピークに備えるための揚水発電を行ったりしています。電力会社としても、昼間と夜間の電力消費量の格差を小さくして、発電能力に余裕を持たせるように努力しているのです。

 次に生活の中の電力消費を考えてみます。ここでも一般的には、日中の電力使用量が多く、夜間、特に深夜は極端に少なくなります。この余った、深夜の電力消費をうまく使えないかと考えられたのが、深夜電気温水器です。これは、ガスのように瞬間湯沸し機で行うのではなく、深夜(午後11時以降)にタンクの中の水を電熱でお湯に沸き上げます。そして翌日、このお湯を使うという仕組みです。当然、深夜の電気料金は、昼間に比べて安く(約1/3以下)経済的にお湯を沸かせるのです。真冬でも、4人家族が入浴し、家事にお湯を使い、朝、シャンプーなどを使っても十分な容量があります。それでも、足りない場合、夜間しかお湯を作れないのでは困る場合があります。そこで考え出されたのが、昼夜時間帯別電気料金の制度なのです。これは、昼間(午前7時から午後11時まで)と夜間(午後11時から朝の7時まで)を別料金にして、電気温水器に限らず、家庭で使うすべての電気の料金が、夜間は、深夜電力の料金で利用できるのです。これにより、お湯が足りなくなった場合でも追い炊きが出来ますし、何より、電力消 費が大きな、衣類乾燥機を深夜にまわせば、かなり安くつくことになります。また、寝苦しい、夏の熱帯夜など、電気料金を気にせず、エアコン(クーラー)を使うことが出来ます。この電気料金制度を利用出来るのがオール電化のメリットです。しかしそれだけではありません。オール電化は、単に電力消費を増やして儲けようとしているのでは無く、セットで導入される、電気温水器の普及により、深夜の電力消費を増やして、電力消費量の昼間と夜間の格差を小さくすることが目的なのです。
 そういう意味では、今、さかんにCMで放送されている「エコアイス」も深夜電力を使い、翌日昼間の冷暖房に使おうという考え方から同じことが言えます。
 電力のピークを低く抑えることにより、(ピークカットと呼んでいます)真夏の昼間の電力消費を削減することにより、消費電力に対する、発電能力の余裕を大きくすることができ、増えつづける消費電力に対し、発電所の増設量を少なくして対応しようとしているのです。
 化石燃料の埋蔵量が、最悪の場合、40〜50年といわれる中で、次世代のエネルギー源(太陽光、風力、波力、地熱、燃料電池等)の模索(研究)がされていますが、現時点では、実用段階に達していません。その中で、増えつづける電力消費に対応するため、化石燃料を用いない原子力発電の割合が、現時点で、1/3以上を占めています。これは紛れも無い事実で、これを否定すれば、たちどころに電力不足が起き、直接生活に影響が出るのです。次世代のエネルギー源が実用化されるまでの、暫定手段として、ぜひ、事故の無いように運用を続けていってほしいものです。
 また、蛇足ではありますが、原子力発電は、化石燃料を燃やさないため、火力発電に比べ、二酸化炭素の排出量が著しく少なく、今問題となっている、地球温暖化の根源となる、この二酸化炭素の削減にも一役買っているのも事実です。  また、家庭暖房では、化石燃料を直接燃やす石油、ガスの暖房機器に比べ、室外の熱を室内に運び込む、ヒートポンプエアコンの熱効率が非常に高いため、ここでも二酸化炭素削減に一役買うことになります。
 長くなりましたが、電力会社が、オール電化を薦めている理由には、背景にこういった地球環境に配慮した内容もあることを理解する必要があると思います。  ちなみにTsuneもオール電化住宅居住者です。但し、電力会社とは何の関係もありません。
 参考に中部電力のオール電化URLを紹介します。
 URL:http://www.chuden.co.jp/electrify/index.html
 皆さんの地元の電力会社のホームページもご覧になってみてください。
 ここには、上記のような裏の(本当に必要な)背景はあまり書かれていませんが、オール電化の、実生活上での快適さなどのPRがされています。
そくらちゃん

  電力会社が進めるオ−ル電化には2つの戦略があります。今後電力事業が独占でなく、どこの会社でも電力を供給出来るようになったら、電力会社は、今までのように安穏としていられません。そのため、個人レベルまで、今のうちに、我が方の顧客として抱え込もうとしているのです。
 それともう一つは、合理的な電力の配給方法の徹底、と言うことがあります。電力の供給先が、全戸に行き渡るということは、その時の開発費や工事費はかかりますが、今後は1方向のみ、というか、流れやすい、合理的な経路で計画的に事が進められる、その分維持経費も少なくてすむ(昼は工業用に太い経路で、夜は個人宅で細く少ない電力で、etc)などと考えられます。こうしたことから、電力会社は、オ−ル電化を進めているのだ、と思います。
 しかし、なんでも競争を激化させ、資本主義にかなって消費者はモノが安くなればよい、という考えを徹底させると、この前アメリカで民間電力会社が破産し、大きな被害を出しました。公共のモノを安くするためには、規制緩和だ、と叫ぶ人がいますが、この辺は慎重に、というお手本の事件となったようです。
超な兄貴さん

  ずばり儲けのためでしょう。最近は二酸化炭素排出が少ない原子力などクリーンな(?)電力が増えてきましたし。でも,夏の節電は,電気を使い過ぎられると,逆に電力会社の方に一定の許容量を超えると,供給量が減って逆に損失をこうむる可能性があるので節電を呼びかけているのではないでしょうか?供給量の許容範囲が無限なら節電は,形式的に会社のイメージをよくするためだけになるのかも
くろぅさん

  オール電化というのは、なんでもかんでも電化して野放図に電気を使うという意味ではありません。かなり省エネルギー、省資源を意識しています。主に電化住宅の考え方のようですが、電気を効率よく使用するために住宅を高断熱、高気密化し結果的に冷暖房その他の電力ロスを低減させるのが基本的な考え方になっています。電力会社のHPの内容からそのように判断しました。
のんきさん

  屋根の上にソーラーパネルをびっしり敷き詰めている家を見たことはありませんか?あのパネルは外が明るい時間帯に太陽熱を利用して電気を蓄えている「太陽光発電システム」です。曇っていても雨が降っても蓄熱されます。ガスや石油を使えばCO2など温室効果ガスが多量に発生しますが、太陽光発電からの電気を利用した電気温水器、IHクッキングヒーターを利用すれば、CO2などの発生もほとんど無く、クリーンで安全な環境をつくる事が出来るため、地球に優しく、人間にも優しい環境で生活できるということです。(借り入れをする際、システム費用の約3分の1が国から補助されます。)夏は日が長いので蓄電する電気も多くなりますが、自分の家で使用する分以上にたまった電気は電力会社に売ります。だから夏に冷房を使うからといって電気不足になることはありません。石油やガスと違い、エネルギーは無尽蔵にあります。地球に優しいウルトラエコハウスといってもよいでしょう。
 実は私の家の屋根にもソーラーパネルが乗っています。うちのは温水をためるシステムですが、夏は給湯器をOFFにしていても熱湯が出るため、ガス代はひと月1500円の時もあります。うちも地球にちょっぴり優しい家といえるかな。
かみっちさん

  キッチンで火を使わないため、火災や火傷の心配がなく、お年寄りやお子さまにも安心です。 オール電化住宅は家庭内から発生するCO2(二酸化炭素)を大幅に削減、地球の温暖化防止にも貢献できます。 ガス仕様住宅と比べて光熱費を削減できます。プロパン地域の方には特におすすめ! だそうです
ぶひぃーさん

  「夏に節電」を呼びかけているのは「昼間の暑いときに一度に使わないで。」と言ってるだけです。電気会社は「1年中均等にいっぱい電気を使ってもらいたい」のです。ですから、エコアイスとかで少しでも夜に使わせるようにしています。それでも夏の昼間は電力量がどうしても増えてしまいますので、発電能力目一杯まで電力を作っているのです。しかしどうしても限界があるので「夏は節電」をPRしているのです。
てるりんさん

  そりゃぁ、電力会社にとってはオール電化が進めば将来も安泰でしょう。 タバコ会社はタバコが国民の健康を損なっていると判っていながら中高齢者や男性の喫煙率が下がると若者や女性に吸ってもらおうといろいろとアクションを起こすのと似てますね。
かえでさん

  それが「商い魂」というものです。例え自分の首を絞めるようなことになっても、ライバル(ガス会社など)には勝たなくてはならないのです。
ながこさん

  電力消費量は横ばいで、発電所の計画もかなりぽしゃりました。だから不足の心配は無いと思います。単に儲けたいだけ(爆)
 私達にとってエネルギーに関する事柄は本当に重要な問題だと思います。我がさっちゃんファミリーも家を立て替えるときは、のんきさんが書かれているようなソーラーパネルをびっしりと屋根に乗っけたいと思っているのですが、如何せん太陽光発電システム設置補助金が2002年度には打ち切りになるなど、時代に逆行するような寂しい政策になっているのが現状です。自然エネルギーの活用をさっちゃんファミリーはこれからも訴えていきます!(どこで?(^^ゞ)
正答者の方々( 13名)です。ありがとうございます。
のんきさん・Tsuneさん・そくらちゃん・超な兄貴さん・くろぅさん・かみっちさん・ぶひぃーさん・てるりんさん・かえでさん・ながこさん・よりかさん・ガウリィさん・yutaさん

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