| おしえて№671 投稿者 みみさん | ||
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疑問でおっしゃっているように確かに秋刀魚は、動物プランクトンを食しているよ うです。それに対し、他の海魚は、小魚やオキアミを食することが大きな違いのよう です。 ちなみに新鮮なサンマの内臓は苦みがないということです。また、八戸周辺では内 臓を食べないが、関東方面では苦みのある内臓も食べる。ということで、地方により 内臓を食べる食べないの差があるようです。 参考URL:bun's home page http://www.hi-net.ne.jp/~fkimura/gyogyoucontents.htm 秋刀魚の内臓(ハラワタ)が美味しいとされるのは、豚やイカの肝臓を食べた時に経験するようなトロッとした甘味のある肝臓を主役に、脇役には苦味のある胆嚢が配されることで各々が絶妙のバランスを醸し出しているからだと思います。とは言っても、鮮度が落ちて苦味の強いアミンが生成されたり、胆嚢から苦味が漏れ出して全体に苦味がついた物では美味さが半減するようです。 秋刀魚は体長が25㎝が成熟の目安とされ、大きくても全長が40㎝程度で全体に細長く側扁した小型の魚であるため、餌は主に脂質含量の多い動物性プランクトン(オキアミ類等)・稚魚を捕食し、消化器官は飲み込んだ餌を鰓(エラ)で濾過して食べ、胃袋がなく腸は真っ直ぐで短いので、内容物(餌)がいつまでも腸の中に止まっていないという特徴があります。 例えば鯛などの内臓を食する場合には、食べられないのは消化管内の内容物と胆嚢だけなので、内容物は包丁で切り開き水洗いし、胆嚢は潰さないように取り除く調理が必要ですが、秋刀魚の場合は消化器官の特徴から内容物の量が少なく、又小型魚のため細かい調理作業自体に無理・無駄があると同時に他と違って胆嚢の苦味も美味さの要素の一つになっていることから、そのまま調理され食される機会が多いようです。 以上が本来の姿の筈なのですが、嘗ては秋刀魚が通過する場所に網を張り、その網に刺さった秋刀魚を一匹一匹引き抜く刺網(さしあみ)漁法が一般的でしたが、現在では手間をかけず一度に大量の秋刀魚を漁獲出来る棒受網(ぼううけあみ)漁法が主力となって大群を網でいっぺんにすくい揚げるため、網の中で秋刀魚はお互いの体が擦れ合い、やがて鱗(うろこ)が落ち、更に鱗を飲み込んでしまうために、内臓に鱗が貯まってしまう弊害が生じ易くなって、中には消化器官内に100枚以上の鱗が発見される例もあり、焼き魚にした際に消化管が裂けて溢れ出る事もあるため、秋刀魚の美味さを阻害する原因にもなっています。 尚、海産哺乳類の胃に寄生するアニサキス線虫の幼虫の第1中間宿主であるオキアミ等を捕食する秋刀魚は、第2中間宿主となるので中には数㎝の線虫(幼虫)が存在する例もあり、これは保存・流通過程で−20℃以下で5〜6時間冷凍又は調理時に60℃以上の熱処理で死滅し死骸であれば無害のようですが、生食時には注意が必要で、また冷凍技術&流通過程の進展に伴い昔よりも確実に新鮮な魚類を食する機会が増え、内臓の栄養価も評価・実証される反面、食物連鎖の関係からも有害化学物質が特に内臓に蓄積され易いと危惧する声もあって、「鱗」「線虫」「化学物質」等を理由に内臓を食さない人が以前よりは増えたとも言われているようです。 最後に、内臓を食べる海魚の筆頭は「鮟鱇(あんこう)」で背鰭(ひれ)以外は身肉・皮・鰓・卵巣・胃袋・肝臓・鰭など殆ど全てを平らげ、肝臓は「海のフォアグラ」と称され珍味扱いで、同様に「鮭」(川魚?)も鰭以外は殆ど全て食い尽くし、鰹は内臓を塩漬けして塩辛にされ、又鮃(ひらめ)、寒鱈、それ以外でも肝臓を煮付けたりして食される事があるようです。人間否酒飲みは何て貪欲なのでしょうか。 又、プランクトンを捕食する回遊魚は主に小型魚が中心で、中・大型魚になると鰯・秋刀魚等の小型魚等を捕食するのが一般的なようです。 参考図書:『魚料理のサイエンス(成瀬宇平著)新潮選書』『お魚の常識非常識「なるほどふーん」雑学(マルハ広報室編)講談社+α文庫』 シシャモも、頭から尻尾まで全部たべるし、イカだって内臓を捨てずに塩辛にして食べるくらいだから、秋刀魚だって食べられるでしょう。自称、通の人は秋刀魚の内臓を取って焼くと、味が半減する!といっています。それから、秋刀魚の骨も焼いて骨せんべいにするとおいしいそうですよ。 いわし、きす、など小型の魚は内臓ごと食べます。 大型の魚でも、煮魚にする際に卵巣や肝臓は残しておいて調理し食べます。 マグロの腸なんかも美味しいそうです。 内臓が入ったままだと鮮度が落ちるのが早まるので、内臓のない状態で流通する魚が多いというのが内臓を食べない原因で、地元では食べているのではないでしょうか? また、川魚では鮎の内臓が珍重されます。鯉も丸のまま(内臓入りで)甘露煮にしますよね。 基本的には毒さえなければ、味の美味い・不味いはともかく、大抵の魚の内臓は食べられるはずです。 秋刀魚以外の例では、アンコウやカワハギ等の肝臓、河豚やタラの白子、また鰹の心臓は俗に「へそ」と呼ばれて珍味とされます。川魚では鮎の内臓を「うるか」として食べたりします。 人間は、何でも食する雑食動物です。魚の内臓も秋刀魚の内臓で済むことはなく、次から次と調理法をあみだしては、口の中にいれています。 イカスミ然り、イカの内臓を混ぜた「イカの塩辛」、それから、アンキモ(アンコウのきも)。つまり、焼いたりあぶったり、燻製にしたり、生で混ぜたり、魚の内臓も、秋刀魚以外もどんどん食している、ということです。 ちなみに、海の男、漁師さんは、釣り上げたばかりの魚を、どんどん食べまくります。 また、それがおいしいのだ、という話しを聞いたことがあります。 それに、釧路の秋刀魚の刺身は、危ないですが、うまい、です。 |
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人間は20世紀にめざましい文明社会を築きましたが、その反動は有害化学物質の蔓延という結果を残してしまいました。秋刀魚を安心して食べられる、そんな当たり前なことを取り戻したいものです。 |
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| 正答者の方々です。本当にありがとうございました。 | |
| matsumotoさん・浜ちゃん・乱気流さん・そくらちゃん・のんきさん・Tsuneさん |