おしえて№689 投稿者 くろぅさん
 どうして「地」を使わない?
最近、地ビールがたくさん登場しています。思えば地酒からの転用なのでしょうが、ここで不思議なのがワインです。各地にいろんな素材を使っためずらしいワインが登場していますが、「地ワイン」というのは聞いたことがありません。使い分けでもしているのでしょうか?
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matsumotoさん

  「地酒」とか「地ビール」というのは、大手メーカーによる大量生産品に対して、地方の小さな醸造元で作られた日本酒・ビールを差別化する為に作られた言葉です。

 元々は日本酒、ビール、ワイン等すべて地方の小さな醸造元で作られた、いわば「地」のものでした。 近年になって、日本酒やビールは大手メーカーの大量生産品が大部分を占めるようになり、それらに飽き足りない人達が地方の特徴のある日本酒やビールを珍重するようになり「地酒」「地ビール」という言葉が使われるようになりました。

 ところがワインの場合は日本酒やビールに比べると絶対量が少なく、また大手メーカー品は安物のテーブルワインがほとんどで、高品質な物はヨーロッパ等の小さな醸造元で作られた、いわば「地」の物が主流です。 したがって、わざわざ「地ワイン」などと呼んで差別化する必要がないのです。
乱気流さん

  地酒・地ビールの表現と比べると圧倒的に少ないようですが、WEB上では「地ワイン」の文語表現が散見され、またタイトルの中に「地ワイン」と謳った書籍もありますが、口語表現としては耳慣れない言葉ではあります。 この点だけから判断すると、発音上語呂が悪いからとも言えそうです。

 平成6年4月酒税法改正でビールの製造免許取得に必要な年間最低製造数量が2000klから60klに引き下げられ(また発酵酒の免許取得には、「連続式蒸留機を有することが必要」で、事実上大手ビールメーカーしか取得できなかった参入規制が撤廃され)、大瓶(633ml)換算で一日当たり8700本分以上生産しなければならなかったものが、260本分(発酵酒の場合は年間最低製造数量6klで26本分)生産できれば免許がおりることとなり、既存の大手ビールメーカー以外の事業者もビール製造への参入機会を得たことで、この小規模醸造のビールが大手ビールとの区別から、一般的に「地ビール」と呼ばれるようになったようです。

 地ビールと謳いながら、原材料を全て輸入や他県に頼っている事業者が大部分を占めることからも地ビールの「地」は単にメーカーの大小の区別に過ぎないのは明かなようです。地酒の「地」にも大小区別の意味が含まれるとは言え、どちらかと言えば、その地方の米・水の特質を生かした酒の意味が込められているように思います。 純国産のワインが誕生したのは昭和50年代のようですが、国産ワインの歴史自体は古いようです。

 では何故、地ワインの言葉が普及しなかったのでしょうか?純国産以前であれ、或いは現在に至っても国産100%のものは少なく輸入ワインのブレンドが主体であることが原因の一つに挙げられると思います。また15年前と比べれば倍増したものの、アルコール市場に占めるワインの割合は未だ少ないって現実もあります。

 なお国産100%であるとしても、本場欧州のワインがそうであるように、ブドウ品種・産地・収穫量・時期・混醸率等を謳えば結果としてその地方の意味が含まれる訳ですから、敢えて一般的な地ワインの言葉を使う必要がないようにも思われます。

何れにしても全体としての国産ワインは、「地酒」の「地」の意味でも、「地ビール」の「地」の意味でも、括り辛い位置付けに有ると言えそうです。
参考URL:中央三井信託銀行/「地ビール」業界の動向
http://www.chuomitsui.co.jp/invest/i_02m/search/ver11.html
参考図書:『20世紀に生まれたことば(現代用語の基礎知識編)新潮OH!文庫』
道産虎さん

  結論から言いますと、「地ワイン」という言葉は存在するようです。
 「Yahoo!」で検索してみたところ、六件ありました。ただし「大辞林(三省堂)」には「地酒」、「地ビール」はありましたが「地ワイン」は載っておりませんでした。

 これは最近のワインブームまでワインが余り一般に飲まれていなかったので、言葉自体が浸透していなかったからではないでしょうか。 ちなみ「地ビール」と「地酒」は若干意味が違うようです。

 「地ビール」=中小の醸造会社によりその土地で少量生産されるビール。1994年(平成6)の酒税法改正により、年間最低製造数量が2000キロリットルから60キロリットルに引き下げられたことにより生産が始まった。 「地酒」=その土地で生産される酒。その土地特有の酒。 (大辞林(三省堂)より抜粋)
Tsuneさん ←疑問投稿者からのご推薦です。

  ビールは、1994年4月に、酒税法が改正され、それまで、200klと決められていた年間最低製造量が、60klまで低減され、今まで事実上作ることが出来なかった中小の企業が、ビール製造に乗り出し、そのときに疑問の中でも書いてあるように「地酒」をまねて、「地ビール」という言葉が定着しました。

 一方、ワインの方は、そういった制限が無いため、全国でさまざまなワインが製造されています。昔から製造されているので、特に「地酒」の名前の影響を受けなかったことと、ワインというフランス的な響きに日本の「地」が合わなかった為に「地ワイン」という言葉が生まれなかったのではないでしょうか。
トキヲさん

 検索をかけてみると「地ワイン」という名称を使っているところもあることはありました。
 でも「地ビール」だと非常にたくさんヒットして収拾が付かないくらいでした。 ということは、「地ワイン」という言葉は一部で使われているが、「地ビール」「地酒」と比べるとまだまだ浸透してなく、一般的ではないのでしょうね。

 「地ビール」という名称は規制緩和により、小規模なビール造りが可能になった際に、いままでのビールと区別する為に使われ始めたのだと思います。 従来のナショナルブランドのビールとは違う、新しいビールをあらわす名称が必要だったので、誰が言い出したのかはしらないのですが、「地ビール」が広まったのでしょう。

 もしかしたら「ご当地ビール」とかになってたかも知れないですね。 ワインの場合は以前から大小さまざまな規模のメーカーが存在してたけれど、特にそのような区別する必要性がなかったので、「地ワイン」といった名称も特に広まらなかったのではないでしょうか。 あとは「地○○」というとその土地でしか造れない(採れない)個性的なものといったイメージがあると思います。ワインの場合はブドウの産地で作ってるイメージがあるからわざわざ「地ワイン」とうたわなくても、個性的なことがなんとなく伝わるからかな。山梨あたりで見かける一升瓶入りのワインなんて「地ワイン」て感じがするんですけどね。

 あとは単純ですけど語呂が悪いからでしょうかね。 地鶏(じどり)といっても地牛(じうし)とは言わないし・・・
ところで地魚(じざかな)っていいましたっけ??

浜ちゃん

  ワイン、特にフランス産のワインは生産地が厳密に管理されています。 この産地の範囲が狭いほど、より限定されているほどワインの格が高いとされます。ボルドーよりも、その一地方であるメドックのAOCの方が格が高いのです。

 更に、1つの醸造所(とその付属農場)に限定した、シャトーものが更に格が上になります。(シャトーごとに格付けがあります)
 このように厳格でシステム化された産地指定の方法があるので、「地」などという定義不明な用語が使われる余地はないのです。
また、ブドウ以外の原材料を使ったものはワインとは呼べません。
のんきさん

「地ワイン」という呼び方はあまりポピュラーではありませんが、日本各地で生産され特産品として商品化されている物や自家製の物は全て「地ワイン」といいます。くろうさんのお住まいになる広島県内で販売されているブドウ以外で作られている珍しい地ワインを、みなさんにご紹介しますね。
はっさくワイン( 因島市)、いちじくワイン(尾道市)、バラワイン(福山市)、桑の実ワイン(庄原市)、祇園坊柿ワイン(加計町・戸河内町・筒賀村)、たかのリンゴワイン(高野町)
なお、このほかにワインにしている変わった素材では、梨、さくらんぼ(山形)、なつめ、スイカ、イチゴ、ラフランス、キウイ、グレープフルーツ、桃、メロン、バナナ(タンザニア)、びわ、梅、夏みかん、ハマナス(北海道)、トウモロコシ(山梨)、サツマイモ(熊本)、ゴーヤ(沖縄)、ばたんきょう(北海道)、人参(長野)、ミルク(岩手)、タマネギ(長野)、キャベツ(山梨)、トマト(米国)、レタス(米国)、ニンニク(青森)、こんにゃく(群馬)、あずき(東京)、竹の子(山梨)、生姜(山梨)、緑茶(山梨)、ゆず、わさび(長野)、ハーブ(長野)、米(岡山)、・・・・と非常にたくさんの種類があります。
また、家庭でも簡単に自家製ワインが作れます。材料は(1)充分な糖度を持った果汁などの溶液(2)酵母(スーパーで売っているパン酵母でOK)(3)ふたつき容器(発酵用と保存熟成用)です。作り方はこちら 参考推奨URL:Rokurotaのホームページ

http://www.geocities.com/rokurota3/Homebrew/winemake.html


みみさん

「地」ワイン っていう言い方、結構使われていますよ^^
netのショップでも、一般店舗の酒屋さんでも「地ワイン」という表示を見かけます。

ただ、「地」という響きが オシャレじゃないので、「地酒」や「地ビール」に比べると、使う人が少ないだけじゃないでしょうか?
ワインってオシャレなイメージがまだまだありますからね〜^^
くろぅさんからの感想メールです。

 地ワインという用例があったとは驚きです。Tsuneさんの回答は簡潔だったので選ばせていただきました。トキヲさんの地魚ですが、こちらではそう言います。まったく自然に使っております。
 地ワインって確かにゴロは良くないですね。また、昔から地方のものだったとか、日本酒とあえて差別化を図って来ていたとか、これだけ沢山の要因があれば普及しないのも頷けます。納得ですね。
正答者の方々です。本当にありがとうございました。
matsumotoさん・乱気流さん・ガウリィさん・トキヲさん・浜ちゃん・道産虎さん・のんきさん・Tsuneさん・Tsuneさん・Tsuneさん・みみさん

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