おしえて№775  投稿者 とけうそうさん
油を売るってよくいうけど、 どういう由来でどういう商売?
なかよし君

油を売る、では何の油を売ったのでしょうか?
正解「ひまし油」

土良君

商売はもちろん油売りです。これは、少し前雑学系本で読んだ話です。 その昔、特に明治維新前の話だったと思います。その当時は当然電気などなく、ろうそくはとても高い代物で一般庶民に帰るような値でもありませんでした。そこで、一般庶民たちは油売りから油を買ってそれを行灯や灯台等に入れて明かりを採っていたわけです。

 で、油売りが自宅に訪問販売していたわけですが、油というのは今のような油と違いものすごい粘り気がありました。そのため、水あめなどを想像していただくと分かりやすいと思いますが、油を客の容器に入れ替えるのに時間がかかったわけです。

 その間なにもせずに黙っとくわけにもいけないし、お客もただ待っているだけではくたびれるだろう。ということで現在のタクシーの運転手と同じようにを入れ替えている間、世間話をしていたわけです。 そこから、「仕事中に無駄話をする」から「やらなければならない大切なことの最中に無駄な時間を過ごす」となったようです。
TAKEさん

  昔は油を売るのに量り売り制で、瓶から柄杓ですくって一杯いくらでした。ところでこの油と言うのは水に比べて粘性が高く、柄杓一杯の油を注ぎ切るのにかなりの時間が掛かりました。
 ちゃんと時間をかけて注がないと柄杓の中に相当量の油が残ってしまうのです。しかし、柄杓を持ったまま油が落ちきるまで動かない姿は怠けているようにも見えるため、無駄に時間をかけることを油を売ると言うようになりました。 本当は無駄に時間をかけていたんじゃないんですけどね(^-^;;
乱気流さん

 搾油方法の技術革新により、行灯用の菜種油が庶民の間にも普及するに至り、享保年間の頃ともなると百万都市江戸では年間一人当たり菜種油の消費量が7.2㍑程度はあったと推計されています。
 
そんな中、油問屋・小売等から油を買い受けて、藍木綿の着物に渋染の胸前垂れ姿で町中の小口消費者を一軒一軒廻って振り分けて売り歩く振売商人(行商人)が各地に存在していました。

 油は曲物の塗桶に入れ天秤棒で担いで売り歩いたので、急いで歩くことも出来ず、又客に売る時は枡を使って油を量り、一旦量った油を柄杓を使って買い手の容器に移すのですが、水と違って油は垂れ落ちるのに時間を要するので、外に零さないように慎重に扱い、ゆっくりと時間をかけて垂らしている間はのんびりと客と世間話を交わすのが日常的な姿でした。そんな振売商人の一連の仕事ぶり「急ぐでもなく、ゆっくりと、のんびり客と世間話」する姿から、「油を売る」の言葉が生まれたと言われています。
参考URL:油屋.com/東京油問屋史 http://www.abura-ya.com/rekishi/rekitop.html?I2.x=125&I2.y=36
参考図書:平凡社『世界大百科事典』/
油売 東京堂出版『歴史から生まれた日常語の由来辞典』
武光誠著 講談社+α文庫『目からウロコ!日本語がとことんわかる本』日本社

のんきさん

 油屋がのんびり商売をしていたからというのが語源らしいですが、これには2通りの説があります。
 1つは、油屋は女性の髪油を売るため、女性相手になんだかんだ気を引くようなことを言いながらのんびり商売をしたから、という説。
 もう1つは、油を計り売りする際、切れが悪くて全部を器に移すまで時間がかかったことから。ポタンポタンと油が落ちる間は何もすることがないけど、これも仕事のうちだったのです。いずれにしても油屋という商売から生まれた言葉で、まるで遊んでいるように仕事をするから、仕事を怠けるということに転化したのです。『参考図書、日本語おもしろ雑学練習帳〔語源篇〕(新講社)』
matsumotoさん

  「油を売る」については諸説ありますが、有力なのは次の2説です 1.油は粘り気があり柄杓で器に移すのに時間がかかる為、その間に油商人と客は世間話をしながら時間をつぶした。 2.髪油を売る商人が女性客の機嫌を取るために世間話をしながら商売をした。
参考URL:日清製油株式会社
http://www.nisshin-seiyu.co.jp/shoku/qa_d08.htm
参考文献:故事ことわざ慣用句辞典(三省堂)
よりかさん

  油をうる…1.その昔、家庭に「行灯(あんどん)」が常備されいた頃、その燃料の油は、油売りが1軒ずつ回って売り歩いていたそうな。ところが、油っちゅうやつは、水と違って“切れ”が悪い。 客人が用意した器に油を移すのに、最後の一滴まで入り切るまでには、どうしても時間がかかってしまう。油売りも、商売やさかいに、サッサと終わって次へ行きたいんやけど、途中で止めるわけにもいかず、世間話をしながら最後の一滴まで油が切れるのを待っていたそうな。。。 それが、はたから見ると「油売りはいつも無駄話ばかりして怠けている。」ということになったっちゅうコトですワ・・・
参考URL:さるちゃんシリーズ
http://www.kobe-catv.ne.jp/~odyssey/salvador19.htm より抜粋しました

2.室町時代から京都には「油座」という独占的な油業者の組合ができて、儲けほうだいであったという。この業者の下で働く連中も比較的懐が温かいので、商売をせず、いとも悠々とやるので、遊び半分の、気ののらぬやり方をすべて「油を売る」といったのである。
参考URL:おもしろ雑学辞典
http://www.skybusiness.com/katou-hide01sky/0411zatsugaku-a.htm より抜粋しました。
1の説が有力なようです。
えれはいむさん

  油を売るとは、その名の通り、油を売る人です。その昔、油は明かりを灯すために欠かせないものだったからね。
 で、その油商人は、おっきな油壺(または袋?)に入った油を、お客さんが持ってきた容器にドボドボッと入れて売ってたんですね。その時に、油の特性として、一気にドボッと入れちゃうと、ゆっくりトロトロ〜って入れたときに比べて、量がたくさん入ってしまったんですって。だから、油商人としては、できるだけケチって、ゆっく〜り入れたかったの。だもんで、油を注ぐ間、お客さんと、あれやこれやと長話、無駄話をして時間を稼いでいたのです。だから今でも、用もないのに道草食ったり、だらだらやってる人は「何油売ってんのよ!」といわれてしまうのです。
 これはむかしおばあちゃんに聞いた話のような・・・。出典は喜久恵婆ちゃんです。
 決してのんきに商売をしていたわけではないのに、後世にまで悪いイメージの言葉として残ってしまうなんて、油売りの行商さんも迷惑な話ですね。
正答者の方々です。本当にありがとうございました。
土良君・TAKEさん・えれはいむさん・のんきさん・matsumotoさん・Tsuneさん・くろぅさん・よりかさん・そくらちゃん・乱気流さん

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