おしえて№830 投稿者 のぼるさん | |
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ヤコピさん 実は食品のカロリーは火をつけて燃やして測定できるカロリーとは違います。 食品に限らず金属まで含めて、たいていの物質は発火点に達すると燃焼しエネルギーを放出します。 材木、炭や紙は火をつけると燃えます。灯油、ガソリンも油なのでよく燃えます。使い捨てカイロの中身も金属粉なので、酸素に触れると酸化して発熱します。熱湯や太陽光も水を暖めるエネルギーを持っています。 しかし、これらは人間が摂取してもエネルギー源としては利用できないので食品としてのカロリーはないものとして扱うことになっています。 人間や動物の活動には瞬時の高温の燃焼では不都合で、体内に、消化酵素やその他の元素を利用したゆるやかで長時間の燃焼のメカニズムが用意されています。 ただ、そのため、利用できるエネルギー源も動物毎に限定されており、人間の場合は「タンパク質」「脂質」「糖質」の、いわゆる3大栄養素です。 ですから、現在「食品のカロリー」と言う場合には、利用しうるこれら3大栄養素が体内で発生させる熱量を指すことになっています。 計算法は既出ですが、当然、食品中のそれぞれの含有量を算出し、1gあたりのカロリー(タンパク質、糖質:4kcal、脂質:9kcal)を乗じて求めることになります。弁当をミキサーにかけた話では、機械がどんな原理で何を測定したかわかりませんが、もしかしたら3大栄養素以外の成分まで含めたので高く出たのかもしれませんね。 更に近年の研究で、炭水化物は種類が多く、燃焼形態が一様ではないことがわかってきました。 例えば、アルコールはたいていの成分表で1g当たり7kcalで計算されていて、ビール大ジョッキ250kcalとか日本酒1合190kcalなどと表示されています。この数値から、アルコールはカロリーが高いとか太るもとのように思われてきました。 しかし、近年、アルコールのようなカロリーは「エンプティカロリー」と呼ばれ、燃焼したエネルギーは通常の糖質のようには利用できず、また余分に摂取しても脂肪にはならず熱になって体を暖めるだけということがわかってきました。 もちろんカロリーを発熱量でとらえるならこの数字で正しいのですが、ダイエット等で総摂取カロリーを気にするのであれば、アルコールのカロリーは除外して、ビール大ジョッキ90kcal、日本酒1合40kcalとした数値を使用すべきでしょう。 また、最近流行のダイエット甘味料は還元糖の末端をアルコールに置き換えたもので、糖アルコールと呼ばれています。これらは甘みはそのままですが分解酵素が反応しなくなるので難消化性糖質として区別し、カロリーを下げて計算します。 今後もダイエットブームに乗じて難消化性物質が増え、更に、カロリーとは何かという定義も状況によって多様化し、計算は複雑になってゆくことでしょう。 kakasiさん カロリーの算出は、参考URLに示した成分表等で該当する食品が有ればそのまま当てはめます。 ない場合は原料の成分から算出したり、最低限脂肪,蛋白質,水分,灰分(ミネラル)の分析を行える場合はぶひぃーさんのような方法もできます。 これまで分析値に関するデータがある(言い換えればみなさんが食べ慣れた)食品では近赤外分析装置という機械が有れば一発ですべての項目を測定することも可能です。 それから、マゴゴソラさんは「実はそれぞれのおかずを単体でカロリー計算し、合計すると確かに500kcalなのです。」と述べておられますが、実際のカロリー計算はかなり誤差を含んでおり、1つの指標と考えていただいたほうがいいでしょう。 例えば、和牛肩ロースのカロリーは100g当たり328kcalとなってますが、赤身の部分だけでも脂肪含量に8〜15%程度かあるいはもっと幅があり、これだけで赤身のカロリーは60kcal違います。また周囲にどれだけ脂身をつけるかでもカロリーは変動します。同じステーキでも鉄板で焼くか網焼きかで調理中の(脂肪の)損失が変わってきます。 さらに、人間の栄養計算は総カロリー(gross)ですので、栄養素の吸収率,吸収した栄養の利用効率は考慮されていません。 ※例えば、繊維質が多くあまり消化されないゴボウのカロリーは76kcalですが、これを水分を除いた乾物ベースに換算すると355kcalで、グラニュー糖(387kcal)と大差ありません。 吸収率は食べあわせによって変化します。 (この辺りは“発掘!あるある大辞典”でも取り上げられていますね http://www.ktv.co.jp/ARUARU/search/arukaisou/kaisou2a.htm http://www.ktv.co.jp/ARUARU/search/arutororo/tororo_2.html等をご参照下さい。) 従って、「食べ物の組み合わせによってカロリーが変化する。」という表現は、 1.同じ種類の食品でも素材の選び方,調理法により総カロリーが変化する。 2.同じカロリーでも食品の種類と組み合わせによってはカロリーの吸収量が違う。 という意味では正しいのですが、その辺の説明を抜きにすると単なるレトリックです。 >ちょっと苦言を呈してしまいましたが、マゴゴソラさんのことではなくそういう説明をする栄養学者がいかんのです。 参考URL 「食品成分データベース」http://food.tokyo.jst.go.jp/ マゴゴソラさん この件に関し追記しますと、コンビニ弁当などの表示はあてになりません。 某番組でやっていたのですが、500kcalのお弁当をミキサーに掛け、熱量を測定できる機械にかけたところ600〜700kcalぐらいありました。 では、コンビニ弁当の表示が嘘なのでしょうか? 実はそれぞれのおかずを単体でカロリー計算し、合計すると確かに500kcalなのです。 栄養学の偉い人が言うには、「食べ物の組み合わせによってカロリーが変化する。」そうな。 ですが、ハッキリとした原因はまだわかっていません(^-^; TAKEさん 元々カロリーとは1気圧の状態で1気圧の下で1gの水を1度上げる熱量のことを1単位とします。 食品のカロリーはその食品を1g燃したときに何カロリー生み出すか(つまり1gの水を何度温めるか)で決まります。単純に言えば砂糖なら砂糖、バターならバターを実際に燃やして水を温めて測れば判るわけです。 ただ、食品の構造は複雑で単一の栄養素からだけで出来ているわけではありませんし、栄養素の種類によっても発生するカロリーが違いますので、まずはハンバーグならハンバーグ1個にタンパク質が何g、脂質が何g、炭水化物が何gそれぞれ含有されているか分析してそれぞれのg数に規定のカロリー数を掛けたもの(タンパク質なら約4kcalとなっています)の合計数で出しているようです。 ちなみに蛇足ながらタンパク質と炭水化物のカロリーはほぼ同じですが、脂質となるとその倍以上になります。同じカロリーに押さえようとするとタンパク質や炭水化物の半分以下しか取れないわけですが、脂質は味にコクや深みを出します。 押さえ過ぎると味が気抜けしちゃうし、でも脂質の取りすぎはカロリーオーバー一直線になるしで食の悩みは千尋の谷より深かったりします(^-^;; ぶひぃーさん カロリーは日本語で「熱量」です。根本的にはすべての食物を火で燃やして数値を出していたかもしれません(この辺の記憶があいまい)。 でも今は成分をすべて計算して出しているはずです。脂質何パーセント・水分何パーセント…。その脂質は100グラムで何カロリー・繊維からビタミンなどをすべてを%で考えて合計何カロリーという具合です。 たまさん おいしさを前面に出しているものは高めに、ダイエットを売りにしているものは低めに、あとはフィーリングで設定しているのです。 |
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