おしえて№842 投稿者 ひろさん | |
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もとみやさん そもそも「干支」というのは、「十干十二支」の組み合わせのことで、年・月・日をあらわすのに使います。 「十干」は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸でこれ単体では年月をあらわし、 「十二支」は子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥で単体では時刻や方角をあらわします。 これを組み合わせたものが「干支」で60通りあります。 カレンダーによっては日にちのところに「みずのととり」や「ひのえうま」などと書いてあるものがありますが、 それぞれ「癸酉」「丙午」でその日の干支をあらわしています。 つまり、ねずみやうしというのは「十二支」であって「干支」ではありません。 一般的には混同されていますが、はじめに覚えておいてください。 この十二支になぜ竜が入っているのか、ということですが、 そもそも十二支に動物名が当てはめてあること自体、なぜかははっきりわかっていません。 もともと干支の知識は上流階級や知識層だけが知っていればよかったのが、 下々のものにお触れをだしたりする際に年号の数え方を知っていれば便利なのでわかりやすくするためつけられたというのが有力な説です。 ほかには中国の暦法を文化程度の低い中国東北部や朝鮮半島に伝える際、抽象的でわかりにくいので動物を当てはめたという説もあります。 文献の上では紀元前二世紀ころの書物に、月に動物を当てはめていますが、これが十二支の動物名の直接の起源かははっきりしていません。 今のような動物名がみえるのは一世紀になります。 数ある生き物の中からこれらの十二の生き物が選ばれた理由は、 動物が当てはめられた理由自体わかっていないのですから推測するしかありません。 しかし、庶民に覚えてもらうという前提で考えると、生活に親しんだものを選んだと考えるのが妥当です。 十二支の生き物はどれも食用や農耕などに関連が深かったり、神話などに登場したりするものばかりです。 その中でも竜は、天をつかさどる神の化身であったり、神や仙人の乗り物であったりします。 神話・民話にも多く登場します。何より歴代皇帝は竜の化身であるとされていました。 このようなことが、竜が十二支に加えられた理由だと思います。 古代中国の記録にはどこそこに竜が現れた、これはめでたいことの前兆だ、皇帝の政治が正しいしるしだ、というような記述が見つかるそうです。 当時の中国人にとって、竜は想像上の生き物ではなかったのです。 また動物名が当てはめられたのには、西洋の十二宮(いわゆる十二星座)が影響しているという説もあります。 白羊宮・摩羯宮はひつじに(東洋文化ではヤギとヒツジを区別しないことがある)、 金牛宮はうしに、獅子宮はとら(十二支の中にはとらの替わりに獅子のものがある)に対応するので、一理あるかもしれません。 またエジプト文化の影響を受けた十二獣帯(エジプト版十二宮)には、犬、蛇、ロバ(≒うま)、ライオン(≒とら)ヤギ(≒ひつじ)、牛、鷹・トキ(≒とり)、猿、ワニ(≒たつ)など多くの符合が見られますが、少し文化が離れすぎているのが難点です。 これらの西洋天文学は、ちょうど一世紀ごろに中国に輸入されたとされています。 これらの記述には、大修館書店・あじあブックスの「干支の漢字学」水上静夫著を参考にしています。 また、竜=揚子江ワニの記述は平凡社新書の「ワニと竜」青木良輔著だと思います。 長くなってしまいすいませんでした。 mackeyさん ちなみに、十二支最後の「亥」は日本だけだそうです。 中国等他国では『豚』です。 ウエイン正太さん 干支と生き物とは何の関係もありません。 日本に干支が入ってきたとき、つまり漢字が入ってきたときに、文字の読みがわかるように動物を当てはめたものが残ったのです。 当時、日本には文字が無かったのでそのようにして教えたのでしょう。 干支は日にちを数える大切なものでしたから長いあいだに定着してしまったのでしょうね。 かりんさん 出典が判らなくなってしまいましたが、古代中国では、龍=揚子江ワニのことだったそうです。 その証拠に、春秋時代の龍の絵は ワニそっくりの体の短い爬虫類が描かれていました。 龍の体が伸びたのは、漢の時代だそうです。 揚子江ワニは数が少なく、広い中国の中で揚子江ワニを見たことがある人など殆どいなかったでしょうから、 「龍(ワニ)ってでかいんだろ?!」なんて言ってるうちにイメージが膨らんであんな姿になっていったのかもしれませんね。 ということですので、十二支の辰は空想上の動物として十二支に入ったわけではなかったのだと思います。 十二支ができてから、見たことがない人たちによって、空想上の動物に変えられていってしまったのでしょう。 roroさん 竜=ワニという説を見た記憶があります。川にすむワニが居たと(今も居るのかも?) 瑠海さん matumotoさんといっしょですが中国で龍は実在の動物と信じられていたからですね。 龍が信じられるようになったのは恐竜の化石を見てだという説があるそうです。 matsumotoさん 干支の発祥の地である古代中国においては、竜(龍)は実在の生物として信じられていたからだと思います。 「竜虎」の例えもある様に、竜(龍)は虎と同じ位リアリティーのある存在であったと思われます。 実在する虎ですら当時実際に見たことのある人は少なかったはずですから、竜(龍)を見たことがないからといって存在を疑うこともなかったと思います。 |
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