おしえて№856 投稿者 うさぎさん | |
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pingさん 初めて投稿いたします。 私が知っているのは1年前まで営業していた、ブティックですが概ね[Tadao」さんと同じです。 ブティックも一つのブランドのみの処と複数のブランドを扱っているところでは違いますが、 だいたい原材料費10%、製造業者35%、卸問屋20%、小売業者35%との粗利だと思います。 何れも固定経費等を引くと利益5%が最高だと思います。 ブティックでは定価で売れるのが1年でおおむね6ヶ月です。後の6ヶ月は何らかの値引きをしています。 かといって通常の小売業者は巷間言われているような、バーゲンのために安物を仕入れる何てことはありません。 なぜなら、今はそんな事しなくても在庫はどこにでもあります。 ただ、小売業者としては自分の店の商品を定価で早くさばいて、自分の店の売れ筋商品に近いものをバーゲン前にバーゲン価格に見合った金額で再度仕入れるというやり方はしています。しかし自分の店で売れるものは、他の店でも売れるわけですからそうは上手くはいきません。 従って、メーカーの在庫や他店の在庫を極力安く仕入れて商品に金額の魅力を付けて販売します。 しかし、余り安く販売すると普通のお客さん(必要に迫られない)は、バーゲンまで買いに来ませんし、ほしい商品があってもバーゲンまで待っています。だから、バーゲン前にある程度の商品は入れ替えます。 (だってお客さんはバーゲン前にチェックに来て、ほしい商品を目立たないように棚の奥や、下の方や、違うコーナーに隠すんだもの) 17年続けた店を閉じてしまった私としてはバーゲン品を値切られたり、消費税を負けてと言われるのがつらかった。 シリウスさん 書店は取次から定価の約8割で仕入れておりますが、収入は経費等を引くので定価の約1割程度となります。 また、書店に卸す取次は出版社から定価の約7割で仕入れています。 粗利は太洋社のサイトに詳しく掲載されております。 http://www.taiyosha.co.jp/honya/honya019.html y@yさん 30年以上前の婦人服チェーン店の時は、粗利益が32%くらいあれば経営が成り立ちましたが、 現在では粗利益が50%近く出せないと駅ビルやファッションビルでは最終利益が出ません。 ファッション商品は流行の代わりが早く売れ残る分も粗利益に乗せている店もありますが、 売れ残ったらそのシーズン(今は月単位です)の粗利はなくなります。 いかに売れ残らないように商品を売れる店に回して在庫を残さないかが重要になります。 又、常に新しい商品を店頭に出し販売員を含めて、いかに自店の着こなしをアピールできるか、 顧客の目にとまらせて買い上げに結びつけるか=売上となります。 まず商品+お店の雰囲気+販売員のセンス+演出+仕掛け作りがポイントとなります。 コレが流行だと顧客にいかに”アピール”する演出がされているかで売上が変わります。 売れるにはタネと仕掛けが必要です。 宣伝の効果はバツグンです。 仕入先との双方の関係も、信頼と実績が物をいいます。 現在では、2ヶ月前に雑誌掲載の商品を写真撮りするので2ヶ月前には売れ筋を作り出す為の仕掛け作りと事前準備をし、 売れる数量を予測して商品をつくりこみます。 店頭で売れている時はすでにピークなのです。 いかに次の流行を作り出すか=雑誌に取り上げてもらうか、テレビで取り上げてもらえるかで次の商品につなげるかの勝負となります。 つまり、いかに自社ブランドのブームを作り出し、顧客に買いたいと思わせる仕掛け作りができているかで来月の売上も決まってしまいます。 「ファイブフォックス」という婦人服チェーンでは、 粗利を60%確保できると業界紙の「繊研新聞」に書いていましたがこれが限界ではないでしょうか。 常に顧客に「新鮮な感動」と「買いたくなるような仕掛け作り」があって初めて顧客が商品を買うのであり、 結果として粗利50%を得ることができます。 以上のことができれば儲かります。 たびびとさん (追加情報♪) 食品関係の特売についての例です。 仕入れ担当者が、××の日に特売をすることを問屋に連絡します。 問屋は取引実績(購入量や長年のつき合い等)を考慮して、 値引きまたはおまけ(100個に対して5個おまけをする)などで対処します。 つまり通常、仕入れ価格が500円のインスタントコーヒーを480円にしたり(協賛)、 上記のようにおまけ(促販)で一個あたりの仕入れ価格を下げます。 勿論、これが必ずしも問屋と成立するわけが無く、需要と供給の関係で問屋に拒否されることもあります。 その際、店側は赤字覚悟で通常の仕入れ価格で仕入れ、ほか物を買ってもらって、利益を出すのです。 いまは何処も競争が激しいので、人件費や宣伝費 店舗の固定資産税 電気代 経理にかかる費用を考えると、 儲けすぎと言うことはないでしょうね。そんなにおいしい市場なら、誰でも市場参入しますよ。 Tadaoさん 電器製品について答えます。 大手メーカーで定価100,000円の、ビデオカメラを例にします。 通常、仕入れ値は、70,000円から、55,000円程度で、これは、商品の仕入れ数、 また そのメーカーとの、今までの仕入れ実績などで違ってきます。 ここで、商品の売価を、通常は定価の2割引にはしますので、80,000円としておきます。 では、差し引き額の、10,000円から、25,000円が利益になるのかというと、そうではありません。 確かに、名目上、その金額が利益として出ているように見えますが、その利益を出すために、経費がかかっていることを、忘れてはいけません。 宣伝費 店舗の固定資産税 電気代 経理にかかる費用など、たくさん必要です。もちろん人件費も。 店というか、企業としてみた場合の利益は、1%から4%ぐらいになるのではないかと思います。 商品によっては、0.5%以下になる場合もあるでしょう。100,000円の商品で、実際の利益が500円・・・というのもよくあることだということです。 電気店で、仕事をしていたことがある者として、参考までに。 そくらさん 追加ですので、参考程度に。 スーパーの例で言うと、 卸からスーパーが商品を買い、これを消費者に買ってもらって利益として残るのは、大体多くて25%前後です。 100円で商品を卸から買うと、消費者にはまあ大体125円くらいで販売する、ということです。 この、卸の価格と小売価格との差額で、スーパーは、次期の商品の購入、人件費、お店の維持管理費、税金などを捻出します。 ですから、スーパーは、ものすごく大量の商品を売っていますが、結果として、大体総売上の20%から25%前後の儲けを出そうとして商売に励んでいます。1品1品の単価は、ですから、現在ではあまり意味を持たず、人気商品や目玉商品で顧客を誘導し、買い物かごの中身全部で、20%から25%前後利益をおいていってくれていい、と考えているのです。 しかし、これは、スーパーの例です。これが衣類ですと、先の方のお話しのように利幅がグンと違ってきます。その分、値引きもドンと大きい数字になります。例えば、宝石などでは、もっと違ってきます。外国へ行く費用、人件費、運搬費なども原価に足し算になりますから、当然値は上がります。しかし、売れなければ、次の商売のための資金を生み出すことが出来ないので、少しづつ売値を下げていきます。 では、こうした今の売り方とは違った売り方で評判を呼んでいる商売人達は、どんなところに目を付けたのでしょうか? 日本は人件費が高いので、アジアで同じ商品をつくり、輸送の時点でも、飛行機ではなく船で、何かの荷物と相乗りの格好で格安で運搬してもらったら、どうなるでしょう? 同じ商品が、安い値段で売れて、なおかつ、利益の幅も大きく取れる。こうした考えを中間で発生する流通産業を省くことで、コストを下げる、という意味で「流通革命」と言います。これで最初に成功したのは、ダイエーなどです。 現在は、消費者も目が肥えてきて、安かろう悪かろうの品物は絶対購入しません。少しでも安いものを買うため、自転車で1駅も2駅も足をのばして商品を見比べて購入するようになりました。 簡単に儲けることの出来る時代は終わり、商売にとっては、とても厳しい時代がきました。それは、こうした業界で働く人たちの給料も寂しいものにさせ、結果として、全体の給料を押し下げ、消費を冷やす、ということにもつながっています。 ムダを省きましょう、とは言いますが、これは、消費社会では、首を絞めるスローガンでもあるのです。 くろぅさん ものすごく久しぶりにここのフォームから投稿しますね。 うさぎさんの質問からは、特売の品物がわからないので、くろぅの知っている範囲つまり衣料関係でお答えします。 普通のプロパー商品だと、小売り店とメーカーや問屋との契約で違うのですが、 だいたい60%から75%が仕入れ値になっています。物によっては85%逆に50%なんて例外もありますが、 通常平均して60%と思って良いと思います。 で、バーゲン品なんですが、これには大きくわけて3種類あります。 一つは売れ残って赤字覚悟で処分しているもの。 二つ目は、棚卸しなどからもれてしまって台帳から消えてしまったもの。 こんな商品は、いいものだと店の人がちゃっかりなんてこともあるようです。 三つ目は、バーゲン用に特別に仕入れるものがあるということです。 それまでの売れ筋だった商品そっくりに作ったメーカーから言うと「バーゲン用商品」があるということです。 当然仕入れ値もバーゲンの値段に対して設定されていますから安いわけです。 この商品ともともと店頭にあった商品はそっくりですから見分けることができた人が本当に得をした人ってことになります。 くろぅが知っているのはこのジャンルだけなので、食料品なんかのことはわかりません。 matsumotoさん 素人なので正確なことはわかりませんが、小売価格の中には仕入価格の他に、ある程度の売れ残りや破損・盗難などの損失を見込んだ分を上乗せして、その上で利益が出る様に決められているはずです。 ですから消費者から見ると儲け過ぎじゃないかと思われるマージンでも、実際の利益はそれ程でもありません。 また特売品というのは、売れ残り商品の処分であったり、あるいは客寄せの為の目玉商品なので、それ自体では利益が出なくてもお店のトータルとしての売上・利益につながればいいわけです。 |
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常連のお二人様大変ありがとうございました。(追加情報のそくらさんもありがとうございます。) こういうジャンルの回答は全く歯が立たないので本当に助かります。それにしても、既に800問以上の疑問を解決してきたのに、まだまだ未解決疑問投稿は山のようにあります。まさに「世界は広い、しかし、心の中はもっと広い」ってことでしょうか? 果てしない旅ですが、これからもよろしくお願いしまっす。m(__)m |
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