おしえて№857 投稿者 チョガタさん
 法隆寺などの五重塔の心柱の下には、お釈迦様の骨が収められているという事を知ってこんな疑問を持ちました。
五重塔はいくつあるのか知らないけれど、お釈迦様は一人なわけで、インドから日本まで結構、分骨していることが考えられますけど、どのくらいの量でどのように収められているのかという事と、お釈迦様の骨を「よくわけてくれたなぁ〜」と言いたくなるくらいで、そこら辺のいきさつが知りたいです。!
アイコンのご説明
そくらさん

内容については、さっちゃんファミリィーの詳細な解説がすべてでしょう。

お釈迦様は仏教の祖です。そして、その教えは、中国、日本までも広まりました。
しかし、この広め方については、気の遠くなるような苦労があったのです。

まず、生誕の地、インドでの大騒動。
教える人がいれば、教えを広める人が何人もいます。
すると、必ず、「わたしこそが正統の教え子だ!」と争いが始まります。
その結果、お釈迦様が語ったことの何10倍何万倍もの「教えの言葉」が乱れ飛びました。
すると、誰が正統、と証明してくれるでしょう?

お釈迦様の「骨」、あるいは「着物」、ようするに遺品の数々です。こうしてこれらも無限に増えて来はじめました。
一体何が本物で何が偽物なのでしょうか?

もう、そんなことに関わらず、本物を知りたいものだ。そんな強い願いが、三蔵法師をインドに向かわせました。ただの徒歩での旅は、相当なものであったでしょう。日本の若い仏教学徒も、命を賭して、海を渡り、三蔵法師が持ち帰った教典を知るが為に努力しました。

そして、やはり、自分達の教えを少しでも権威を高めようとして、お釈迦様の直接の教えはこうだ、だから、私たちは、「骨」を分けてもらえたのだ、などと、自慢をしたのです。

こうした「正統」を主張する人の執念が、今のような混乱を呼び起こしているのです。
正しい、と思っても、何が正しいのかは、本当はわからないという、人間のあいまいさこそが、歴史を作ってきたのです。

さて、このように異常に愛されてやまないお釈迦様は、生きていたら何と言うでしょう。
これも謎ですが、
少なくとも、私の「骨」は私の「思想」と関係ないのですが…、と言うのではないでしょうか?


さっちゃんファミリー

まず、五重塔についてですが...
日本には現在、五重塔が73基建てられていますが、奈良朝時代までは仏舎利奉安(お釈迦様の骨を奉る)の意味を持っていたものの、平安時代以降は真言密教の中心思想を象徴しているそうです。(地・水・火・風・空の五大をかたどったものともいう)
つまり、五重塔で仏舎利を納めているものは少ないようです、が、ストゥーパ(日本では仏舎利塔かな?)は日本全国に沢山あるようです。
 
下記のページでは素敵な五重塔のデッサンと五重塔のデータベースがチェックできます。
参考URL:浪 漫 ' S  グ レ ー 紀 行
http://www.sphere.ad.jp/magatama/tou/map.htm
 
ストゥーパとは?(仏舎利を奉る塔)
 
お釈迦様が荼毘に付されたときに(死んだときに)Donaと言う人が分けて八つの国々にわけあたえ。バラモンの人が舎利を計った壷をいただいて仏塔を作ったそうです。
その後、BC3世紀に現れた
Asoka王がその仏塔すべて壊れていることをみて、発掘して新しい仏塔をたくさん作ったのです。法門に合わせて84000だそうです。実際の仏舎利はピンセットで取れるぐらいのものとか..
 
ただ、やはりそれが遠く中国や日本に伝わってきたのか?となると、やや疑問が残ります。
また阿羅漢悟りを得て人々の尊敬と供養を受ける資格を備えた人。小乗仏教では修行者の到達しうる最高の位とする)になった僧侶の舎利も仏舎利と同格です。阿羅漢は個人名を残さないので、結局それは「舎利」に...そうなるとお釈迦様なのか阿羅漢様の骨なのか微妙になるそうです。
 
つまり、高貴な方で間違いないけどお釈迦様の骨?と言われると違うものが多いのかもしれませんね。
 
現在ではDNA鑑定という技術があります。ぜひ、何個か調べてもらいたいと思うのですがどうでしょうか?
お釈迦様のDNA解析が実現するというのも何だか凄いですし..
 
下記ページでさらに詳しく説明されてます。ぜひチェックしてみましょう。
参考URL:日本テーラワーダ仏教協会
http://www.j-theravada.net/qa/qahp29.html
 
ちなみに余談ですが、卒塔婆って板がありますよね。これってインドの言葉の”ストゥーパ”を漢字で当てたものだそうです。
 

お知恵を貸していただける方は、こちらから送って下さいね。
 お名前 (ニックネーム)
 
 メールアドレス
 
 答えていただける番号は?(半角数字:例 116)
 
 正答はこちらから
 
回答についてのお願いです。

1.基本的に送って下さった回答については大部分の回答を掲載させていただきます。
  しかしながら、閲覧の都合等で掲載しない場合や,若干の修正&加工をする場合もありますのでご了承下さい。
  また、メルマガ等に掲載する場合もありますので併せてご了承下さいね。


2.著作権等に配慮したいので情報源があれば、明記もお願いしまーす。
  例)★参考URL「おしえてねどっとこむ」  http://www.ooooo 
     ★広辞苑から抜粋 ★○氏著作○○から抜粋
など

  
ただし、参考先の方針等によって、その部分を削除する場合がありますのでご了承下さい。
  
特に丸ごとのカットアンドペーストは掲載が出来なくなりますのでご注意下さいね。

3.もし、正答か面白回答かと私が迷いそうな回答を出して下さる時は、ぜひ、最初の一文に
  「○おもしろだよ!」もしくは「○正答さ!」などと分かるようにカキコしてくれると本当に助かります。
  是非よろしくお願いします。m(__)m

[ホームへ]