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第21話 地獄花
昼間の縁日で、人の色事を暴いて強請を働くという岡っ引き文造が急死した。それは梅安の仕掛けによるものだったが、その殺しを偶然目撃した浪人がいた。 浪人は早速梅安に近づき口止め料を請求、5両を手に入れた。 浪人の名は神谷兵十郎。妻しずと長屋で貧乏暮らしをしていた。 ある日、しずは仕立て物を届けに呉服商越後屋へ赴いた。 越後屋の主人伝七は、兵十郎の仕官の口を世話したいとしずに申し出た。 しかし仕官するには70両の支度金が必要だと聞かされ、しずは落胆する。 殺しを見た者は消す。その掟に従い、梅安は兵十郎を抹殺しようとしていた。 背後から獲物を襲う梅安に、刀を振るい反抗する兵十郎。 なかなか決着がつかない対決を半右衛門が止めに入った。 半右衛門は、プロの仕掛人と十分に渡り合える兵十郎を、新たな仕掛人としてスカウトしようとする。 この頃、音羽屋一党は左内が出張仕置の旅に出たせいで、戦力が不足していたのだ。 兵十郎はそのスカウトをきっぱり断った。 70両の支度金…その言葉が神谷夫婦をそれぞれの方向へ走らせることに。 70両を得るために、しずは越後屋伝七の勧めで、たった一晩だけの売春を決意した。 70両を得るために、兵十郎は一度は断った仕掛人を引き受けることにした。 雪の夜、さる屋敷に運び込まれたしずは永井監物に身を任せた。 そして、梅安と兵十郎も同じ屋敷に潜入。兵十郎が標的永井を手にかける。 そこで兵十郎は、布団の中で縮こまっているしずを発見した。なぜここに妻が、なぜここに夫が。 梅安と千蔵が見守るなか、兵十郎は許しを乞うしずを斬り捨ててしまった。 それ以来兵十郎は忽然と姿を消してしまう。 半右衛門は兵十郎を仲間にすべきではなかったと後悔した。そして梅安と千蔵も憂さを晴らすべく岡場所へと繰り出した。 兵十郎は再び仕掛人たちの前に現れる。その再会が過酷な死闘を呼び起こそうとは、まだ誰も知る由もない。
【梅安の一言】
「殺すね。この梅安先生の裏を知った奴は、気の毒だが、生かしちゃおけないだろうね。」 【半右衛門の一言】 「死んじゃいけねぇ人が死んで、死ななくちゃならねぇ奴がはびこってる。どっちを向いても地獄だよ。」 【次回予告】 強請り、強奪、女、金。悪事を尽くす僧をつけ狙う、老いた仕掛人がいた。それを助けるべく、剣が、鍼が、闇にきらめき、風を切る。次週、必殺仕掛人、御期待下さい。 【キャスト】
藤枝梅安/緒方拳 千蔵/津坂匡章 神谷しず/金井由美 越後屋伝七/浮田左武郎 永井監物/外山高士 大滝伝八郎/波田久夫 岡っ引き文造/重久剛 長屋の女/木下サヨ子、太田優子 番頭/戸板幸男 役人/三木昭八郎 仁助/小泉一郎 神谷兵十郎/田村高廣 音羽屋半右衛門/山村聡
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