幕府御用達の料亭青柳楼のわがままお嬢様お京は、遊び仲間である鉄砲方重役の子息仙太郎と札差大口屋の伜喜三郎からそれぞれの秘蔵のコレクションを自慢され、自分にもこの世に二つと無い物が欲しくなった。
お京からその件で依頼を受けた加代は、秀、そして最近知り合った竹細工師竹造をお京に引き合わせる。
秀はお京が気に入らず仕事をおりるが、竹造はお京のためにこの世に二つと無い竹製の三味線を作り上げることになった。
三味線が完成しお京は大満足。ところがお京は、この世に二つと無い竹製の三味線を作った腕を持つ竹造に興味を抱き、竹造自身を手に入れようとまでするがそれは失敗に終わった。
竹造には里に残して来た女房のお雪がいる。お京はその事に怒りを覚えはじめた。
七夕の頃、お雪が竹造の元を訪れた。１年ぶりの再会に喜びあう竹造とお雪。竹造はお京に内緒で竹製の三味線をもう一つ用意し、それをお雪にプレゼントする。
だが竹製の三味線は、この世にたった一つ、お京のためだけになければならない。
お京は仙太郎と喜三郎に竹造夫婦殺害を命じる。

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