朝顔道楽として有名な札差大口屋の悩みは、近年新種の朝顔が出来ないこと。
大口屋の愛人お徳は朝顔職人阿曽次に目をつけるが、阿曽次は金持ちのためにではなく庶民のために朝顔を作ると言って、お徳の誘いを断った。
そこで大口屋は阿曽次の作る新種の朝顔に蕾が付くまで手を付けず、蕾が付いてから朝顔を奪い、お徳の息子滝二郎に朝顔を作らせ新種開発を滝二郎の手柄にしようと考える。
以前、阿曽次は朝顔に適した土を求めた先でお雪と知り合い、江戸に戻るまでの間に恋を実らせていた。
しかしその後お雪は火事に遭い家を焼かれた上に失明、瞽女となって阿曽次を探して江戸に来ていた。
やがて阿曽次とお雪は再会を果たし源蔵の勧めで祝言をあげる事になった。
阿曽次は例の朝顔をお雪への結納にしようとするが、蕾を付けたその朝顔を奪おうとする大口屋・お徳・滝二郎に祝言の場を襲われ、お雪・源蔵ともども殺害されてしまう。
仕事人は朝顔が咲くのを待ち望む大口屋一味の期待を裏切るため、その夜のうちに殺しを敢行する。

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