その9

わしじゃ。
  ようやく釣り場に着いたな。いよいよ実釣じゃ。
早く準備しろ、赤鼻の・・
トナカイじゃないです! セージです。
だいたい、来週がクリスマスだから、なんとなく予想してましたよ。
あ、やっぱり? そうなんじゃ、釣り師は季節に敏感でなければいかんのじゃ。
いや、そうゆう意味じゃなくて。
ラインも赤にしてみたんじゃが、気がついた?クリスマスバージョンじゃな。
いやあ、オレンジならSA/3Mでもいろいろあるんじゃが、
赤は「Air Cel Ultra3」しかないのよ。
「ターポンテーパー」と「ボーンフィッシュテーパー」のCoral Redだけなんじゃ。
いやまあ、ラインの色は、どうでもいいですよ。はい、ボクもタックル準備OKです!
そうか、よ〜し。さて、この釣り場じゃが、今日はお前、どうする?
え、どうするって、ただ釣るのみでしょ?
喝〜っ!そんなことではいかん。
エキスパートならともかく、ビギナーは必ずその日のテーマを持って
釣らなければ、いかんのじゃ。
テーマ?
そうじゃ、テーマじゃ。
なんの狙いも戦略もなく、ただ、「釣りました」の繰り返しでは上達はせんぞ。
・・・
フライフィッシングという複雑なシステムの釣りでは、タックルや釣り場の状況等、無数の組み合わせを考えて、いろいろと工夫するところに面白みがあり、どうゆう狙いでラインを選択し、どんな考えでリトリーブするか、フライはどう泳いでいるか、魚の反応はどうか、・・・
と、切磋琢磨、試行錯誤するのがフライフィッシングの本当の楽しみなんじゃ。
そして、その「工夫する楽しみ」の延長線上に、上達と爆釣があるんじゃ。
はあ、でも「複雑なシステムの無数の組み合わせ」って言っても、
今日はこのタックルしか持ってきてないですけど。
喝〜っ!タックルの数ではない、考え方の数じゃ。
タックルのセッティングを変えてないからといって、何も考えずに同じキャストを繰り返すのではなく、1回1回のキャスト、リトリーブにも工夫がなければ、結果としても釣れないし、なにより、つまらないじゃろ。
まあ、確かに。
ビギナーが、いかに早く「たくさん釣れる」ようになるかは、そうゆう姿勢というか・心構えを持てるか否かによるんじゃ。・・・今日はここまで。
ここまでって、釣り場に着いて、まだティペットにフライも付けてないのに。
kingfisher注記: 相互リンク「ebiのFLYFISHING」のebiさんの釣行記
「平成10年1月5日 朝霞ガーデン」を読むと、エキスパートの考え方
の真髄(状況判断・対応の柔軟性・戦略など)を見ることができます。
今回の道場は、このebiさんの釣行記をヒントにしています。
 

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