
| もう一度、「土と水」 |
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| オーディオは趣味だから | |
| 前回の調整で我が家の音はそれまでよりもバランスのとれたニュートラルな感じに変わったことを書きました。かぶりつきの席からは数列下がったかもしれないと。普通、オーディオマニアと呼ばれる人はどんな音楽にも対応できるこうした変化をよろこぶでしょう。さまざまな音楽を上手にならしてくれます。僕がクラシックを聴くならこの変化こそ、一番求めていた変化と言ったかもしれません。しかし・・・。ちょっと寂しいんですな、やっぱり。どうもスッキリしちゃって・・・スッキリしない。左右のスピーカーの音が合ったので、以前にも増して細かい音もよく聴こえるし、音そのもののニジンだ感じもなくなって、間違いなくワンランク上がってまいす。しかし・・・こんなところで考えてしまうのが趣味の世界でありまして・・・。 で、しばらく考えました。今回の調整はスピーカーの置いてある右側の床が弱くて、前面がやや下を向くように傾いているという発見が一番大きかったわけです。対策としては水準器を買ってきて、それを見ながら右側のスピーカーの前方にブチルゴムで作ったシートを挟み込んで持ち上げることにしました。これで両方のスピーカーとも水平で前面がきちんと前を向くことになったわけです。すると結果として音が直接届く感じが薄まって、後ろの席を移動したというわけです。 |
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スピーカーを見ます。おなじみの大きめのスピーカー。下から、低域用、中域用、高域用、と大中小のスピーカーが並んでいます。スピーカーセッティングでスピーカーの高さを調整する時の基本は、中域用のスピーカーの高さを聴く人の耳の高さに合わせることです。あとは低音とのバランスを聴きます。スピーカーを低くすれば、床に近くなるので低音が出やすく、持ち上げれば逆に低音は出にくくなります。床からの影響としては床が柔らかいと低音の量は多めだけどゆるめの感じに、床が堅いと音はしまるけど低音不足で音楽がやせてきます。どちらも一長一短で結局はトータルのバランスです。我が家のスピーカーは中域のスピーカーを耳の高さに合わせていますが、高域のスピーカーは当然頭の上の方に向かいます。大きなスピーカーの良さは音像が大きく実物大の感じを出しやすいことと、スピーカーをいくつも使っているので低音から高音まで幅広い周波数の再生がしやすいということです。逆に欠点はというと低域用・中域用・高域用とスピーカーをいくつも使っているので、このそれぞれの音質が異なると音の感じがまとまらないのと、当然スピーカーの近くに行けば行くほど、音の出口がバラバラですのでこれも音のまとまりが崩れやすくなるわけです。大型のスピーカーを使う場合はある程度離れて、その分音量を大きくするというのが一つのパターンとなります(この問題を解消するために、スピーカーを並べるのではなくて、重ねることによって音の出口を一つにしている特殊なスピーカーもあります)。我が家では試聴位置からスピーカーまで2メートル50センチほどの距離です。近からず遠からずで、スピーカーを水平にして聴くときちんとバランスがとれました。でも、それが寂しい。こう考えますと高域用のスピーカーがもう少しこちらを向いている加減の方が、僕には合っていたのではないかと思えます。水平時の高域のスピーカーは頭の上のあたりに向かっています。実はこれはある雑誌の記事を見ていてふと思いついたのです。記事の対象はソナスファーベルというメーカーの新製品クレモナというスピーカーでした。このスピーカーは最近よくある縦長系のスピーカーなのですが、低域用のスピーカーが下の方に縦に2つ並んでいて、これで細くても十分な低域を出そうとしています。で、このスピーカーのおもしろいところは前方についている足が、後方についている足よりちょっと長いのです。つまり、このスピーカーを平らなところに置くと角度としては最初から少し上向きになるように作られているわけです。おそらくは縦長に並ぶスピーカーを耳の方に向かうように角度をつけたのだと思います。我が家は前方を持ち上げることで水平にしました。・・・そうです。逆でもいいのではないか。左のスピーカーのうしろを持ち上げて、両方とも角度をつけてしまえばどうだろう。理屈は長くなりましたが、単純な結論です。 思いついたらやるしかないのがオーディオの世界。前回は大きなスピーカーを何度も持ち上げて苦労して合わせたのですが、角度としては一緒なわけですから、今度は右のスピーカーに噛ませたシートを、左スピーカーの後ろに返ればすみます。さて、結果の方は・・・・。うーん、なるほど。思ったように席は前に出てきました。音楽のエネルギーが出てきたわけです。ただ、最前列ではありません。両方のスピーカーの距離もそろえ直しているので、音的にはまとまっていて、荒れた最前列の感じはないのです。それと音の細かさもちょっと薄れました。中域と低域のスピーカーも下を向いたわけで床の影響が出やすいんだと思います。結果は良くも悪くも最初と2回目の中間になった感じです。音のエネルギーを出して、細かい音の繊細なところは捨てました。個人的にはこれでOKにしました。オーディオ的には2回目の方がよいですが、音楽の魅力はこちらにひかれます。これで手を打ちましょう。 |
| 覚えているでしょうか。以前セッティングの時に紹介したときは前方1点、後方2点の三点支持で、前方に十円玉を1枚入れてました。その後、後方1点にしたり、十円玉以外の物を挟んだりしたんですが、最終的には上の写真のようになりました。 これは一見前方1点の3点支持のようですが、実は前方は2カ所で支えています。十円玉の時は気にならなかったのですが、ウーファーのすぐ下に物を入れるとどうも音が詰まるような感じがします。それで真下の位置をズラして、前方を2点にしてみました。つまり、実際は4点支持です。インシュレーターは焼きを入れて叩いた銅板を入れ歯安定剤でくっつけて、さらにブチルゴムで巻いた手作りのものです。これはなかなか良く出てきていて、安定性もいいし、音の伸びも出ています。刺激的な音が減って、バランスがニュートラルの近づいた一因でもあります。 |
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| 新兵器導入 |
| 今回、もう一つの新兵器を導入しました。以前、電磁波吸収材について書きましたが、このことに刺激を受けてもう一つ道具を購入しました。これも一昨年ぐらいに話題になったものですが、CDやDVDについてしまう磁気を取り除くというものです。CDやDVDは機械に入れたり出したりするので磁気を帯びやいそうです。この磁気がたまると次第にレーザーの読みとりをジャマしてきて音がにごると言います。それでこの磁気を取り除けば新品のようにCDの音がよくなるとのことです。アコースティックリヴァィブのRD−1という機械がそれをしてくれます。CDやDVDを機械に乗せて表と裏でスイッチを一度ずつ入れるだけです。それぞれ8秒間待つと自動的に消磁が完了します。何もすることはありません。CDのレーベル面を下にして置いてスイッチを一度押し、消滋ランプが消えたらCDをひっくり返してもう一度スイッチを押すだけ。消滋ランプが消えれば終了です。それでこの効果ですが、何にもしていないのに結構びっくりさせられる効果でした。音が明確になり、もやが晴れたように感じます。この機械は雑誌の評価で一位をとるほどのものですが、その理由もうなづけます。これまで聴いてきたCDも消滋したあとでは全く音が違うと言えるほどです。普通のCDがニューマスターになったようです。8秒待つのはちょっとまどろっこしいですが、ガマンの範囲です。この機械は最近モデルチェンジして消磁時間も8秒から20秒になって、さらに効果アップしたとのことです。でも、20秒はちょっと長そうです。表と裏ですから40秒となると、毎回この機械を使うのはどうかなと感じますな。悩みどころかもしれません。実は今回の購入もモデルチェンジのおかげで中古で格安に出回ったために手に入れることができたのでした。ありがたや、インターネット。 | |
![]() これがアコースティックリヴァィブのRD−1。形状も中央にCDを置く場所があるのみ。スイッチ2つと緑のランプが一つ。 |
![]() これがCDを置いたところ。中央の緑のランプが8秒で消えると消滋が完了している。効果はビックリする。どうしてこんなことで音が変わるんだろう。本当にオーディオの不思議である。 |
| もう一度聴く「土と水」・・・犬はどこで鳴いているんだァァァ? |
| 「土と水」はあれからもときおり聴きます。録音はよいし、演奏も悪くないです。ただ、あのセミの音が・・・。CDとしてはセミの音はやっぱりうるさいですね。調整のためにセミを聴いている分にはいいんですけど、音楽として聴くと結構ジャマなんです。なんか、暑いし・・・。そんな感じで、個人的に言うと聴く機会は少しずつ減っています。しかし、インターネットのマニアの世界はどんどん進んでいくようです。「土と水」の視聴記も、制作者の山本さん自ら雑誌(A&V village)に連載されるようです。これでさらに聞き所の詳しい解説が読めるようになりそうです。 |
| ネットの世界を見るとすでにセミの音は通過した感じです。どんどん他の音の情報も入ってきています。最近話題なのは「スリッパの音」。セミの音が聞こえるのは序の口で、さらに演奏する藤井さんと井上さんの「スリッパの音」がするんだそうです。そう言われるとまた気になってきます。そんな音あったかなぁ・・・。先の調整を終え、「土と水」の消磁をして、再度「土と水」を聴くことにします。さて、今度はどうでしょう。音量も今度はさらに大きめにして試してみることにしました。 |
| 「スリッパの音」の前に確認するのが、いつものように「セミの声」と「鳥の声」。「セミの声」は一曲目の最初から聞こえるそうです。出だしで聞こえるような気はしますが、すぐにわからなくなって、これはやっぱり何とも言えません。住宅事情からいつもは上げられない音量を今日は出していますが難しかったです。曲の後半になればわかるのですが、出だしの部分からきちんと聞えるかというと・・・(;
;) トホホ 1曲目の3分13秒ぐらいでサックスの演奏が終わると「鳥の声」がかすかに入ります。中央の奥の方に聞こえます。これもポイントだそうです。我が家ではここはどうにか聞こえます。セッティングの変更で繊細感は以前より落ちていて心配したのですが、ここはクリアしたようです。 「土と水」ではベースのソロになるといろんな音が入ってくるのがわかります。この部分もそうしたポイントの一つのようです。で、今回注目の「スリッパの音」もここで入るそうです。しばらく聴きます。うーん、よくわからない・・・というのが正直なところでした。何か「ザぁ」という雑音が入りますが「スリッパ」なのかどうか。しかし、この「スリッパの音」は3曲目の頭でも聞こえるらしいとわかりました。3曲目の出だしのベースのソロの部分は、実はいろんな音が聞こえる特徴的な部分です。セミの音がうるさいくらい入ってくるところです。それでその部分を聴いてみます。するとうちのシステムでは「サーー、ザーー、ザ」という感じで「スリッパの音」が入ってきます。ネットでは「スーリ、スーリ」という表現なのですが、うちは「サーー、ザーー、ザ」という感じです。何か引きずっているみたい。ベースの下から中央にスルような音がします。「土と水」では他にも「ゴワザワ」とベースと服が擦れるような音がする部分が何カ所かあります。「スリッパ」と言われると、ここはなるほど歩いてるときに出る音らしく聞こえます。聞こえる位置も低いです。「ゴワザワ」はもう少し高いところで聴こえます(もしかしたら「ズサ、ズサ、ザ」はベースの井上さんの音で、「ゴワザワ」はサックスの藤井さんの音かも)。こういう音を探していくと、他の曲でも聞こえる部分があることに気がつきました。3曲目の出だしほどはっきりしてはいませんが、2曲目の1分10秒過ぎあたりにも「シュ」として、2分20秒でも同じような音があります。3分30秒からはサックスの方でもいろいろな音が入るようです。5曲目の1分5秒すぎあたりからも、いろんな雑音が聞こえてきます。こちらははっきりしませんが「さ、さ」と歩くような感じがあります。サックス側の雑音ではときどき「チャカチャカ」という音もします。この音は他の曲の演奏中もありますし、演奏していないときにもあるようです。 また、1曲目の3分50秒過ぎぐらいにサックスの井上さんが曲中にサックスの試し吹きをしているところがあるそうです。「土と水」には作成方法によって何種類かの盤があるのですが、ネットでは通常盤やクライオ盤では聞きにくく、マスター盤にならないとわかりにくいとあります。我が家はクライオ盤ですが、ここの部分は十分に聴けるようです。ここではサックスの音も出ています。7曲目の4分25秒あたりにはここよりかすかですが、ここでも試し吹きをしているのがわかります。他にも探せばあるのかもしれません。 |
| こうして「セミの声」以外の雑音もいろいろと探してみました。探してみればまだまだいろんな音が入っているようですが、再生が悪いのと、想像力がないので何の音かわからないものがいろいろあります。今回おもしろかったのはベースの井上さんの息づかいでした。ときおりグッとりきんだり、息を吐き出したり、演奏者の表情があります。録音が近いことの恩恵です。 マニアの方々の音にはとうてい追いつかないのですが、このCDにはもっともっといろんな音が隠れているようです。犬の声も聞こえるらしいですが、これはちょっとわかりませんでした。ネットでは3曲目で聴こえるという報告もありますが、うちではわかりません(我が家では6曲目の0分16秒のところで、中央に小さく一度「ワン」と鳴いた気がしますが・・・)。どうなんでしょう。雑誌の連載が楽しみになります。我が家はクライオ盤ですが、マスター盤ではどこまで聞こえるのでしょう。さまざまな雑音の正体は何か。犬の声はどこでどんなふうに聞こえるのか。できれば、どういうところが悪いとどんな音が聞こえにくいのか。どういう工夫をするとどこら辺がよくなるのか、そんなところにも踏み込んで書いてくれるとうれしいです。スピーカーのセッティングを変えて基本的に見直しはしたのですが、もっともっと調整できるところはあるんだと思います。いつかは犬の声も聴くこともできるかも・・・。そう思うと残念ではありますが、ちょっとウキウキするところもあります。さてさて、こうして終わるに終わらない「土と水」シリーズ。さらに続くかは、我が家の改善次第ということで、またいつか m(__)m |