■ キャスティング 

 
 前回の補足

 第2章で、軌道面に正対して立ち、キャストしてみるという練習方法を説明しました。

 

 これをやってみるとよくわかるのですが、グリップの向きはどの位置でも方向が変わりませんが、
 ティップに対してラインの向きは回転します。

 


 つまり、スペイキャストではキャストの度に、ティップはグリップから見て反時計回りに180度(①→⑤)捻られることになります。 
 これを繰り返すと、ロッドの繋ぎ(フェルール)がどんどん回ってしまいます。
 ですから、スペイキャストする場合はロッドの繋ぎをビニルテープで固定しておくことが重要です。

 また、ヘッドやランニングラインがねじれてしまった場合の修復方法としては、川へ行ってラインを流すといいようですが、
 それもたいへんなので、タックルを組み立てたままロッドを立ててリールをリールシートから外して回転させると少しねじれが直ります。

 さて、本題に・・・。



 第3章 重心に注目する

 下の図のAとBでは矢印の方向に力をかけた場合、どちらが倒れやすいかは明白です。

 

 重心がどこにあるか細かな計算の話ではなく、どちら側にあるかという見方をすると青い点線が基準になります。
 では、Cの場合は上、下どちら側に重さが集中していれば引きやすいか?ということになります。

 私のイメージでは、フライラインの長さ、形状(テーパー)を無視して、1点にラインの重さが集まっているとすると、
 プレゼンテーション(シュート)の瞬間の重心の位置は、キャストの種類別に次の図のようになると思います。

  ■オーバーヘッドキャスト                 ■ロールキャスト                    ■スペイキャスト

  

 スペイキャストの場合、この位置に重心があればオーバーヘッドキャストに近い直進性がえられ、遠投できるのだと思います。

 このことはスペイライン(ヘッド)にどんな重量バランスが求められるか、どんなラインを選択すればいいかということにつながります。

 例1 : エアフロ社 デルタシューティングヘッド D6/S7 F  9,3m  16.25g  (※コネクトループをカットした重さ)

   このラインはエアフロ社HPに情報がありません。


 例2 : 
VISION社 Ace Single VAS6F  9,6m  15g
    


 例3 : 
Rio社 AFS head  4/5F  9,5m  19g 
  

 例4 :  
GUIDE社 POWER TAPER DUALE FLOAT SINGLEHAND #5/6  11.5m 14g
 



  「いつものシングルハンドロッドでラインシステムを替えるだけで・・・・」ということは、
 逆に言えばラインシステム(シューティングヘッド)といつものシングルハンドロッドのバランスが重要になります。
 キャスティングテクニックよりも重要かも知れません。


 さて、重心についてはキャスティングにおいても注目する必要があります。例えば、

 ■ヘッドの折りたたみの時は・・・
  

 上の図ではヘッドを同じ太さで書いていますが、極端にデフォルメして、例えば3つの部分に分けると
 
      

 こんな感じになると思います。
 A:B:Cの重量のバランスが3:2:1とし、このヘッドを水面から引き上げるのに必要な力を全部で6とした場合、
 またはこのヘッドを水面から引き上げるのに必要なティップの移動距離(ストローク)を全部で6とした場合、
 どのような力加減、どのようなロッドの動かし方をすればいいのか?

 ・・・というように、重心や重量的なバランスも考えてキャストするといいと思います(^_^;)



 ・・・
第4章に続く。

 なかなかキャスティングメソッドにならないぞっ!  スミマセン(^_^;)


 MENUへ戻る   Shooting Turbo Spey 目次に戻る