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第9話 地獄極楽紙ひとえ
梅安は、勘定方の桜田嶺乃進が折助三次に脅迫されている場面に遭遇する。三次は御数寄屋坊主伊皿子日乗の手下であり、日乗の命令で嶺乃進と接触していた。 嶺乃進は、自らが犯した公金横領を日乗に嗅ぎつけられたのである。 嶺乃進と三次は、その場に居合わせてしまった梅安の存在に危機感を抱きはじめる。 その後、日乗は嶺乃進の自宅へ乗り込み、嶺乃進の妻千代に夫の犯罪を暴露した。 日乗はこれをネタにして千代に美人局の片棒を担がせようと企む。 一方、梅安宅に編笠の侍2人組が襲来し、左内と斬り合いになった。 2人組の狙いは梅安に違いないとしても、梅安には命を狙われる覚えは何もない。 そこで梅安は周囲の反対をよそに2人組を迎撃してしまおうと自信満々の様子。 左内と半右衛門による抜き打ち奇襲テストを受け惨敗し、己の自信過剰に釘を差された梅安は、半右衛門の言う通り身を潜めることにする。 日乗は寺社奉行脇坂安芸守から拝領した羽織を用いて、千代に迫った寺の住職から大金を巻き上げた。 日乗と千代の美人局は、横領した公金72両と上役への口止め料150両あわせて222両を稼ぐまで続けなければならない…。 半右衛門が梅安に紹介した潜伏先は別の寺だったが、そこへも千代が現われる。 梅安は女好きの性格が災いし、まんまと美人局の標的にされてしまった。 潜伏した意味、まるでなし。 おまけに編笠2人組も襲ってきて、梅安は寺から逃げ出してしまう。 その頃、半右衛門の元に日乗殺しの仕事が舞い込んでいた。 左内が引き受けようとするところで、梅安が姿を現わす。 日乗とワケアリになった梅安は日乗殺しを譲ってもらうことに。 梅安は示談金を払いに来たと言って日乗の屋敷に上がり込む。 そこには例の編笠2人組もいた。 2人組は日乗の用心棒だが、梅安を襲ったのは脅迫の現場を見られた三次が日乗の名を使って指示したものであることが判明する。 しかも地獄耳の日乗は、梅安が仕掛人であることも知っている様子。どう見ても相手の方が一枚上。 そして自分の名を使われたと知った日乗は三次を抹殺する。 日乗はまた美人局に繰り出そうと千代を誘うが、そこで事態が急変する。 千代は、嶺乃進の罪を上役に素直に報告し横領した公金72両を返済して、事無きを得たのである。 千代はこれで美人局ともおさらばできると思ったが、日乗に「その72両をどうやって工面したかバラす」と言われた途端、結局元の関係のままに戻ってしまう。おそるべし御数寄屋坊主! 日乗は梅安に命を狙われていると悟り、千代に協力を要請。 梅安はその罠にはまり針袋を奪われるが、代わりに千代の簪を日乗の首筋に叩き込む。 後日、半右衛門の元へ日乗殺しの依頼人が後金を届けにあらわれる。依頼人は千代だった。
【伊皿子日乗の一言】
「地獄と思うも極楽と思うも紙一重だよ。薄っぺらな紙をちょいと破っちまえば、この世は面白くてたまらねえんだ。」 【次回予告】 妻が病気のうえ多額の借金を抱える男が、ヤクザな兄貴を殺してくれと言う。ところがその兄貴は一月前に死んでいる。はたして、その陰には?次回の必殺仕掛人「命売りますもらいます」に、是非御期待下さい。 【キャスト】
西村左内/林与一 藤枝梅安/緒方拳 千蔵/津坂匡章 万吉/太田博之 桜田嶺乃進/剣持伴紀 千代/笹原玲子 折助三次/江波多寛児 住職/小堀明男 定春/岩田正 門番五郎八/笹吾郎 住職/佐々木松之丞 編笠の侍/滝譲二、吉田聖一 伊皿子日乗/神田隆 音羽屋半右衛門/山村聡
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