必殺仕事人各話紹介
■更新事項(2007.05.10) 次回予告を追加。
第22話 登城する大名駕籠はなぜ走るのか?
大名たちは、行列の混雑による渋滞をさけるため、それぞれ江戸城へ登城する時刻をずらしていた。
ところがある日、定刻通りに登城する下野大田原藩の駕籠が、刻限よりも早く登城しようとする近江彦根藩の駕籠に行く手を妨害されるという騒ぎが起きる。
小藩ゆえに大田原藩は彦根藩の行列に道を譲らざるをえなかった。
彦根藩一行が通り過ぎた後、大田原藩主大田原和清は、この一部始終を目撃する着流しの侍の姿を発見すると慌てて駕籠を出発させる。
その侍も、すぐそばでこの様子を見ていた主水に「奴らは天下の毒物よ」と言い捨てその場を去っていった。

その侍の正体は、大田原藩の三男坊大田原和之。冷や飯食いに嫌気がさした和之は、絵草子屋若松屋伊八の元に転がり込んで市井の暮らしに馴染みながら、手許が心もとないと屋敷に戻って家老時枝伝ヱ門から金をせびるという毎日を送っていた。
そんな和之の生き甲斐は、若松屋に出入りするおゆきをゲットすること。和之はゴーストライター伊八によるラブレターをおゆきに送り続けていたが、いままでいい返事を得ることが出来なかった。

久しぶりに屋敷に出向いた和之は、次男和忠が落馬して死亡したというニュースに家臣たちが右往左往するドサクサに紛れ、将軍家より拝領した葵の紋付きの金杯を盗み出す。そしておゆきを自分に振り向かせるため、その金杯をおゆきにプレゼントした。
それでもおゆきの心を傾かせることが出来ず、和之は無理矢理おゆきを抱くという強行手段に訴える。その結果、おゆきはようやく和之を受け入れることになった。二人は夫婦になる約束を交わす。

おゆきから金杯を返された和之は、それを潰して簪に仕立て再びおゆきにプレゼントすることを思い付く。
将軍家よりも一人の女への愛を重んじる和之の心意気に感銘を受けた秀は、おゆきの元へ婿入りするために侍を捨て町人となった和之の姿を確認して、危険を承知で金杯を簪に作り替えることを決断した。
請けた手間賃は四両。

その頃大田原の屋敷では、和清が和之の金杯盗みに激怒した挙げ句、ショックで急死してしまった。
屋敷に連れ戻された和之は、伝ヱ門から金杯の返却とおゆきとの縁切り、そして藩主就任を要請される。
夢にまで見た大名の座を目の前にちらつかされ、和之の心は豹変した。

金杯を前に簪のデザインを思案中だった秀は、金杯奪還を命じられた大田原藩士芦田に急襲され、すんでのところで左門に助けられた。
秀はアジトに匿われることになり、そこで意地でも簪を完成させると主水たちに決意を述べる。

一方、和之は十万石の旗本の姫君との縁談が持ち上がった。
そこへ伊八が現われ、和之におゆきが身ごもったことを知らせるが、和之の非情の刃が伊八を斬り捨てた。
致命傷を受けた伊八はおゆきの元へと辿り着き、和之が心変わりしたことと自分がゴーストライターだったことを告げた。伊八が書いたラブレターは、和之の代筆なんかではなく伊八の本心が綴られていた。
伊八が自分に気があったことをはじめて知るおゆき。
だがそれもつかの間、和之の身辺整理のためにおゆきも芦田に抹殺されてしまう。
例の簪を届けに来た秀は、伊八とおゆきの亡骸を目にし、怒りに震える。

秀は和之から預かった四両を仕事料に充て、大田原藩一味の殺しを依頼。
和之が将軍と初対面するために登城する早朝、四人のテロリストと化した仕事人が罠を仕掛け、登城する大田原藩の大名駕籠を奇襲する。

【問題】登城する大名駕籠はなぜ走るのか?
【解答】大田原藩が再び彦根藩の行列とかち合うのを恐れ、近道しようと急いだから。

【主水の一言】
「女捨てて大名になるのがどうして悪いんだ。俺だって一国一城の主になれるとなりゃ、うちの腐れババァやカカァすぐ捨てちまう。左門さん、あんただってそう思うだろ?こりゃいけねえ、左門さん堅ぇからな。…でも何も、捨てた女、殺すこたぁ無ぇよなあ」

【次回予告】
なす術もなく奪われていく命。もう慰めはいらない。悲しみが、屈辱が、胸の恨みに灯をともす。今、確かな殺意に。『必殺仕事人』御期待下さい。
【キャスト】
中村主水/藤田まこと 畷左門/伊吹吾郎 秀/三田村邦彦 半吉/山田隆夫 涼/小林かおり 美鈴/水本恵子 おふく/かわいのどか 大田原和之/宮川徹夫 おゆき/植木絵津子 おみつ/石川えり子 時枝伝ヱ門/北見唯一 芦田/筑波健 大田原和清/水上保広 藩士/宮川珠季、美鷹健児 目明し/松尾勝人 伽女/岩崎美也子 侍/東悦次 伊八/長谷川明男 せん/菅井きん りつ/白木万理

本放送日:79.10.12  脚本:石川孝人  監督:都築一興 

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