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第47話 悔し技情念恋火攻め
若い娘が火をつけて呉服商木曽屋の蔵とその周囲が焼かれるという事件が発生。その木曽屋では、十兵ヱの息子幸助と寿司屋半三の娘お八重の婚礼が一ヶ月後に迫っていた。 しかし今度の放火事件が元で、二人の婚礼が延期の危機に。 そこで幸助とお八重は出会茶屋で密会し、二人の永遠の愛を誓う血判状を作成した。 人目につくとまずいからと、一足先に出会茶屋を出ていく幸助。 ひとり部屋に残されたお八重だったが、そこへ女形役者嵐花三郎が飛び込んできた。 別に二人に何かあったわけではないが、お八重と花三郎が同室にいたという事実だけは成立した。 あと五日で月番が代わる。その前に何としても火付け娘を捕らえようと必死になる南町奉行所。 さぞや捜査に忙しいであろう主水を抜いた仕事人の面々が左門の屋台に集まり、放火事件後の木曽屋の繁盛ぶりをネタに酒盛りしていた。その時、別の客が、幸助と日本橋の大店の娘の縁談がまとまったという情報を口にする。あれ…幸助とお八重の約束は? 木曽屋が火事による経営危機から立ち直るためには、若旦那幸助を日本橋の大店の娘と結婚させ、木曽屋と大店を縁続きにするしか方法がなかった。 半三は十兵ヱからすでに手切れ金30両を受け取っていた。 その話を知りショックを受けるお八重に、幸助から呼び出しが…。 幸助との待ち合わせの場所…木曽屋の勝手口に着いたお八重は、十兵ヱと幸助に気絶させられてしまう。 気絶している間に火の着いた松明を手にし、そのまま目を覚まされたお八重。その姿はまさしく火付け娘そのもの。お八重はその場で木曽屋の奉公人たちに取り押さえられる。 吟味与力を前に十兵ヱと幸助と、そして木曽屋とグルの嵐花三郎が偽証に偽証を重ねた。 −お八重は幸助と別れられないように血判状を無理矢理作らせ、幸助が他の女と結婚すると知るや、木曽屋に火を放った恐い女。おまけに花三郎ともデキていて、なんて傲慢な女なんでしょう!− お八重は何の反論もできず、火付けの罪を被ることになった。無惨にもお八重は火あぶりの刑に処される。火付け娘を見事捕らえることに成功し、南町奉行所の面目は保たれた。 お八重を失った半三は、かつて仕事人だった因果が巡って来たのだと自覚した。その上でお八重の仇を討つべく木曽屋へ乗り込むが、狙った十兵ヱは法蔵院流の槍の使い手だった。 胸に致命傷を受けた半三は上総屋まで辿り着き、手切れ金30両を仕事料に充て殺しを依頼し息絶えた。 仕事料を分け合い残金を元締に渡すという変則パターンで、仕事人は動きだした。 木曽まで足を伸ばす秀、芝居小屋近辺で聞き込みをする加代とおしま、書庫で過去の帳簿を調べる主水。 呉服商いがうまくいかない木曽屋は木曽の材木を買い占めて売買していた。つまり例の火事は、材木の値を釣り上げるためのヤラセ。例の火付けは女装した花三郎によるものだった。 十兵ヱは元浪人で木曽に流れ着いた時に庄屋の娘とデキて、それで産まれたのが幸助だった。そして木曽を幸助と去った十兵ヱは、旅の途中で花三郎と出会い男同士でラブラブとなったらしい。驚いたぜ、男同士でラブラブかよ! 今回の事件により、木曽屋は2万両を儲け、花三郎は八百屋お七の舞台が大当たり。 秀は公演中の花三郎を舞台裏から殺害。芝居小屋から逃げ出した幸助を主水が刺殺。今まで美鈴の看病のために行動できなかった左門は、そのかわりに強敵十兵ヱの相手を引き受け、次々に繰り出される槍をかわし十兵ヱを二つに折り畳む。
【主水の一言その1】
「酒はぬるめの燗がいい…ってぐらいだからな。」 【主水の一言その2】 「お八重は炎の中でさんざん苦しみながら死んでいったんだ。ひと思いに死ねるお前ぇは幸せ者だぜ。」 【次回予告】 生き仏とまで噂され、陰で人の血を吸う医師玄朴に、娘が襲いかかる。娘の叫びはむなしく消えても、やがて暴かれる裏の顔。『必殺仕事人』御期待下さい。 【キャスト】
中村主水/藤田まこと 畷左門/伊吹吾郎 秀/三田村邦彦 加代/鮎川いずみ おしま/三島ゆり子 涼/小林かおり 同心早川/早崎文司 美鈴/水本恵子 半三/市川祥之助 木曽屋十兵ヱ/瀬川新蔵 嵐花三郎/今村民路 八重/今村文美 駕籠屋/片岡欣弥、重久剛一 芸者染八/大崎紀子 与力/加茂雅幹 火盗改/諸木淳郎 酔漢/東悦次、伊藤克美 芸者/三笠敬子、岩崎美也子 幸助/嵐芳三郎 せん/菅井きん りつ/白木万理
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