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第48話 表技魔の鬼面割り
おゆきは、7年前に父と姉を殺した犯人を突き止めたと、南町奉行所に訴え出た。しかしその事件は京都で起きており、南町奉行所の管轄外だったため、おゆきは追い払われてしまう。 おゆきの言う犯人は、日下玄朴という町でも評判の名医だった。 同じ頃、南町同心土田甚内は目安箱の中から「日下玄朴はひと殺し」という訴状を発見、これに注目する。 おゆきは秀と畷ファミリーが住む長家に越して来たばかりだったが、美鈴に形見の京人形を託し、日下玄朴を殺そうとひとり長家をあとにした。 そして白昼堂々、おゆきは包丁片手に玄朴に襲いかかった。しかし玄朴の手下に取り押さえられおゆきの仇討ちは失敗に終わる。 玄朴たちから市中見回り中の主水と土田に引き渡され、おゆきは奉行所に連行された。 おゆきはそれ以来、一言も口を聞かなくなった。 一方事情聴取のために玄朴宅を訪れた土田は、例の訴状を持参しそれを玄朴に手渡してしまう。 それは土田にとって名医日下玄朴の名誉を守るための行為のはずだったが、見返りに玄朴から袖の下を受け取る結果となり、真面目一本槍の土田は困惑の色を隠せなかった。 ある日、玄朴の姿は豊津藩下屋敷に見られた。 玄朴が診たのは藩主土井主膳の娘で、診察の結果彼女は妊娠していることがわかった。 土井からこの妊娠を表沙汰に出来ないと聞かされた玄朴は、土井に中絶を勧める。しかしこの時代、中絶は法律違反だった。 そんな危険を冒してまで行う中絶手術の報酬として、玄朴は豊津藩の藩医の座を土井に要求する。 牢屋の中でもおゆきは口を開こうとしなかった。 ところが女囚おときが出所すると知り、おゆきはおときに殺し屋に玄朴殺しを依頼してほしいと、はじめて牢の中で口を開く。そしておゆきはおときに金を託した。 その夜出所したおときは、男を連れて左門のおでん屋で景気よく飲んでいた。おゆきから渡された金を使ってである。その事を自慢げに話すおときは、おでん屋を出た後、待ち伏せていた左門から残りの金をふんだくられてしまうのだった。 左門はその金を持って、仕事人の仲間を召集した。加代が木更津に飛んで元締から許可をもらってくる間に、主水たちが調べをつけておく。そういう段取りになった。 玄朴の屋敷を探る秀は、中絶の処置を済ませた患者をルソンへ売り飛ばす玄朴一味の悪らつな姿を目撃。 女牢に入り込んだおしまはおゆきから玄朴が家族を殺した事件の真相を聞く。おゆきの父である宮中侍医足立東洋が、犯罪である中絶を強行した弟子玄朴を破門しようとしたのに対し、玄朴は師である東洋を殺害。その現場に居合わせたおゆきの姉も共に殺されたのだと。 土田が玄朴に接近したのは、玄朴が人殺しである証拠を掴み、手柄をあげるためだった。 しかし自分の手柄のために玄朴を野放しにことで、玄朴は悪事を重ねるばかり。 土田は玄朴から受け取った袖の下を返却し、玄朴との縁を切ろうとするが、まんまと玄朴の屋敷で殺されてしまう。 仕事人は、子供をおろす術を悪用しさらに真面目な土田をも殺す玄朴一味に怒る。 腹痛を訴えて玄朴の元を訪ねる主水。そして屋敷に潜入する秀と左門。玄朴と手下2名がここに葬られた。 そして、5年間の島流しの刑が言い渡されたおゆきが、三宅島へ流される日が来た。 主水はおゆきに近付き、玄朴が殺されおゆきの恨みは晴らされたと告げる。 万感の思いを胸に、舟に乗り込むおゆき。主水は見送りもせず舟着場を去って行った。
【主水の一言】
「地獄へ落ちろ…冥土で赤子の守りでもして来やがれ!」 【次回予告】 狙う仇は四人。武士の誇りを捨てて生きる幇間と芸者。二人の仇討ちが残す、左門の手口に似た死体。不審を抱く元締が、江戸の町に乗り出してくる。『必殺仕事人』御期待下さい。 【キャスト】
中村主水/藤田まこと 畷左門/伊吹吾郎 秀/三田村邦彦 加代/鮎川いずみ おしま/三島ゆり子 涼/小林かおり 同心早川/早崎文司 美鈴/水本恵子 日下玄朴/城所英夫 おゆき/吉本真由美 平井玄馬/下元年世 加藤道三/石倉英彦 土井主膳/堀内一市 おとき/八重垣百合 娘/沢芝藍子 遊び人/東悦次、梶山雄一 町の人/松尾勝人、平井靖、下田佳男 足立東洋/堀北幸夫 土田甚内/織本順吉 せん/菅井きん りつ/白木万理
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