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第52話 潜り技隠し黄金止め
今月に入って海女が3人も殺されていた。この事件の担当を命じられた主水だったが、見せ物小屋の取り締まりの方が目の保養になると言って、そそくさと殺人現場から逃げ出した。 その夜、主水はある見せ物小屋に強制捜査を敢行するが、踊り子みゆきを捕まえ損ねてしまう。 みゆきは幼馴染み竜次と手を取りあって逃走、その最中に簪を落とした秀と遭遇する。その簪を拾ったのが縁で、二人は秀と知り合いになった。 秀は竜次に誘われて海に連れて来られた。竜次は、自分と元海女のみゆきと泳ぎのできる秀をダイバーに仕立て、海に沈んだ荷を引き上げようとする。 さる大名の荷を積んだ舟を沈没させてしまった廻船問屋松前屋が、竜次に荷の回収を千両で依頼していた。その金を山分けしようと秀に持ちかける竜次。しかし秀は、容易にその話を信じようとしなかった。 そんな折、金座長官工藤庄右ヱ門殺しの依頼が舞い込んで来た。加代の呼び出しで、アジトに集まったのは主水と左門だけ。その頃秀は、見つけた荷を引き上げられず難儀していた竜次とみゆきに、心変わりして手を貸していた。 海女連続殺人事件を追って松前屋に目をつけた主水と工藤を尾行した左門は、沈没した舟の荷の中身が工藤の横領した金塊で、工藤とグルになった松前屋が中身を知らない竜次に荷を引き上げさせようとしていることを知る。殺された海女たちが、荷の引き上げに失敗したために松前屋たちに始末されていたことも判明する。 殺る相手の調べはついたが、秀は裏稼業に否定的になっていた。主水たちに仕事をしたくないと言い切った秀は、その足で竜次とみゆきの元へ向かう。 秀が考案した手動クレーンを搭載し、竜次たちの舟は沖へ出た。 海に潜った竜次が綱を荷に結び付け、舟の上から秀が綱を引っ張り荷を回収する。 見事、荷の引き上げは成功した。だがその場に現われた松前屋が千両の報酬の代わりに、工藤の配下宇部を差し向けた。竜次とみゆきは続けざまに宇部に斬り捨てられ、秀も松前屋の銃弾を受け海の中へ消えて行った。 浜に打ち上げられた秀。そこへ小刀を持つ主水が秀に迫る。主水からの粛正を観念する秀。だが主水の刀は、秀の体内から銃弾を抜き去る情けの刃だった。主水は工藤殺しを誘い、秀はその仕事を引き受ける。 金塊の使い道をあれこれ考える工藤と松前屋たちを襲う仕事人。秀の簪が松前屋を地獄へと落した。 そして殺しを終えた秀は、竜次とみゆきの遺体を舟に乗せ、二人の行きたかった南の海へと流す。
【秀の一言その1】
「人を殺す。金を貰う。人を殺す。金を取る。美しい簪を作るけど、人を殺す。こんな毎日でいいのか?これが俺の生き様なのか?判らねえ。俺は自分が嫌になった!俺ァどうすりゃいいんだ?クソッ!」 【主水の一言】 「皮算用の続きは、地獄でやんな」 【秀の一言その2】 「俺も行きたかったぜ。南の海で仲良く暮らすんだぜ」 【次回予告】 突き放しても慕ってくる男、与吉。純朴な男につきまとわれるまま、時は流れて。裏稼業の掟に生きる加代が、我が身の始末に苦悩する。『必殺仕事人』御期待下さい。 【キャスト】
中村主水/藤田まこと 畷左門/伊吹吾郎 秀/三田村邦彦 加代/鮎川いずみ おしま/三島ゆり子 涼/小林かおり 同心早川/早崎文司 美鈴/水本恵子 竜次/織田あきら みゆき/瞳順子 松前屋/梅津栄 工藤庄右ヱ門/永野辰弥 宇部/玉生司朗 与吉/田中弘史 海女/倉谷礼子 小屋主/伊波一夫 お春/岩崎美也子 せん/菅井きん りつ/白木万理
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