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第63話 誘い技死霊からくり岩山落し
伊勢屋の番頭利助が出世して主人の座を継ぐこととなった。死霊に会えるという亡霊宿。そこで、伊勢屋の身投げした娘お光の霊を降臨させた際、お光がそうお告げしたのだと言う。 以前にも、米問屋の庄内屋や相馬屋が、亡霊宿で身投げした亡き娘のお告げをうけて番頭や手代が跡を継いでいた。 大店の娘の相次ぐ身投げ自殺を不審に思う荒巻様。主水は荒巻様から連続身投げの探索を命じられる。 ある夜、左門と涼は旅の親子末吉・小太郎と知り合った。 ところが末吉は病いでダウン。医師順斎は、末吉の命はそう長くないと見立てた。 そんな末吉の旅の目的は、二年前に姿を消した妻ゆきを見つけ出すことだった。 そして末吉は、ゆきの生死を確かめる方法を思いつく。 亡霊宿へ行き、ゆきの死霊に会えなければゆきは生きている。そうでなければゆきは死んでいる。 末吉・小太郎は亡霊宿へ向けて出発していった。 一方伊勢屋の主人はお光の死に疑問を抱きはじめていた。利助に誘い出された伊勢屋は亡霊宿の一味に絞殺されてしまう。そう、利助と亡霊宿一味はグル。 伊勢屋は死ぬ前に亡霊宿を調べてくれと六蔵に依頼していて、その仕事が主水たちに回って来る。 ゆきは生きていた。 ゆきは末吉と小太郎の元を去ってから、亡霊宿に身を寄せ、身投げした大店の娘の亡霊役を演じていた。 亡霊宿の主人重兵衛は、ゆきに軽業を仕込んだ一座の座長兼元愛人で、亡霊宿に必要なゆきを家族から無理矢理に連れ去った極悪人。 つまり亡霊宿のやっていたことは、死霊を呼び出すふりをしたインチキだったのである。 末吉・小太郎の前で自分の死霊を演じきったゆきだったが、その後いてもたってもいられず夫と息子の前に姿を現わしてしまう。 だがその家族対面を発見した亡霊宿一味は、亡霊宿のからくりを知った末吉を殺害、ゆきを取り押さえ、逃げた小太郎を捕まえた。 亡霊宿を探りに来た左門と加代は、身代を欲する利助の依頼で亡霊宿が悪事を働いたことを知る。 そして加代を主水たちへの繋ぎに送りだした左門は、亡霊宿からの脱出に失敗したゆきと小太郎の死を目撃することに。 加代からの知らせを受け、秀は亡霊宿へ、主水は利助の元へと繰り出す。
【主水の一言】
「間違っても俺ん所には化けて出るなよ」 【次回予告】 金沢の名産、加賀友禅にまつわる黒い噂。伝統を守り抜こうとする職人たちを守るため、仕事人が能登に乗り込む。『必殺仕事人』御期待下さい。 【キャスト】
中村主水/藤田まこと 畷左門/伊吹吾郎 秀/三田村邦彦 加代/鮎川いずみ おしま/三島ゆり子 涼/小林かおり 同心荒巻/芝本正 美鈴/水本恵子 重兵衛/小笠原良知 ゆき/片山真由美 角全/五味龍太郎 小太郎/瀬賀敏之 伊勢屋/北見唯一 利助/田中弘史 源次/宍戸大全 順斎/伊波一夫 お光/梶原美智子 末吉/中野誠也 せん/菅井きん りつ/白木万理
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