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第74話 引き技強奪押し込み斬り
御金奉行所同心細野進平と根津の女郎小春による心中事件が発生。進平は即死、小春だけが生き残り、御定法に従って小春は江戸処払いに処された。 六蔵が進平の母親たかから小春殺しを依頼されたのは、小春が江戸を去ってからのことだった。 断絶された細野家の屋敷の前で、秀は行き倒れた女を助けた。 彼女は一晩秀の家で厄介になり翌朝家を抜け出してから、御公儀金銀細工師甲屋を訪ね、その後甲屋小平次の放った暴漢に襲われてしまう。彼女を心配して捜索していた秀にまたも助けられ、女はその難を脱した。 その女こそ小春だった。 小春は、甲屋に招待されて女郎屋に来た進平と女郎と客として出会い、次第に相思相愛となったが、ある晩進平に別れ話を切り出されて心中を決意、だが自ら手を下す前に何者かの手によって二人は心中に見せかけて斬られてしまったと、秀に告白する。 小春の話によると、進平は小春と会うために女郎屋に通う金が必要となり、甲屋から借金をしていた。 おまけに進平の死後、彼に金の地金の横流しの疑惑が浮上し、そのために細川家は取り潰されたらしい。 秀は、小春から報酬として進平から貰った地金を手渡され、進平の疑惑を晴らす手伝いをすることになった。 早速地金を上総屋に持ち込んで、進平の恨みを晴らす代金に仕立てようとする秀。 六蔵から持ち込まれた小春殺しの依頼は、主水・加代・おしましか知らず、そんな状況下に秀が御金奉行所から甲屋に地金が横流しされていると情報をもたらしたものだから、主水たちはもう何が何だか…。 この横流しには、甲屋の他にも御納戸方の大野太兵衛、御細工処の丹阿弥元春、御金奉行所与力今井佐太郎がグルになっていた。 小春が突然江戸に舞い戻ってきたことにおびえる甲屋は、横流しが露見した時は大野たちを道連れにするとバリバリのマイナス思考ぶり。 これに対して大野たちは甲屋の抹殺を画策。甲屋と小春をまとめて始末することを決断する。 小春は秀と共に再び甲屋に接触し黒幕の正体が大野たちであると突き止めた。 秀を巻き添えに出来ないと悟った小春は、秀と別れて一人でたかの元へ向かい、たかに進平の恨みを晴らすための協力を要請するが、心中事件の真相を信じないたかによって無惨にも刺殺されてしまった。 たかのために小春を羽交い締めにしていた大野たちは、続いてたかも殺害、そして事前に殺しておいた甲屋の遺体もその場に遺棄し、三人による殺し合いというシチュエーションを仕立て上げた。 一応大野たちが悪人であることは判ったが、証拠がないので二の足を踏む主水たち。 そこで秀が地金を上総屋に持ち込んだ際に発行された質札をエサに、大野たちをおびき出すことにした。 もし大野たちが地金の横流しに絡んでいるなら、奴らは必ず上総屋にやってくるはず。 横流しの地金を奪回すべく押し込み強盗に化けて上総屋に入る大野たちと、それを迎撃する主水たち。 上総屋の中で強盗と仕事人の大乱闘が始まる。
【主水の一言】
「江戸の町はおねんねの真っ最中だ。犬っころ一匹起きてねえぜ」 【秀の一言】 「魚も食わねえよ、あんな汚ねえ奴ら」 【次回予告(藤田まこと)】 失業者問題、これは大きな社会問題です。この必殺でも侍の失業者、つまり浪人の話を取り上げてみました。久しぶりに浪人の妻茜役で大信田礼子さんが熱演しています。時代劇はやっぱり必殺です! 【キャスト】
中村主水/藤田まこと 畷左門/伊吹吾郎 秀/三田村邦彦 加代/鮎川いずみ おしま/三島ゆり子 涼/小林かおり 同心荒巻/芝本正 美鈴/水本恵子 小春/久保にしき たか/伊吹友木子 大野太兵衛/高野真二 丹阿弥元春/永野辰弥 甲屋小平次/阿木吾郎 今井佐太郎/田中弘史 細野進平/水上保宏 細野家の番人/美鷹健児 岡っ引/平井靖 甲屋の番頭/丸尾好広 鳶の者/梶山雅一 せん/菅井きん りつ/白木万理
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