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第76話 詰め技王手飛車駒落し
棋士大橋宗印が殺害された。それまで棋士が二人も殺されており、宗印もその二人と同じ斬り方で殺されていた。 その頃、旗本の間で高額な金を賭けた賭け将棋が横行していた。 主水は、火盗改長官駒木根監物・与力林和助・成田弘文を招いた捜査会議でその話を持ち出すが、旗本である駒木根の怒りを買い、出仕停止を言い付けられてしまう。 しかしその駒木根こそ棋士連続殺人の真犯人だった。 駒木根は旗本星野十蔵と賭け将棋の対戦中で、苦戦から脱するために、棋士をさらっては勝ち筋を聞き出そうとしていた。しかしある者はそれを拒み、またある者は勝ち筋を見出せなかったため、駒木根は林や成田と組んで棋士たちを始末していたのだ。 駒木根が次に目をつけたのは、名うてだが賭け将棋を嫌う棋士西千之助。 駒木根たちは早速千之助を誘拐、千之助に駒木根vs星野の棋面を見せて駒木根の勝ち筋を見い出させるが、これが賭け将棋だったことから、千之助から勝ち筋を聞き出すことが出来なかった。 そこで駒木根は、千之助の師匠天野宗順の娘友絵をさらってくる。 頑として勝ち筋を明かそうとしない千之助とは違い、友絵は千之助を駒木根の力で出世させ天野家も名を上げることができれば、駒木根のために千之助にいかなることでもさせると協力的な様子。 結局、駒木根と星野の賭け将棋の手合わせの日に勝ち筋を明かすことで千之助は釈放され、代わりに友絵が人質に捕われることになった。 手合わせの日がやってきた。 千之助は駒木根の後方で次の指し手の指示を出し続けるが、最終的には決着が着かない千日手となり、勝負はお開きとなった。 千日手となったのは、千之助がそうなるよう指し手を仕組んだからだった。 賭け将棋は勝たなければ意味がない、引き分けては一文の得にもならない。駒木根たちは千之助と友絵を殺害する。 駒木根は火盗改の地位を利用して、千之助と友絵を罪人として斬殺したと世間に公表した。 そして千之助から将棋を習っていた町人たちが、仕事人に千之助を殺された恨みを託す。
【主水の一言】
「千日手じゃねえ。お前ぇが死んで、これで詰みだ」 【次回予告(藤田まこと)】 人質のなかには子供がいるようです。早く救出したいものですね。時代劇はやっぱり必殺です! 【キャスト】
中村主水/藤田まこと 畷左門/伊吹吾郎 秀/三田村邦彦 加代/鮎川いずみ おしま/三島ゆり子 涼/小林かおり 同心荒巻/芝本正 美鈴/水本恵子 西千之助/頭師佳孝 駒木根監物/上野山功一 天野友絵/加山麗子 林和助/船水俊宏 星野十蔵/武周暢 将棋会所の主人/伊藤亮英 天野宗順/乃木年雄 船宿のお内儀/小柳圭子 大橋宗印/邦保 成田弘文/筑波健 職人/河野実、大迫英喜 せん/菅井きん りつ/白木万理
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