必殺仕事人III各話紹介
■更新事項(2004.03.04) ページ作成。
第38話 淋しいのは主水だけじゃなかった
陰富くじで町民から金をかき集める御三卿清水家の隠居清水宗斉。
宗斉は、その金を老中たちにばらまいて、次期将軍職を清水家から輩出しようと目論んでいた。

蔭富くじの実質的なリーダー役は、清水家用人酒井と越後屋五兵衛が担っていた。 ところが五兵衛の愛人おすみが五兵衛に愛想を尽かして越後屋を出て行ったため、おすみから蔭富くじのからくりが露見することを恐れた五兵衛は、酒井におすみ抹殺を要請する。

酒井は加代を初めとする江戸の仕事人たちを召集、自ら正体を明かさずまた殺しの標的も告げずに仕事人たちに殺しの競りを行わせた。加代はこの殺しを二十両で落札した。
早速仲間を集めた加代だが、依頼人が清水家だと知って尻込みした主水が降り、頼みの筋が気に入らないと秀が降り、自分に何かあったら沢山の女を泣かせるからと勇次が降り、宿題があるからと順之助が降り、結局誰も危ない橋を渡らない様子。

升屋は、かつて秀が客が紹介したことがある古着屋。
おすみは、かつての夫亀吉が営む店だとも知らずに、升屋に着物を売りに行った。
突然の再会を果たす亀吉とおすみ、そして二人の娘おひさ。
おすみが亀吉を捨て五兵衛の元に走った過去を捨て、亀吉とおひさはおすみを升屋に迎え入れることにした。
升屋に居場所を定めたおすみは、越後屋を訪れ五兵衛に、自分に何かあれば陰富くじの一件が世間に公表されると告げ、五兵衛との決別を宣言した。
酒井と五兵衛にとって、もはや仕事人を利用する意味は無くなった。酒井は、加代あての殺しの中止を知らせる手紙と仕事料二十両を用人中上に届けさせると、亀吉を殺害させその罪をおすみになすりつけるため吟味与力工藤を抱き込んだ。刑場の露と消えるおすみ。

おひさは身を売り、その金で恨みを晴らしてほしいと秀に願いを託した。
秀は、清水家のためにおすみの死を喜ぶ酒井・五兵衛・中上・工藤の密談を見届け、主水たちに清水家一味の殺しを持ちかける。殺る相手には奴らの他に清水宗斉も含まれる。
御三卿という大物相手の仕事を見事成し遂げる仕事人。

しかし清水宗斉から金を受け取っていた老中たちは、その発覚を恐れ奉行所に仕事人狩りを発動させた。
加代が指名手配され、升屋一家と関わりがある秀や、おすみとすれ違っただけの勇次にも捜査のメスが入るかも知れない緊急事態に、主水は仕事人の解散を決断する。
順之助が引き止めるのも聞かず、加代・秀・勇次は江戸を去った。
西を向きたきゃ西を向け、北へ行きたきゃ北へ行け…

そして江戸に残った主水と順之助も、普通の南町同心と普通の受験生へカムバックする。
この後、主水と順之助に老中同士の権力争いの余波が襲いかかるのだが、それはまた別の話。
【主水の一言その1】
「お別れに相応しい誠に結構なるお言葉、確かに拝聴つかまつりました。」
【主水の一言その2】
「よせ坊主、淋しいのはお前だけじゃねぇんだ。」

【キャスト】
中村主水/藤田まこと 秀/三田村邦彦 加代/鮎川いずみ 西順之助/ひかる一平 筆頭同心田中/山内敏男 おすみ/二宮さよ子 用人酒井/草薙幸二郎 与力工藤/浜田晃 五兵衛/高野真二 清水宗斉/志摩靖彦 おひさ/笠間一寿美 亀吉/日高久 中上/山本一郎 老中後藤/邦保 くじ売り/美鷹健児 料亭の女将/三笠敬子 およし/白礼花 女囚/鈴木奈都子 老中/伊波一夫 りつ/白木万理 せん/菅井きん 勇次/中条きよし

本放送日:83.07.01  脚本:中原 朗  監督:都築一興 

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