毎年恒例の各藩対抗御前試合は、水戸藩の石黒典膳が三年連続優勝していた。今年は尾張藩が希代の武芸者沼代無二斎を召し抱えて水戸藩の四連破阻止に臨む。
その無二斎が何度も卑怯な闇討ちにあったことから、妻照葉は水戸藩の刺客との悪縁を絶ち切りたいと夜叉堂を訪ねてきた。
水戸藩の刺客を始末するのではなく無二斎を刺客から守り抜くという、変則的な仕事に乗り出すことになった主水を除く仕事人たち。
水戸藩では石黒が無二斎に対して絶対の自信を持っていたが、家老猿宮軍兵衛らは不安要素は取り除くべきと無二斎に刺客を送り込んでいた。仕事人の護衛で暗殺もままならない猿宮一味は、無二斎に薬を盛ったところを襲い、無二斎の視力を奪うことに成功する。
やがて迎えた御前試合。照葉が無二斎の目の代わりになり、無二斎は決勝まで進出。そして対する相手はディフェンディングチャンピオン石黒典膳。
しかし水戸藩一味は無二斎を手助けする照葉を殺害、無二斎も石黒に試合の上で刺殺されてしまう。

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