タンチョウを観察しよう!(1)

12月のある晴れた日、佐伯町にある岡山県自然保護センターへタンチョウを観察に出かけました。
現在、同センターには26羽(2000年12月現在)ものタンチョウが暮らしています。
ご存知のようにタンチョウはわが国の特別天然記念物に指定されています。ここではその数少ない「種」を保存し観察することを通して「自然保護」というものを考えることができます。
今回はこのうちの2羽のタンチョウ、マッハとユリの夫婦を観察してみることにしましょう。


〜マッハとユリ〜
◆マッハ
昭和63年6月1日 釧路市動物園生まれ。
性格・・・大変優しく子煩悩。
しかし、決して頼りないわけでなく、他のタンチョウや、犬やタヌキなどの外敵に対しては果敢に追い払うカッコイイ父親でもある。
◆ユリ
昭和52年5月12日 釧路市丹頂自然公園生まれ。
性格・・・好奇心旺盛で少々気が強い。
タンチョウの夫婦は通常、旦那さんの2、3歩後を奥さんが歩くのだが、ユリは姉さん女房ということもありマッハより先に歩くこともある。

現在、マッハとユリの夫婦は自然保護センター内の上池で生活しています。この池には、いわゆる動物園のような檻がありません。ですから、より自然の環境に近い形で生活してといるというわけです。

 
観察1 何を食べる?
タンチョウは、本来は川に住む魚などを好んで食べますがバッタやクモ、トンボといった昆虫、それにトウモロコシなども食べる雑食性です。この時も土の中にいる昆虫を一生懸命に探していました。

しばらく観察していると、マッハが池の中に入り、底の土の中をしきりにその長いくちばしを使ってコツコツとつついています。まるで宝探しのようです。時には首まで水中に突っ込んでいることさえあります。
では、いったい何を探しているのでしょう?
しばらく見ていると、10〜20回に1回の割合で何かをくわえてきます。どうやらエサとなるドジョウや小型の貝を採っているようです。
特にドジョウは大好物のようで、まずくちばしで胴体を挟み、水中から出します。そして器用にくちばしを動かしてドジョウの向きを変え、頭から呑みこんでいるのがわかります。
これはもし尾っぽから魚を呑みこむと、鱗の向きが呑みこむ方向と逆になり食道に支えてしまうから、と言われています。このことはタンチョウだけでなく魚をエサとする鳥類共通のものです。まさしく生まれ持ってインプットされている知恵といってよいでしょう。

観察2 タンチョウの頭?
タンチョウは漢字で書くと「丹頂」。つまり丹は赤、頂は頭のてっぺんと言う意味で、その名前の由来となっています。
ご覧のようにタンチョウの頭の部分は実に鮮やかな赤色をしていますね。一見、羽が生えているのようにも見えますが、この赤い部分には毛が無く、小さな肉の粒がたくさん集まっています。言うなればニワトリのトサカに当たります。
そして、この赤い部分は興奮したり、相手を威嚇する時は頭の後ろ側まで広がり表面積が大きくなります。まさに「頭にくる」というわけです。逆に、脅えた時には小さくなるのです。