
| オーディオルーム再生への道 |
| 部屋を決めるのに大変な騒動がありましたけど、ようやく部屋は決まりました。これからはいよいよオーディオルームの再構築となります。 部屋選びの基本条件としては2つありました。 1、スクリーンを設置するためには最低8畳が必要。 2、騒音問題に対処できるか。 さらにステレオの設置を部屋に置くときには考えなければいけない問題がいくつかあります。 3、扉や窓の位置がステレオの設置に不都合でないか。 4、同じようにコンセントの位置は大丈夫か。 5、スクリーンを張るためのポールの設置は可能か。 などがそうです。 結局、今回の引っ越しではいろんなドタバタがありましたが、やはり条件クリアとは行きませんでした。では、どこが問題なのかを確認します。 まず、「部屋が8畳あること」。これは何とかクリアできたところです。80インチのスクリーンと大型のスピーカーが同居できるギリギリのサイズです。しかし、この部屋にはちょっと困った問題がありました。それは「スクリーンを張るためのポールの設置は可能か」という条件です。前々回の話の中で写真を紹介しましたが、天上が4分の1の円を描く特殊な形状で、なおかつかなり高いのです。さらにこの天上付近には明かり取りの窓があって、光が常に差し込んできます。そうするとこの部屋ではスクリーンを張るためのポールが上まで届かない、映画を見るときにも部屋を暗くできないといった、新たな問題が出てきました。せっかく8畳間をキープしながら、スクリーンの設置には悩ましい問題が残りました。 次に騒音問題はどうか。隣と裏の家が近いので、やはりあまり大きな音は出せません。ご老人のお住まいですし、音楽の音量もそうなのですが、映画の爆発音などは特に注意しておいた方がよさそうです。ただ、両家ともが平屋で我が家のみが二階。しかも、配置が我が家だけが少しずれていて、この部屋の周囲に限っていえば、ポツンと宙に浮いている状況ではあるのです。騒音の問題というのは基本的には振動の問題が大きくて、アパートやマンションでも注意されるのは床や柱を伝って広がる振動なのです。そのことからするとやはり一軒家のメリットは大きいかもしれません。どこまでの音なら大丈夫か。これは実際に音を出しながら確認する必要があります。 さて、それにしてもこうした条件を考えるとこの8畳間をどう使うかはいろいろ考えねばならいわけです。一階には6畳の洋室と和室も残っていますし、どうせ派手な効果音が鳴らせないのなら、いっそのことオーディオとスクリーンを別の部屋に分けてしまうということも考えられます。スピーカーさえなければ6畳間でも80インチのスクリーンは可能です。前回の話の通りDVDは新規購入してますので、以前から使っていたパナソニックがあまっています。映画は一階の6畳間でサラウンドヘッドフォンを使用すると割り切れば、これも一つの解決法になるはずです。 |
| こうなるとスクリーンの方はとりあえずあとにして、まずは音楽関係、オーディオ関係のセッティングをしてしまおうと決めました。なんにつけ我が家はオーディオがやはり中心です。 では、8畳間のオーディオのセッティングはどうか。8畳は正方形ですので基本的にはどこの面を利用しても状況にかわりはありません。6畳間なら、長い辺か短い辺かで悩みますが、そういうことがないわけです。基本的には扉と窓の位置を考慮して決めればよいわけですが、オーディオ的に重要になるのはコンセントの位置です。一般に機械のコードはそんなに長くありません。どうしてもコンセントの届く範囲で考えていかないといけなくなります。この点、我が家はもう一つ良かったことがありました。我が家では以前から電源を壁のコンセントから直接とるということをしていなかったのです。家庭用の電源というのは冷蔵庫からエアコンからパソコンから、すべてが最終的には1か所につながっていきますので、ここからノイズを拾って、オーディオの再生に影響を及ぼすと言われています。前の家は電源まわりの工夫をすると変化の大きい家でした。そのせいもあって我が家ではオーディオ用に特別にノイズを取り除く電源装置を使っていたのです。つまり、我が家の電気の経路としては、壁のコンセントから一度電源装置に入って、そこで電気ノイズを取り除いてからそれぞれの機械へ送られるという順序になります。この電源装置のコードが長くて3メートルありました。このおかげで今回の設置も大いに助けられました。扉、窓、コンセント。この3つに縛られると部屋はとたんに使いづらくなるものです。この部屋にはコンセントも2か所ありましたので、一つはオーディオ用に、もう一つをパソコン用にと分けることも可能でした。今回は部屋の使い方ではそう頭を悩ませる必要はなかったと言えます。 |
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| 映画用THXの推奨配置。ミドリがメインスピーカー、ピンクがサイド(サラウンド)スピーカー、青がバックスピーカー、白がセンタースピーカーを表している。現在バックスピーカーが使えるのはTHX系の録音で、音声記録方式に「EX」とか「ES」という記号が付いているものとなる。 | オーディオ系ITU−Rの推奨配置。映画ではドルビーサラウンドもこの配置が基本。実際には映画もドルビーサラウンドがまだまだ多いので、こちらを標準系とするとよいかも。 |
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| 引っ越し前の我が家の配置。上の絵では青と緑の色が入れ替わっているのはご愛敬。部屋は六畳間と四畳半の変形の十畳。赤い○が試聴位置。メインスピーカーとの関係は二等辺三角形だが、効果音用のスピーカーとは距離がそろわない。効果音用スピーカーのみ等距離にある。メイン中心のセッティングだった。 | 八畳間の新居でITU−Rの理想的なセッティングを考えると上のようになる。試聴位置は正三角形までわずかに届かず扁平の二等辺三角形にとどまる。しかも、視聴者は部屋の中央付近のはずだが、実際には部屋の前方に偏って座っているよう、すごく窮屈な印象がぬぐえない。ITU−R配置を実現するためにはもう少し広い部屋か、メインスピーカーが小型であることが望ましいかもしれない。 8畳間でTHX配置をしようと思うと、サイドスピーカー、バックスピーがまでの距離がとれないので、多くの場合はITU−R配置が現実的になるかも。 |
現実的な居心地の良さでバランスをとると試聴位置はもう少し後ろに下がりたくなる。目の前の壁が近すぎるから。そのためITR−Uの同心円の基本は残念ながら守れない。どちらをとるかはその人次第だと思う。ただ、オーディオ的には正三角形の位置は守れているし、メインスピーカーとセンタースピーカーの距離は同じにできた。この位置でもスピーカーまでの距離はとても近いが、左右のメインスピーカーは正面を見ると視野の端に入る程度なのであまり圧迫感は感じない。 |
| これまでの変形10畳の部屋ではスピーカーとスピーカーの間隔は1.8メートル弱というセッティングでした。これは6畳間につながる4畳半の幅が基準となっていたからです。一方試聴位置までは3メートル以上と長くとることができました。今回は8畳ですので、スピーカーの間隔は最大2.5メートルは開けることが可能です。スピーカーの間隔を広げると、その分当然音の広がる空間が豊かになりますので、オーディオにとっては悪いことはありません。音楽をおおらかに楽しみたいと願うのはみんなの夢です。しかし、間隔を大きくすることは、音源が左右に離れるということを意味しますので、その左右の音が混ざり合って一つの音に結ばれるためには、スピーカーから聴く人までの距離も同時に長くとる必要があるとわかります。スピーカーの音は放射状に広がっていきます。もし近すぎれば左右の音が混ざり合わないどころか、音の通り道からもはずれてしまう可能性だってあるわけです。一般にはスピーカー同士を結ぶ線を底辺にして、そこからやや長めの二等辺三角形ができるのがバランスのよい関係とされています。スピーカー同士の間隔と、スピーカーから聴く人までの間隔が同じであれば正三角形です。人間はスピーカー同士の間隔よりも、もう少し離れた方がよいとされているわけです。 そこで8畳間の問題に帰ります。スピーカーの幅を最大限の2.5メーターに広げたとき、二等辺三角形をイメージすると聴く人の位置は壁ギリギリまで下がることになります。オーディオだけならこうしたセッティングも悪くありません。しかし、もしサラウンド用のスピーカーやスクリーンに映像を映すプロジェクターの設置を考えたら、実際にはそこまで下がれないことになります。空間を広く利用するというのは夢ですが、そうすると空間を満たすための音量も必要だということにもなり、これも問題です。また、大きなスピーカーは左右や後ろの壁からも音の反射を受けますので、壁に付けて置くと音が濁りやすくなったりもします。結局こうしたことをから、スピーカーの間隔は欲張らずに、間にステレオの装置が2列に並べて置ける長さ、スクリーンを張るのに十分な長さで考えてみることにしました。まだ、今後の調整もするかと思いますが、現状ではスピーカーの間隔を2.2メートルぐらいにしてみました。 問題はここからで試聴位置をどう決めるかです。どこまで下がれるのか。これが難しいところです。他の家具も配置しないといけません。そうすると我が家では部屋の中央よりやや後ろの位置が現実的な位置になりそうです。スピーカーまでの距離も2.2メートルでぎりぎり正三角形をキープできるかなという距離です。この位置だと、これまでよりは明らかにスピーカーの間隔が広がって感じます。正面を向くと視界から左右のピーかーが消えてしまうくらいのバランスになりました。こうなると音の中抜けが心配になってきます。本来ならもう1メートルぐらいはさがりたいところです。さて、こんなときはどうするかというと、スピーカーの向きを思い切って内側にふっていくとよいようです。今回はスピーカーの面が直接視聴者に向くくらいまでふりました。ケース・バイ・ケースですがさらに内側に向けて、視聴者よりも前の位置で音の交差点ができた方がよいという場合もあるようです。我が家ではそこまですると音の広がりがなくなってしまいました。スピーカーはこちらを向いているとはいえ、こうした設置だと音の道としては前から来るというよりも、両サイドから耳に入ってくる感じに近くなります。前からのエネルギーは相対として弱くなるわけです。するとどうなるか・・・。実はこれでもしっかりと中央に音像ができるのですね。詳しい音の感想はまた別に書きますが、こういうセッティングはオーディオのお店などに行くとときどき見かけます。スピーカーが左右に離れて置いてあり、目の前は何もないはずなのに確かに真ん中から聞える。非常に不思議ですが、面白いことにわりあい普通に聞えるものなのです。これまでとは確かに印象が違うのですが、しばらくはこの形で調整してみることにしました。 スピーカーの場所と試聴位置をある程度決めてしまえば、あとは少しずつチャレンジを繰り返すしかないのがオーディオの世界です。機械のセッティングとしては今回は低い位置に機械がまとまるように配置しました。機械が目線より高くなると圧迫感が強くなって、部屋が狭く感じます。スクリーンを張るにしても、機械の上に垂れるように張ればよいわけですから、基本は低めのセッティングを考えました。普段操作しないアンプを左側に、DVDなど操作の多い機械を右側に置けば問題はないでしょう。そして、完成したのが下の写真となります。 |