音楽・道楽
オークションの悲劇

 AVアンプの買い換えで気をよくしたオークションですが、悲劇はそのオークションに潜んでいました。私が次に狙いを定めたのはプロジェクターです。三菱のLVP−L10000にはまったく不満はないのですが、新しい部屋は8畳間なので、投射距離が稼げず、80インチ投射が不可能になったのです。一気に60インチの世界に逆戻りしてしまいました。試聴位置は以前より近くには来ましたが、この淋しさはやはりぬぐえません。それでよい出物はないかとプロジェクターに狙いを定めてオークションをチェックしていたのです。

 当時の人気機種は昨年末に発売されたパナソニックのTH−AE500とサンヨーのLP−Z2でした。どちらも実売では15万円程度まで落ちてきていて、新製品として買うにも不満はありません。でも、できれば安く買いたいと願うのが欲の深いところで、そこにオークションの落とし穴が待ちかまえていたのです。ある日いつものようにオークションをチェックしていると、狙っていたTH−AE−500が出ているではありませんか。チェックしていたとはいえ、昨年の新製品ですから早々登場するものではないとも思っていたのですが。オークション価格で見ると、当時はその前の世代で人気を博したサンヨーのLP−Z1の中古が10万円切る感じで推移していましたので、12万円までなら割安感があると考えていました。

 このオークションに出品されたAE−500はまだ未入札の状態でしたが、直接相談有りと書かれていたので、メールで希望価格を直接本人に問い合わせてみることにしました。すると、相手からは「いくらくらいで買われますか?」という返事。この時はまだ未入札だったので、「10万円くらいでどうでしょう」とちょっと値切って返事を書いて送ります。しかし、残念ながら、この日に他の方が初入札をされてしまったのです。オークションでは入札があれば取り引き状態とみなされますので、その他の交渉はできなくなます。メールの返事も来ませんでした。やっぱり、値切った額も気に入らなかったのだろうと思います。こうなったら直接落札で勝負するしかありません。まあ、しかし、はまる時には概してこうした複線があるのでしよう。オークションも50回くらいの売り買いをしていますが、これまでも一応注意はしてきたつもりです。今から思えば、心の底にまさか自分が・・・と思う気持ちがあったのだと思います。このあとの落札期日に私は運悪く出張に出かけることになってしまい、ドタバタしているうちには入札することをついうっかり忘れてしまいした。気がついた時にはオークションは終了していたのです。しかも、落札価格は9万円という予想外の低さ。なんとツキのないことだろうとがっかりしていました。詐欺というのはこういうがっかりしたところを狙うのだそうです。あとから知りました。落札した方とは交渉せずに、2番手で落札できなかった人に連絡を送るそうです。うちもそうでした。「落札した方との交渉がうまく行かないから、あなたでどうか」と再びメールが来たのです。しばらく前に、落札価格より1万円高い値でメールを送っていましたから、それに食いついてくれたのだろうと、こちらはうれしくなります。それでやすやすと話に乗って、見事にだまされてしまいました。振り込みを済ませたあとは、商品も届かないし、連絡も取れません。





 辛い出来事の末にやってきたLP−Z2ですが、使い勝手の便利さは、これまで設置に頭を痛めていたことが嘘のようです。レンズシフト機能も画質の劣化をほとんどわかりません。短焦点レンズは6畳縦長で100インチを補償しますし、上下、左右のズレをこれだけカバーしてくれれば、どこでも置けるといってもよいと思います。ホームシアターは映像にしても、音響にしてもセッティングの困難さが普及を妨げているのは確実。これからもこうした機能をの搭載した機種が増えてくるでしょうね。


 このオークション詐欺は落札した人ではなく、2番目の人を狙うのですが、それにはもうひとつの事情もありました。犯人は急いでいるのです。ヤフーオークションは出品、落札が終了すると参加料を取る仕組みになっています。この参加料に手数料やら管理料、万が一の保険などが入っているわけです。犯人はもちろんこの請求に自分の口座を申請しているはずがありません。適当な口座を申請しているのです。ですから、参加料を請求された段階でそれがバレてしまいます。ただ、それがバレるまでに1日〜2日くらいはどうしてもかかる。バレればオークションに参加するためのIDとフリーメールが使用不可になって、犯人にとっても相手との連絡が取れなくなります。ですから、犯人はYahoo!にバレる前に、落札者と連絡を取って、お金を払ってもらう必要があるわけです。落札した方は落ち着いています。権利は自分にあるので、すぐに振り込まないことも十分に考えられます。2番目の人は自分にないはずの権利が転がり込んできたことに喜び、それを失わないうちに早く取り引きを完了させてしまいたいと焦ります。犯人はそこにつけ込んでいるわけです。私が詐欺に気がついたのは2日後。相手のYahoo!IDが使用不可になっていました。メールには携帯番号も書いてあり、一度はそこにかけると留守番サービスにもつながったのです。留守番サービスにメッセージを残しましたが、結局、それ以後は「電波の届かない状況に・・・・」と繰り返されるばかりです。見事に10万円持って行かれました。。。。

 はじめてあった詐欺被害です。しかも、今回はYahoo!の管理下になく、個人のメールでの取り引きだったので、当然Yahoo!の保険もききませんでした。まるまる取られたわけです。改めてオークション詐欺の手口を紹介したHPなどを見ると、こうしたことが書いてありました。この手口に注意するべきは「新規」の参加でこれまでに「評価がない」人だということです。犯人は自分の情報を出したくありませんから、取り引きが時間切れになればあきらめてしまうのです。なので、この方法では取引後の「評価」はつきません。常に新規参入で、同じ方法を繰り返します。自宅で撮ったような写真もどこかからの転用で、すぐに嘘がつけます。詐欺のHPを見て、警察にもこれまでやり取りしたメールの記録、オークションの経過の記録などを印刷して持っていきました。振り込みを証明する記録も必要です。銀行にも相手の口座への振り込み金返還のお願いも出しました。普通は振込先を間違った時に戻してもらうものですが、いったん振り込まれたものですから、相手の了解が必要です。もちろん、犯人は偽名の口座を使っているわけで、銀行でも連絡がつかないとのことでそれっきりです。手数料が600円かかりました。警察ではこれまでの経緯を話し、それをまとめてプリントしたものを渡すと被害届は一応受理されます。警察としても取り引きの行き違いかもしれないから、すぐに詐欺とは言えないと言うのです。相手に怪しいとろがあるとはっきりしない限り被害届は受理しないと言われます。Yahoo!に連絡して、照会協力要請をして、やはり虚偽の事実があって、はじめて詐欺かもしれないというふうに進むのだそうです。Yahoo!と連絡を取るだけでも2週間ほどかかるといわれました。私は、被害を受けたと訴えることが被害届だと思っていましたが、被害を受けたと訴えるだけではダメで、相手が何らかの問題を持っていることを被害者が証明することができないと被害届すら受理されないという仕組みのようです。警察は被害者が相手の問題を証明した後に操作するらしいのです。この点はかなり不満が残ります。結局、2週間ちょっとして警察からやはり虚偽の疑いがあり、詐欺として被害届を受理するとの連絡がありましたが、犯人はなかなか見つからないそうです。2週間以上たっているのでどうにもならないことは、わかります。また、本来これは刑事の手続きで、犯人を捕まえて欲しいという手続きになります。被害金額を返還してもらうには、そのための民事の手続きが本来は必要です。実はこれがまた大変です。相手の口座はわかっているわけですが、これをおさえるにはその口座のある地方裁判所に被害届を出さないといけないそうです。私の場合は群馬の銀行でした。四国から群馬に行くわけにもいきません。弁護士さんに頼んで行っていただくという方法もありますが、警察への届け出だけでも有休を取り、資料を作り、手続きを済ませるまでにも結構大変でしたから、どんどん腰が重くなります。先ほどの銀行の手数料のように、弁護士さんへの手数料ばかりが取られるだけかもと思うと、どうにもやりきれない感じです。きっと、詐欺にあわれた方もこうした苦労を味わうのでしょう。警察の被害届もテレビに出てくるような机と椅子しかない部屋で書きました。刑事さんは優しかったですが、こちらは自分のバカさ加減にあきれているし、情けなく恥ずかしい思いでいっぱいです。被害者なのに、穴があったら入りたいくらいです。そうしているうちにこうして詐欺被害が刻々と成立していくのでした。多くはこうして泣き寝入りを余儀なくされているのかもれしません。

 結局、このあとはあまりの情けなさ、悔しさに、夏のボーナスにはしっかりサンヨーのLP−Z2と100インチスクリーンを買っておりました。


要注意!!! これが詐欺に使われた口座だっっっっっっっ。

 平岩真一 ヒライワ シンイチ
  北群馬信用金庫 前橋支店 普通口座 0100951 
  連絡先 09091820454
  メール 09091820454@c.vodafone.ne.jpです



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