■鳥羽離宮散策3
▲home 


鳥羽の陵墓群

   白河天皇陵

鳥羽天皇陵  近衛天皇陵
上 白河天皇陵  下 右が鳥羽天皇陵 左が近衛天皇陵

 鳥羽離宮には3つの天皇陵があります。地下鉄竹田駅の西南、安楽寿院の南にそびえる木造の多宝塔(豊臣秀頼の再建)が近衛天皇陵。その西側の法華堂(幕末の再建)が鳥羽天皇陵、新油小路通をはさんで西側の森が白河天皇陵です。白河・鳥羽天皇陵には、もともとは三重塔が建てられていました。
 現在の白河天皇陵は一辺33メートルの方形ですが、築造当時はさらに大規模なものでした。発掘調査によって陵の原形は一辺56メートルの方形で、周囲に幅8.5メートルの濠がめぐらされていたことが分かりました。ちょうど隣接する駐車場も含めたくらいの大きさだと考えてください。
 

陵墓参考地

中宮塚陵墓参考地 浄菩提院塚陵墓参考地 後宮塚陵墓参考地
左から中宮塚陵墓参考地 浄菩提院塚陵墓参考地 後宮塚陵墓参考地

 この辺りにはたくさんの塚がありました。その中のいくつかが陵墓参考地として指定され残されています。しかし、本当にそれがお墓かどうかは疑わしいです。後宮塚陵墓参考地は、京都南インターチェンジを降りたラブホテル街のど真ん中にあります。後宮塚陵墓参考地の向かい側には、「鳥羽離宮散策1」で紹介した金剛心院の石碑が建っています。

【参考文献】
山中章・山田邦和共著『日本の古代遺跡 京都2』(保育社 1992)
『京都市の地名』(平凡社)
長宗繁一・鈴木久男「鳥羽殿」(『平安京提要』角川書店 1994)
竹村俊則『昭和京都名所図絵 6洛南』(駸々堂 1986)
杉山信三『よみがえった平安京』(人文書院 1993)
川勝政太郎『京都の石造美術』(木耳社 1977)
京都市歴史資料館制作「京都の歴史年表解説シート 鳥羽離宮」(京都市歴史資料館のWEBサイトでダウンロードできます)

安楽寿院WEBサイト(本尊の阿弥陀如来におまいりすることができます)

▼鳥羽離宮散策   



▼平安京を歩こうindex
(C)平安京探偵団