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3年B組金八先生 鑑賞ガイド


◆ 第5シリーズ 2話 「問題続出大混乱!!」

満月の夜、桜中の窓ガラスが割られる事件が発生。犯人は3年B組の入船力也(西原幸男)だった。一度暴れだすと手がつけられない力也だが、その行為に特に理由はなくなんとなくやったのだと話す。しかもケガ人を出さないよう気遣って夜中を選んだのだという。

翌日、デイサービスセンターがいよいよ開所となる。ところが、愛犬の持ち込みを拒否されたお婆さん・松崎(町田博子)がヘソを曲げてしまう波乱のスタート。教室に姿を見せなかった力也はセンターで介護の手伝いをしていた。「罰ゲーム」と称し、ガラス代を弁償するまで働いて借りを返すつもりだという。授業に出たがらない力也に金八は「お前のおかげでセンターと学校が揉めることになる」と忠告し、始業前と放課後にセンターの掃除を手伝うよう提案する。

デラ(香川佑太朗)は松崎さんが持ち込みを拒否された犬を教室に連れてきてしまい、動物などがいては授業にならないと職員室も紛糾。しかし金八は、犬を我が子同然に可愛がるそのお婆さんの姿をこそ子どもに見せるべきだと言い、犬を架け橋に生徒とお年寄りの交流が始まれば素晴らしいことだと訴える。

次の朝、松崎さんは家から出ようとしなかったが、玄関前で泣きながら待っていてくれたデラの願いが通じ、再び犬と一緒にセンターに通えることに。金八は3Bに、「ストレスがある時はセンターに行って犬を撫でなさい、心の掃除になる」と言い、この3Bには掃除の名人がいるとして力也の名前を挙げる。センターの手伝いを知ったクラスメイト達の驚きと賞賛の声に、力也は笑顔を見せるのだった。

99年10月21日放送

脚本: 小山内美江子

演出: 山崎恆成

視聴率: 17.7%

DVD: 第1巻

小説本: 第15集

参考文献・挿入歌

 みどころ&勝手な解説
● 中野事件はちょっと置いといて、中学校とデイサービスセンターの併設が始まったらトラブルが出てきましたよと、今回はそっちのお話ですね。
○ 心の中にストレスを溜め込んでいた力也と絡めて、掃除を手伝ったりしてセンターと共生することで心もきれいになっていくと。アタマと最後がしっかり対応した話だったよね。キレイな構成。
● 力也は「罰ゲーム」という発想はちょっと幼いですけど、でもいいことしましたよね。どうして罰ゲームにセンターの手伝いを選んだのかまるで分からないですけど。
○ あはは。でもさ、だいたい石投げてガラス割った理由も「なんとなく」だった力也だからね、センターに行った理由も特になくていいんじゃないかな。
● なるほど(笑)。
○ あと今回面白いなと思ったシーンはね、話の本筋とは関係ないんだけど、幹洋の金髪を大西さんに咎められた金八先生が、「昔の教え子の中には、季節折々に黄色、橙、紅、緑と染め分けた生徒がいた」とか言って。それで「春にはまた黒に戻った」なんて(笑)。あの金八的な独特の言い回し、おかしかったなぁ。
● 百戦錬磨の大西さんもなんだか丸め込まれちゃうんですよね。
○ それと気になったのはEメールかな。おそらくシリーズ初登場だよね。金八は「字書かないと忘れちゃう」なんて懐疑的だけど。
● 1999年。メールの時代ですねぇ。金八先生、やり辛そう…。
○ 新しいものに戸惑う金八つぁん。なんだか象徴的なシーンでもあるね。
 小ネタ/周辺状況拾い読み
◆ガラス割りの被害は15枚、総額11万1390円也。幸作によると、力也が一旦暴れだすと田口三郎にしか止められないらしい。
◆力也の家は、機械製作・修理の「入船工業」という町工場。父親は金策と称して遊び歩いているらしい。
◆3年秋のこの時期になってなお空手部朝練に参加しているのは、バーバラ、健次郎、幹洋。
◆スーパーさくらはデイサービスセンターに給食用の食材を納入している模様。
◆職員室で金八が呟いた「子供叱るな来た道だもの 年寄り笑うな行く道だもの」という言葉は、浄土真宗の篤信者(妙好人)のものだとのこと。
◆遠藤先生は結局、犬が苦手であるらしい。空手部の顧問なのに。
 他シリーズとの関連
■町工場
…実家が工場を営んでいる生徒は金八につき物で、第2シリーズの塚辺洋、第6シリーズのノブタなどがすぐ思い浮かぶ。第7シリーズの狩野伸太郎の家は巨大な鉄工会社に!

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