必殺仕事人III各話紹介
■更新事項(2004.03.25) 必殺仕事人III各話紹介第36話へのリンクを追加。
第35話 金融札に手を出したのはお加代
21世紀。キャッシュカードをCD機に投入して暗証番号を入力すると簡単に金を借りられる便利な時代。
もしも江戸時代にキャッシングローンがあったら…

利用者が歌留多札を差し込み口に入れると、中にいる係員から暗証番号と借入金額を質問され、それに答えると希望額を借り受けできるというスムーズなシステム「歌留多金融」が大流行。 『てれずに手軽に ちょっと拝借 歌留多金融』のキャッチフレーズでおなじみの大江戸屋は、無担保で金を貸し出す代わりに利息を高めに設定し取り立ても厳しくすることで、この新商売で大儲けしていた。

経営難に陥った彫山房の主人おふみは、大江戸屋に借金を申し込み、大江戸屋の系列店「東海道」を紹介される。東海道は、多額の金を一度に貸すのと引き換えに、大江戸屋よりも貸し付け利率が高かった。
しかし職人への給与の支払いが滞っていたことに心を傷めていたおふみは、給与に当てる金欲しさに東海道から五十両を借りることにした。

ようやく給与の支払いを済ませたおふみだったが、我慢の限界だった職人たちに退職されてしまった。彫山房に残されたのはおふみと娘のお志乃、そしてただ一人の職人弥助だけとなった。
そして彫山房の経営は回復の傾向を見せることはなく、おふみは資金調達のために度々歌留多金融に頼ることに。おふみに借金地獄の魔の手が迫りはじめていた。

大江戸屋の主人善右衛門は、おふみから彫山房の建物と土地五十坪を担保として巻き上げ、そこを素人女郎の溜まり場にして荒稼ぎしようと目論む。そしておふみと娘お志乃も女郎にしてしまおうと企んでいた。
善右衛門は、店の者たちに強引な取り立てをさせた後、おふみに彫山房を引き渡すかお志乃を妾奉公に出すかの選択を突き付ける。

おふみは彫山房を手放すことを決意、善右衛門にその旨を告げ、善右衛門が借用証文を破くのを目の前で確かめた。安心して大江戸屋を去るおふみ。だがその証文は偽物。本物はまだ善右衛門の手にあった。
善右衛門は、借用証文を証拠に、まだおふみとの金銭賃貸借契約が有効であることを主張、お志乃を借金のカタに強奪した。
大江戸屋に駆けつけたおふみは、お志乃が見知らぬ男に抱かれるのを見せられる。その上で善右衛門から親子揃って妾奉公に出てもらうと告げられ、その証文に無理矢理拇印を押されてしまう。
その深夜、おふみはお志乃を大江戸屋から逃がすが、店の者に見つかり失敗。お志乃は善右衛門たちに責められ続け、それを苦に舌を噛み切り自害した。

娘の死を目の当たりにしたために正気を失ったという芝居をして大江戸屋からの脱出に成功したおふみは、夜鷹に身をやつし小金を稼ぐ暮らしに精を出す。
その姿を目撃した弥助は、女郎になったおふみに失望、江戸を去っていった。
弥助からその話を聞いた加代も同様の感情を抱くが、そこへおふみが現われてお志乃の恨みを晴らしてほしいと、夜鷹になって稼いだ金を渡される。

おふみの夜鷹稼業の真意を知った加代は仲間を召集。
金を借りた方の自業自得を訴えて仕事を降りた順之助を除いた仕事人が動き出す。
目指す相手は、無計画な利用者を計画的に利用する悪徳金融業者!

【加代の一言】
「おふみさん、あんたの恨みは利息を付けてきっちり払ってやるからね。」

【キャスト】
中村主水/藤田まこと 秀/三田村邦彦 加代/鮎川いずみ 西順之助/ひかる一平 筆頭同心田中/山内敏男 善右衛門/高木二朗 お志乃/貴倉良子 弥助/小林芳宏 地六/栗田八郎 金蔵/下元年世 巳之吉/石倉英彦 伊造/川上哲 甲吉/小田草之介 女の客/茜ゆき 町人/東悦次 門番/伊藤克美 職人/東田達夫 湯女/中泉真由美 おふみ/入江若葉 りつ/白木万理 せん/菅井きん 勇次/中条きよし

本放送日:83.06.10  脚本:鶉野昭彦  監督:松野宏軌 

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