殺しの後に清元の明烏(あけがらす)を歌う殺人鬼が出現、奉行所は明烏を歌う男性を取り締まることにした。
３度目の殺人の夜、南町与力小田切勝信は息子秀作が明烏を歌いながら血のついた刀を洗うのを目撃した。
それは秀作が明烏の殺人鬼であることを意味していた。秀作は子供が出来たからと交際を迫った女性を次々と始末していたのだ。
我が子可愛い小田切は、秀作以外の人物を明烏の殺人鬼に仕立てることを思い付く。その身代りに選ばれたのは秀作の友人長岡平之進。平之進はほんのさわり程度だが明烏を知っていた。
捕らえられた平之進は取り調べの最中小田切に殺害されてしまった。平之進の死は一連の犯行を白状したのち罪を恥じて自害したということで処理された。
平之進の妻お里は平之進の無実を信じて小田切邸を訪れるが、事の当事者である小田切親子にその願いは届くはずもない。お里は小田切に殺されてしまう。

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